AKUBIでんき(あくび電気)が破産手続開始!切り替えないとどうなるの?手続き方法・注意点を紹介
この記事の目次
AKUBIでんき(あくび電気)を提供するあくびコミュニケーションズ株式会社が破産手続きを開始しました。
このまま何もしないとどうなってしまうのか、AKUBIでんき(あくび電気)を解約して電気を切り替えるためにはどうしたらよいのか、現在わかっていることや注意点を解説します。
また、株式会社カステラの提供している「green energy(グリーンエナジー)」の供給もあくびコミュニケーションズ株式会社が行っており、こちらも破産手続きが決定しています。
- 更新日
- 2020年11月17日
AKUBIでんき(あくび電気)に何が起こっているの?手続きをしないと使えなくなるの?
AKUBIでんきを提供するあくびコミュニケーションズ株式会社が破産手続きを開始しました。あわせて、green energy(グリーンエナジー)を提供する関連会社の株式会社カステラの破産手続き開始も決定しました。公式サイトには以下のお知らせが掲載されています。
あくびコミュニケーションズは、お客様に対して、「AKUBI でんき」の名称で電気の供給を、「AKUBI 光」及び「AKUBI NET」の名称でインターネット接続サービスの提供を、「AKUBI Mobile」の名称で携帯端末向けのMVNOサービスの提供をしております。しかしながら、今回の破産手続の開始に伴って、これらのサービスの提供を継続することが困難となり、早ければ3月末ころには、電気の供給・インターネット接続サービス・通信サービスの提供が停止となることが見込まれます。
AKUBIでんき利用者の契約は2020年3月5日付けで廃止となっています。そのため、AKUBIでんきとgreen energyの利用者はできるだけ早く新しい電力会社と契約をする必要があります。
AKUBIでんきは契約者に向けて、電気の切り替えに必要なお客様番号などの情報を郵送で通知しています。
通知の内容を確認のうえ、なるべく早く電気を切り替えることを強くおすすめします。
AKUBIでんきから切り替え手続きをしないと電気は止まってしまう?
小売電気事業者が倒産した場合、通常は東京電力パワーグリッド(以下、東京電力PG)などの地域の一般送配電事業者、または旧一般電気事業者の小売部門(東京電力EPなど)から電気の供給を受けることができるため、電気が止まるわけではありません。
セーフティネットとして最終的な電気の供給を実施すること(最終保障供給)が一般送配電事業者に義務づけられており、例えばそれまで供給していた小売電気事業者が倒産等により事業を廃止したような場合には、需要家は、他の小売電気事業者に切り替えるまでの間、一般送配電事業者と契約することで最終保障供給を受けることもできます。(一般家庭などの低圧の契約では、電力自由化後しばらくの間は経過措置として旧一般電気事業者の小売部門が供給します)
出典:小売全面自由化に関するQ&A (消費者向け) 電力・ガス取引監視等委員会
しかし、AKUBIでんきの契約はすでに廃止となっており、このまま電力会社との契約がない状態が続くといずれ電気は止まります。
また、最終保障供給を行う一般送配電事業者である東京電力PGとあくびコミュニケーションズとの間には契約不履行があり、2019年12月にも東京電力PGから契約者に解約予告通知も届いています。
AKUBIでんき、green energyの契約をされていた方は、なるべく早く電気を切り替えることをおすすめします。電気の切り替えに必要なお客様番号などの情報はAKUBIでんきからの通知やマイページなどで確認できます。
通知が届かず必要な情報がわからない場合は、エネチェンジの「AKUBIでんき」相談ホットラインがお切り替えのサポートをいたします。お困りの際はぜひご相談ください。
- 契約者名義
- 供給地点特定番号
- AKUBIでんきやgreen energyのお客様番号
12月にAKUBIでんき(あくび電気)契約者に届いた解約予告とは
2019年12月ごろ、AKUBIでんき契約者に解約予告の通知が届いたことが話題になりました。
「あくびコミュニケーションズ株式会社と当社との送電を行う契約(託送供給契約)の解約予告」の通知を送付したのは東京電力PG。通知には、電気供給停止予定日が記載されていました。
東京電力PGから届いた通知は以下のような内容です。
あくびコミュニケーションズ株式会社の契約不履行により当社からあくびコミュニケーションズ株式会社に対し、2020年1月28日をもって解約する旨の予告を行いました。あくびコミュニケーションズ株式会社との電気購入契約に関わる内容につきましては、当社では分かりかねますので、あくびコミュニケーションズ株式会社へお問い合わせ下さい。
(中略)
上記解約予定日までにあくびコミュニケーションズ株式会社が当社との契約を履行しなかった場合は、同社との託送供給契約を解約しますので、あらかじめお知らせいたします。つきましては、解約となった場合は、お客さまに電気の供給をすることができなくなりますので、2020年1月27日までに、新たな小売電気事業者と電気購入契約を締結していただきますよう、お願い申し上げます。
約1カ月という短い期間のうちに新しい電力会社と契約しなければならないという内容でした。また「お客さまに電気の供給をすることができなくなります」とあり、供給停止によるコンピュータや熱帯魚、冷蔵庫内の物への損害も責任を負わない、としていました。
通知が届いた後のAKUBIでんきの対応について、実際に契約をしていた方にお話を伺いました。
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通知受け取り後にAKUBIでんきに電話をしたが繋がらず。「いつ解消できるか」をメール問い合わせをしましたが、「順次お答えします。」の回答のみでした。
AKUBIでんきからの回答が得られず電気の契約をした代理店に電話をしたところ「単純に担当者がミスをしただけなので大丈夫。契約を続けて問題ない」との回答があったといい、その回答を受けて契約を継続されたそうです。
お話を聞かせてくださった方はもちろん、他のAKUBIでんきの契約者も今回の破産の通知に大変驚き、困惑をされていることと思います。
AKUBIでんき(あくび電気)、過去には業務停止命令や業務改善勧告も
AKUBIでんきは、2019年4月に消費者庁から6カ月間の一部業務の停止命令を受けました。また、12月には電力・ガス取引監視等委員会から業務改善勧告、2020年2月には総務省から業務改善命令も受けています。これまでの経緯をまとめました。
2019年4月、電話勧誘や契約など一部業務の6カ月間の停止命令
2019年4月26日、消費者庁は特定商取引法に基づいてAKUBIでんきに6カ月間の一部業務の停止を命じました。
AKUBIでんきの実際の料金プランは旧一般電気事業者(※)と比較して300kWh以上使用しなければ安くならない料金設定となっていますが、詳しい説明をせず、「毎月5%安くなる」とうたっていたことが原因です。また、勧誘を行う際に、旧一般電気事業者の名前を何度も出し、関連業者を思わせたこともあったようです。
※旧一般電気事業者とは…北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・四国電力・中国電力・九州電力・沖縄電力をいいます。
この2つが特定商取引法に違反するとし、AKUBIでんきは電話加入・契約などの一部業務について10月25日まで停止するよう命じられました。
2016年4月に電力自由化がスタートして以来、消費者庁が小売電気事業者に対して特定取引方法に基づいて停止命令を出すのは初めてのことです。
2019年12月、電力・ガス取引監視等委員会より業務改善勧告
AKUBIでんきは電気料金の支払い方法の変更に適切な説明や書面交付を行わなかった、また一部の契約者に過大に電気料金を徴収したとして、2019年12月に電力・ガス取引監視等委員会より業務改善勧告を受けました。
2019年8月以降少なくとも9,159件について支払い方法の変更が行われました。その変更について、電気事業法で規程されている説明及び書面交付が行われていませんでした。
さらに、すでに請求済みの電気料金について口座引落しの決済が行われ、7,862件の契約者から合計6,598万2,225円もの電気料金を過大に徴収していました。
電力・ガス取引監視等委員会は、それぞれの契約者に適切な措置を行うこと、今後発生しない対策をすること、その内容を2020年1月30日までに書面にて電力・ガス取引監視等委員会することを勧告しました。
「AKUBIでんき まとめ割キャンペーンのご案内」で業務改善命令
総務省は2020年2月28日、利用者に何らの説明や通知など必要な情報提供を行っていなかったにもかかわらず1,336件の利用者に対してまとめ割を適用し、これらの利用者から本来徴収すべきであった金額に比して合計7,752万円を過大に徴収したとしてAKUBIでんきに業務改善を命じました。
AKUBIでんき まとめ割キャンペーンとは
あくび電気
『1月分の電気代まとめて25,000円払ったらお得な割引しまっせー!!』『東電との約束破っちゃったから1月28日から電気送れません…』
って事ですの??しかも、まとめ割引が嫌なら電話してねー!→『現在、電話混み合っておりお繋ぎできません』って
なんだよ!!!コントかよ!!! pic.twitter.com/XamWDejUFD— JP Mk-3 (@JackPot1021) December 18, 2019
AKUBIでんきから、「AKUBIでんき まとめ割キャンペーンのご案内」として、2019年12月ごろに契約者に通知が行われました。
このキャンペーンは、月々の電気料金を1月の利用分からまとめて支払うと、3月分の電気料金は半額になるというキャンペーンです。
- 戸建ての場合
- 35,000円
- マンションの場合
- 25,000円
通知の下部には、「※万が一ご不要の場合は下記カスタマーセンターまでご連絡お願い致します。」とも書かれています。何も手続きを行っていなくてもこのキャンペーンが適用されるしくみでした。
訪問販売もおこなっていたgreen energy(グリーンエナジー)の評判は?
あくびでんきを供給しているあくびコミュニケーションズ株式会社は、株式会社カステラの提供するgreen energy(グリーンエナジー)の供給も行っています。
green energyを名乗る業者が訪問販売を行い、電力会社の切り替えを促していたそうです。訪問販売でgreen energyの契約をした、という方もいるのではないでしょうか。
green energyの訪問販売について、皆さんの声をまとめました。
「おうちサポート」です。と、やってきた電気会社。東京電力のお客様番号を聞き出そうとしたり怪しい。実際は「グリーンエナジー」という会社だった。断ったのに数分後別の人が来てピンポンだけでなく玄関扉をドンドン叩く。契約中の「おうちでんき」と勘違いした私も不注意だけど皆さん気をつけて!
— 石澤真紀🦋線維筋痛症のネコ好き占い師 (@sr31sr) February 5, 2020
明細書違うし使用量も違うし電気料金が安くなる根拠も書いてないし怪しさ満点
株式会社カステラのグリーンエナジーだそうです pic.twitter.com/iO15rduxcv— バーバパパ無双®︎ (@madman3710) February 4, 2020
グリーンエナジーの訪問?来たから話聞いてたらなんかぐいぐいくるからめっちゃ怪しくて断ったら、じゃあ電気高いまま使い続けてくださいねハッ!みたいに言われたのでテメー眼鏡かち割るぞコラっておもったし調べたらなんかちょっと怪しい会社だった😡😡😡
— 強くてニューゲームの小津🍛 (@oz22482558) January 26, 2020
突然の訪問営業に、戸惑っている方や不信感を募らせている方が多く見られました。
電気の訪問・勧誘販売、気をつけることは?
さまざまな方の口コミによると、電力会社の契約に必要なお客様番号や供給地点特定番号を聞き出そうとする、「旧一般電気事業者から事業を請け負っている」などの説明を受けた方がいるようです。
※旧一般電気事業者とは…海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・四国電力・中国電力・九州電力・沖縄電力をいいます。
突然、訪問などが来たら、気をつけたいのは、以下の3点です。
- 1.その場でお金を払ってはいけません
- 電気の契約で手付金が必要というのは、絶対にありません。
- 2.その会社が登録小売電気事業者かを確認しましょう
- 名刺をもらう、契約書をもらうなどして、後で調べられるようにしましょう。
- もし電力会社ではなく代理店だと名乗られたら「どこの電力会社の電気を売っているか」を聞いてメモを!
- 3.その場で契約しない、ハンコを押さない
- ものすごい熱意を込めて「安くなります」といわれたら、信じてしまうかもしれませんが、電力自由化にはたくさんの会社が参入しています。その会社が詐欺ではなく本物であったとしても、もっと安くなる電気料金プランが他にあるかもしれません。比較サイトなどを使って、他社との比較をしてみましょう。
しっかりと自分で調べて、電気料金を中心にどのようなメリットがあるのか?どんな口コミ・評判があるのか?を確認し、切り替えるようにしましょう。
参照:電力・ガスの勧誘を受けた際には契約先・契約内容をよく確認しましょう-消費者庁が特定商取引法違反で行政処分も行っています-
また、万が一切り替えてしまったあとでも、電力会社との契約はクーリング・オフの対象となります。
知っておきたい!電力にもクーリング・オフが適用される!
電力会社との契約でも、クーリング・オフは適用されます。万が一断れないくらいの強烈な勧誘を受けて契約してしまった場合は、クーリング・オフも検討しましょう。
やり方がわからない場合は、消費者生活センターに相談をするとよいですよ!
- クーリングオフが適用される条件
- 訪問販売・電話勧誘販売で電気の供給契約を締結した場合
- クーリング・オフの期間
- 契約書面を受領した日(その前に申し込み内容を記載した書面を受領している場合は、その受領した日)から起算して8日間
一般送配電事業者が行う「最終保障供給」及び「離島供給」のほか、現行の一般電気事業者や特定電気事業者が経過措置期間中に提供する「規制料金メニュー(経過措置料金)」は訪問販売等に係るクーリング・オフの適用除外となります。
電力自由化詐欺について、詳しくは以下の記事でご説明しています。
AKUBIでんき(あくび電気)から新しい電力会社に切り替える方法
AKUBIでんきからの通知には旧一般送配電事業者の連絡先が記載されていますが、他の電力会社を選んで切り替えることもできます。
他の電力会社への切り替えはどうしたらいいの?
いきなり電力会社を切り替えてくださいと言われても、わからないこともたくさんありますよね。「電力会社の切り替え」と聞くと、「ちょっと大変そうだな……。」と思ってしまうかもしれません。でも、電力会社の切り替え手続きは、そんなにめんどうなことではないんですよ。
「AKUBIでんき」から新しい電力会社への切り替えは、以下の2ステップで手続きが可能です。
- 電力会社を探す
- 「いいな」と思う電力会社を選び、Webか電話、書面で申し込みをする
不安なことやわからないことは、エネチェンジにご相談ください◎
電力会社の選び方や切り替え手続きに関して、まだまだわからないことはたくさんありますよね。
エネチェンジは、AKUBIでんきやgreen energyを解約して、新しい電力会社への切り替えで困っている方や悩んでいる方の新しい電力会社選びをサポートいたします!
- 電話
- 0800-123-0229(日曜日と12月31日〜1月2日を除く 10時~17時)
- メール
- お問合せ(24時間受付)
AKUBIでんきとその関連会社が提供するgreen energyのご請求や解約にかかる費用に関しては、あくびコミュニケーションズ破産管財人問合せセンターまでお問い合わせください。
法人の方は、03-6774-6607(平日 10時~18時)までお電話をください。
お電話での受付は12月31日〜1月2日を除く10時から18時となり、メールでのお問い合わせは24時間受け付けております。お気軽にご相談くださいね。
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