冷蔵庫リサイクルはリサイクル券で。料金と方法を大紹介!
この記事の目次
生活の必需品、冷蔵庫。新鮮なお肉も、冷たいアイスも、家で食べることが出来るのは、全て冷蔵庫のおかげです。生活と切っても切り離せない冷蔵庫、壊れてしまった、あ
るいは引越しなどで処分しなければならない。その時のリサイクル方法をご存知ですか?サイズが大きいぶん有用な資源の宝庫である冷蔵庫。それを正しくリサイクルすることは、次の世代への我々の義務であり責務です。
そこで、冷蔵庫リサイクルの方法をまとめました。正しい方法で冷蔵庫をリサイクルして、大切な資源を次につなげていきましょう。
冷蔵庫リサイクルのキホン!
まずは冷蔵庫リサイクルの基本を紹介します。冷蔵庫などの大きくて有用な資源を持っている家電は、定められたリサイクル方法があるのですよ。
家電リサイクル券を用いたリサイクルが必要です!
冷蔵庫は「テレビ」「エアコン」「洗濯機」と共に、家電リサイクル法で「特定家庭用機器」に定められている家電です。
これらの特定家庭用機器は「家電リサイクル券」を用いた方法でリサイクルしなくてはいけません。
無許可の回収業者を使わないでください!
環境省は無許可の回収業者に、家電の廃棄を委託することを控えるよう呼びかけています。
- ○:一般廃棄物処理業の許可
- ☓:産業廃棄物処理業の許可
- ☓:古物商の許可
これらの無許可の回収業者に依頼すると以下の様な事例が起こる可能性があります。
- 不法投棄
- 不適正処理による環境被害
- 不適正な管理による火災
また見積もりをせずに車に積み込んだ後で、高額な料金を請求するなど、金銭面のトラブルも多く発生しています。
無料回収などの甘い言葉に騙されず、冷蔵庫の廃棄は、家電リサイクル券を用いた方法や自治体の定める方法で適切に処理してくださいね。
参考:「無許可」の回収業者を利用しないでください!/環境省
対象となる冷蔵庫
次に対象となる冷蔵庫を見ていきましょう。
家電リサイクル券のリサイクル対象はあくまで「家庭用」です。業務用は産業廃棄物として廃棄することになるので注意してくださいね。
出典:対象廃棄物(家電4品目)一覧/家電リサイクル券センター
家庭用冷蔵庫を業務用に利用していた場合は対象ですが、業務用冷蔵庫を家庭で使用していても対象にはなりません。
リサイクル方法の4つの選択肢
冷蔵庫を家電リサイクル券を使ってリサイクルする場合には4つの選択肢があります。それぞれ見ていきましょう。
- 1)買い替え先の小売店に依頼
- 冷蔵庫を買い替えるなら、その小売店に依頼することが一番簡単です。「運搬料」が安い傾向もあるようです。新しい冷蔵庫を購入するときに、一緒に古い冷蔵庫のリサイクルを相談してみましょう。
- 2)その家電を購入した小売店に依頼
- 買い替えでなく冷蔵庫をリサイクルしたい場合は、その冷蔵庫を購入した小売店に依頼しましょう。全ての小売店は自らが販売した特定家庭用機器の回収の義務を負っているのです。また、購入したわけでない小売店は回収してくれることもありますが、その義務が課されている訳ではありません。必ず事前に確認するようにしましょう。
- 3)自治体に依頼
- 購入した小売店が不明・倒産・遠方などの場合は、お住まいの自治体に回収を依頼することが出来ます。
- 4)自分で指定引取所に持っていく
- 自分で家電リサイクル券を購入し、自分で指定引取場所にもっていく方法です。上の3つの方法は「リサイクル料金」「運搬料」がかかりますが、自分で指定引取所に持っていけば、運搬料を節約することが出来ます。リサイクルする冷蔵庫を1人で移動させることができ、車をお持ちの場合は考えてみてください。
家電リサイクル券の購入方法やその意義を、こちらの記事で徹底的にまとめています。リサイクルの際、不明点があればこちらをご覧ください。
まだ動く場合には……?
冷蔵庫が比較的新しい、まだ十分に動く場合には、売るという選択肢もあります。
- ネットオークションなどで自分で売る
- 中古品として古物商許可を持ったリサイクル/リユースショップに買い取ってもらう
- メーカー
- Panasonic,東芝など
- 型番
- ECF-10A,GR-W42FSなど
- 製造年
- 家電買取は製造5年以内の製品が原則ですが、冷蔵庫はそれ以前の製品も買取してくれる場合があるようです
- 付属品
- 保証書,取扱説明書
- 状態
- 凹み,故障,汚れ,傷など
これらの点をチェックしたあと、リサイクル業者に連絡してみましょう。電話で簡単に見積もりをしてくれますよ。
ただ、見積もりをして買い取れないという結論になったとき、回収しますよと言われても「一般廃棄物収集運搬業の許可」か「自治体の委託」を受けていない業者に回収を依頼してはいけません。また買取ができるのも「古物商の許可」を受けた業者だけです。素性の知れない怪しい業者に買い取りや回収を依頼するのはやめてくださいね。
冷蔵庫リサイクルの流れ
それでは実際の冷蔵庫回収の流れをみていきましょう。
事前の確認
まずはリサイクルする冷蔵庫の「メーカー名」「品目」を確認しましょう。メーカーや品目を分ける容積は、冷蔵庫の扉に貼られているシールで確認することが出来ます。
銘板シールの場所一例
出典:形名の調べ方/TOSHIBA
家電リサイクル券回収で冷蔵庫の品目は以下の3つに分けられています。
- 大小区分なし
- 小/全定格内容積 170L以下
- 大/全定格内容積 171L以上
各メーカーの実際の品目は「リサイクル料金一覧表/家電リサイクル券センター」で確認できます。
小売店などにリサイクル依頼
「メーカー名」と「品目」が分かったら、小売店や自治体に連絡しましょう。事前にリサイクル券を購入する必要はありません。
冷蔵庫を家の中から搬出する必要があるときは、それも相談してください。
家の中から搬出
冷蔵庫の運搬を依頼された業者は、基本的に家の前にある家電を持っていくことしかしてくれません。なので自分で冷蔵庫を家の前に出すことができない場合は、別に冷蔵庫の搬出を依頼しなくてはならないのです。
テレビや乾燥機ならいざしらず、冷蔵庫は大きくて重いので基本的に搬出をお願いすることになると思います。
搬出の費用は家の構造や設置場所によって異なりますが、3,000~20,000円ほどになります。
難しい場合は引越し業者を利用する
小売店や自治体から紹介される回収業者は、あくまで回収がメインですので搬出の技術を持っていないことがあります。見積もりをしてもらって、難しそうだと感じた場合は、その道のプロである引越し業者に依頼するという選択肢もあります。一つの家電から対応してくれますので、選択肢の一つとして考えておいてください。
回収
回収日の当日、回収業者が家の前まで来て冷蔵庫を回収していきます。
その際に、現金、必要な場合は家電リサイクル券を渡し、その控えを受け取ります。この家電リサイクル券の控えは、あなたが定められた方法でリサイクルをした証であるとともに、そこに記されている管理表番号であなたの冷蔵庫がどのようにリサイクルされたかを確認することができます。
家電リサイクル券の控えをもらったら、排出者向け引取り確認でチェックしてみてください。
冷蔵庫リサイクル料金の目安
冷蔵庫のリサイクルにかかる費用は「リサイクル料」「搬出料(必要な場合)」「運搬料」の3つです。それぞれの目安を見ていきましょう。
- リサイクル料
- リサイクル料は固定料金なのでどこに依頼しても同じです。
- 小170L以下:3,672円(税込)
- 大171L以上:4,644円(税込)
国内大手メーカーの場合
- 搬出料
- 3,000~20,000円
搬出の費用は家の構造や設置場所によって異なります。 - 運搬料
- 500~3,000円
これは回収業者によって異なりますが、買い替えの場合が安く、自治体に依頼する場合が高い傾向にあります。
小型の冷蔵庫を買い替える場合には4,000円程度ですむ場合もありますが、搬出が必要な大きな冷蔵庫の場合は10,000円以上の費用を見込んでおく必要があるでしょう。
高いですね……でも無許可の回収業者を利用するのはやめてくださいね。
消費者がリサイクル料を負担しなくちゃいけない理由
冷蔵庫などの耐久消費財は、製品購入時には廃棄時点での実際にかかる費用を予測することが困難である等の理由で、購入時の価格にリサイクル料金が上乗せされていません。そのためリサイクル時に、その費用を後払いする必要があるんです。冷蔵庫を購入する際には定価だけでなく、リサイクル料を上乗せした価格で見る必要があるのですね。
冷蔵庫リサイクルのまとめ
冷蔵庫のリサイクル方法を紹介してきましたが、大変、高い、といった思いを抱かれたかもしれません。ですがサイズが大きい分、そこには大量のリサイクル可能な資源が眠っています。お世話になった冷蔵庫、正しい方法でリサイクルして未来に繋げていってくださいね。
冷蔵庫は、家電リサイクル法が定める方法で家電リサイクル券を用いてリサイクルをしなければなりません。
対象となるのは”家庭用”の冷蔵庫です。業務用の冷蔵庫は産業廃棄物の扱いになりますね。
リサイクル依頼先には以下の4つのパターンがあります。
- 買い替え先の小売店に依頼
- その家電を購入した小売店に依頼
- 自治体に依頼
- 自分で指定引取所に持っていく
自分で冷蔵庫を家の前に出せる場合は必要がないのですが、出せない場合は「搬出」も依頼する必要があります。
冷蔵庫リサイクルの流れは以下のようになります。
- 「品目」「メーカー名」の確認
- 小売店などにリサイクル依頼
- 家の中から搬出
- 回収
費用としては「リサイクル料」「搬出料」「運搬料」の合計で約10,000円程度を見込んでおく必要があります。