現在フレッツ光を契約していて、auひかりに乗り換えを検討している方向けに、手順や注意点を解説します。フレッツ光からauひかりに乗り換えるメリット・デメリットもまとめているので、契約前に改めて確認しましょう。
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更新日

2024年10月7日

フレッツ光からauひかりに乗り換え時の注意点

まずはフレッツ光からauひかりに乗り換える前に、確認しておきたい注意点をご紹介します。

auひかりはプロバイダの選択肢が少ない

フレッツ光ではプロバイダとセットで申し込める「プロバイダパック」が用意されていますが、対応するプロバイダであれば自由に契約が可能です。通信速度が最大概ね1Gbpsの「フレッツ 光ネクスト」なら300社以上の中から、自分に合ったプロバイダを選ぶことができます。

対するauひかりでは、対応するプロバイダ数が限られています。戸建て向けのauひかりホームでは「@nifty/@TCOM/ASAHIネット/au one net/BIGLOBE/DTI/So-net」という7つのプロバイダしか用意されておらず、auひかりマンションではプランによって選べないプロバイダもあります。

auひかりのプランやサービスの内容自体を気に入っても、納得のいくプロバイダが見つからなかったら、ジレンマを感じてしまうかもしれません。
利用できるプロバイダは提供エリアや居住環境によって異なります。

auひかりは提供エリアが限定されている

フレッツ光は日本全国でサービスを提供しています。しかし、auひかりの提供エリアは「auひかりホーム1ギガ」は36都道府県のみ。具体的には次のエリアなら、auひかりに乗り換えることが可能です。

北海道エリア

北海道

東北エリア

宮城県、青森県、秋田県、岩手県、山形県、福島県

関東エリア

東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、群馬県、栃木県

中部エリア

長野県、新潟県、山梨県

北陸エリア

石川県、富山県、福井県

中国エリア

広島県、岡山県、山口県、島根県、鳥取県

四国エリア

愛媛県、香川県、徳島県、高知県

九州エリア

福岡県、熊本県、鹿児島県、長崎県、大分県、宮崎県、佐賀県

上記のとおり、auひかりは一部の中部エリアと近畿エリア、沖縄エリアでは提供されていません。もし提供エリア外で、auあるいはUQモバイルのセット割を利用したいなら、中部エリアではコミュファ光、近畿エリアではeo光、沖縄エリアではauひかりちゅらを契約するのがおすすめです。

一方で集合住宅向けの「auひかり マンション」は、沖縄県以外の全国に提供されています。ただし、エリア内であっても「auひかり マンション」に加入できるのは、auひかりの回線設備が導入済みの集合住宅に住んでいる方のみです。

auひかりは解約時の回線撤去費用が高い

auひかりは、解約時の回線撤去費として最大31,680円がかかります。光回線の撤去費用の相場は10,000円～20,000円程度。中には撤去費用が無料の光回線サービスもあるので、auひかりは割高といえます。

2022年7月1日以降に申し込んだ場合、回線撤去工事は任意です。賃貸物件では、撤去が必要かどうかは管理会社や大家さんの判断となるため、必ず確認をするようにしましょう。撤去費用は契約内容や契約時期によって異なります。auひかり マンションを利用している場合は、撤去費用がかかりません。

フレッツ光からauひかりに乗り換え時の費用

フレッツ光からauひかりに乗り換える際、解約金が必要になることや、新規申し込み時の契約手数料がかかる場合があります。ここでは、auひかりに乗り換える際の費用について解説します。

フレッツ光の解約時の費用

フレッツ光では、月額利用料割引サービスを利用していて、契約更新期間（契約満了月から翌々月）以外で解約すると解約金が発生します。

金額はNTT東日本/西日本および契約している月額利用料割引サービスによって異なります。まずはNTT東日本の解約金から説明します。

割引サービス	戸建向け	集合住宅向け
にねん割	4950円	1650円

NTT東日本で解約金が設けられているのは「にねん割」のみ。2年契約のサービスなので、更新期間は契約24～26カ月目となります。自動更新の場合は前回の契約満了月が1カ月目として数え直します。

にねん割はサービス廃止がアナウンスされており、2024年3月に満了月を迎えた方から提供が終了していますが、上記期間外での解約は解約金の支払いが必要です。

続いて、NTT西日本の解約金について説明しましょう。

割引サービス	戸建向け	集合住宅向け
光はじめ割クロス	4180円
光はじめ割ネクスト	4400円	2200円
光はじめ割
月額利用料割引（フレッツ光クロス）	4400円
光もっともっと割/Web光もっともっと割	5500〜33000円	3850〜11550円
フレッツ・あっと割引	2200円

「光はじめ割ネクスト」と「光はじめ割クロス」は2024年11月1日(金)から申し込みが開始されるサービスです。「フレッツ・あっと割引」のビジネスタイプでは解約金の額が異なります。契約満了月までの残り期間が1年未満なら27,500円、1～2年なら55,000円がかかります。「フレッツ 光クロスの月額利用料割引」は2024年10月31日に新規申し込みを終了します。「光もっともっと割」「Web光もっともっと割」は、2018年4月30日をもって新規申し込みを終了しました。「光もっともっと割」「Web光もっともっと割」の解約金は契約年数によって金額が変化し、2025年2月に満了月を迎えた方から解約金が見直されます。「フレッツ・あっと割引」（料金サービス）は、2023年11月30日をもって新規申し込みを終了しました。

NTT西日本で解約金が設けられているのは6つの割引サービスです。「光もっともっと割/Web光もっともっと割」以外は2年契約で、更新期間は24～26カ月目となります。

なお、「引越しに伴う解約で、転居先がNTT西日本の未提供エリアである」場合などは、契約更新期間以外でも解約金が発生しないケースがあります。自分が利用しているサービスや契約年月がわからないなら、NTT西日本の会員サービス「CLUB NTT-West」などで確認すると良いでしょう。

そのほか、光回線開通の工事費を分割払いしていると、解約の翌月に残債を一括請求されます。解約後にレンタル機器を返却しないでいると、機器相当額を請求させることもあるので注意しましょう。

auひかりの申し込み時の費用

auひかりは申し込み時に初期登録料と工事費含む初期費用がかかります。新規登録料はauひかり ホームでもauひかり マンションでも3,300円。初期費用は、戸建て向けとマンション向けで費用が異なります。

プラン	初期費用 （工事費含む）
auひかりホーム	41250円
auひかり マンション	33000円

工事費含む初期費用は、「初期費用相当額割引」によって”実質無料”です。分割払いと同じ回数で毎月の利用料から割引されるため、分割払いを選べば申し込み時の支払いは新規登録料の3,300円だけで済みます。

フレッツ光からauひかりに乗り換える方法

フレッツ光からauひかりに乗り換える方法を解説します。主な手順は次のとおりです。

Step1）auひかりに申し込む

auひかりへの乗り換えを決めたら、まずはインターネットまたは電話で新規申し込みをします。次の情報を事前にまとめておくと、スムーズに手続きを進められるでしょう。

• 契約者氏名
• 性別
• 生年月日
• メールアドレス
• 電話番号
• 住所
• 建物の情報（持家・賃貸など）
• 契約内容の送付先
• 支払い情報
• 工事希望日

申し込みをする前には、契約に関する情報が記された約款や、重要事項説明書に目を通しておきましょう。どちらもauひかりのHPで確認できます。

また、auひかりの開通にあたっては基本的に工事が必要です。賃貸住宅に住んでいる方は、申し込み前に管理会社やオーナーに承諾を得ておきましょう。

Step2）auひかりの工事日を決める

申し込み後は事前調査が実施され、問題がなければ工事の予約案内がSMSのメッセージで届きます。auから送付された「契約内容のご案内」に記載されるIDとパスワードを使って、WEBページ/アプリの「My au」にログインし、工事日を予約してください。

工事日は立ち合いが必須です。他の用事がない日時を指定しましょう。もし予約した工事日での立ち会いが難しく、変更を余儀なくされた場合はKDDI開通センターに電話で問い合わせをします。My auから工事日変更はできないので、注意してください。

なお、土日祝日に工事を実施すると、工事費とは別に3,300円（税込）がかかります。費用を抑えたいなら、平日に予約しましょう。

Step3）フレッツ光とプロバイダの解約手続きをする

フレッツ光と契約しているプロバイダの解約は、プロバイダパックでの契約であっても、それぞれ手続きをする必要があります。プロバイダは解約日と受付の締め日が定められていることが多いため、基本的に先にプロバイダを解約するほうが効率的でしょう。

プロバイダごとに、解約する方法に決まりごとがあります。自分が契約するプロバイダの公式サイトを確認し、指定された手順で手続きしてください。

フレッツ光の解約はWebで手続きします。NTT東日本と西日本でサイトが異なるものの、手続き自体に差はありません。申請フォームで必要な情報を入力し、解約を申し込めます。また、解約手続きをする際は、次の情報を準備しておくとスムーズです。

• 契約者氏名
• 契約している住所
• お客さまID
• 連絡先（メールアドレスと電話番号）

手続きが済んだら送付された回収キットに従って、レンタル機器を返却すれば解約完了。回線の撤去工事は原則的に行いません。

ただし、賃貸物件から退居する際に原状回復を求められた場合などは、NTT東日本/西日本に撤去工事を依頼できます。料金は基本的に無料で、工事は立ち会い必須。当日は工事をするだけでなく、工事業者が返却予定のレンタル機器も回収してくれます。

Step4）auひかりの工事の立ち合いをする

工事当日は屋内工事と屋外工事を実施します。最寄りの電柱から宅内まで光ファイバーを引き込み、光コンセントを設置。事前に送付されているルーター一体型ONU（光回線終端装置）を接続して工事完了です。

工事にかかる時間は状況にもよりますが、2時間程度。途中で外出はできないので、きちんと立ち会い時間を確保しておきましょう。

申し込んだプランがauひかり マンションなら、回線が共用部まで導入済みであるため、屋外工事は不要。基本的に屋内工事のみとなります。

Step5）auひかりの接続機器の設定をする

工事で設置したルーター一体型ONUとパソコンやスマホを繋いで、インターネットの接続設定を行います。もしインターネットに接続できなかったときは、サポートデスクに問い合わせましょう。

なお、auひかりが利用可能となるまでには、申し込みからおおよそ1～2カ月かかります。auひかりに乗り換えるなら、慌てないように余裕を持ったスケジュールの設定が大切です。

フレッツ光からauひかりに乗り換えるメリット・デメリット

最後に、フレッツ光からauひかりに乗り換えるメリット・デメリットをご紹介します。

フレッツ光からauひかりに乗り換えるメリット

フレッツ光からauひかりに乗り換えるメリットは、次の3つです。

• 5ギガタイプのプランが選べる
• 独自回線のため回線が混雑しにくい
• auスマホもしくはUQモバイルとのセット割がある

auひかりホームには1ギガと10ギガのプランに加え、フレッツ光にはない5ギガプランが用意されています。auひかりホームの5ギガプランは、フレッツ光の10ギガプラン「フレッツ 光クロス」＋プロバイダ料金と比べて月額料金が安く、「1ギガより通信速度を上げたいが、少しでもコストを抑えたい」という方におすすめです。

回線が混雑しにくいことも、auひかりの魅力です。auひかりはKDDIの独自回線なので、多数の業者が「光コラボ」で利用するフレッツ光の回線より通信速度が安定しやすく、スピードも速い傾向にあります。

また、auもしくはUQモバイルをセット割が利用できることも利点でしょう。auのスマホとUQモバイルで対象となるプランに契約している場合、月額料金が割引されます。なお、セット割を適用するにはauひかり電話の契約が必要です。

セット割引名	セット対象	1回線あたりの割引額	適用可能な回線数
auスマートバリュー	auの対象プラン	最大1100円/月	合計10回線
自宅セット割	UQモバイルの対象プラン	最大858円/月	合計10回線

フレッツ光からauひかりに乗り換えるデメリット

フレッツ光からauひかりに乗り換えるデメリットには、次の3つが挙げられます。

• マンションで「戸建てプラン」を利用するには条件がある
• フレッツ光で使っていたサービスが使えなくなる
• フレッツ光で発番した電話番号が使えなくなる

auひかりは、フレッツ光と比べて「auひかりマンションプラン」を利用できる集合住宅数が少なめです。ただし、諸条件はあるものの集合住宅でも「戸建てプラン」の利用は可能です。

フレッツ光で使っていたサービスが使えなくなるのもデメリットです。新4K8K衛星放送を含むBSデジタル放送全38chを視聴できる「フレッツ・テレビ」などのオプションが利用できなくなります。また、プロバイダを変更するなら、これまで利用していたメールアドレスを引き継げません。

加えて、オプションの「ひかり電話」で発番した電話番号も使用できなくなります。しかし、元々はアナログ電話の番号であったなら、NTT東日本/西日本に連絡すれば再びアナログ電話の番号として利用可能。ただ、フレッツ光の解約前に手続きしないとアナログ電話に戻せません。また、工事の内容によって金額は異なりますが、工事費がが発生するため注意が必要です。

フレッツ光からauひかりに乗り換える前に他社も比較！

フレッツ光からauひかりへの乗り換えには、メリットだけでなくデメリットもあります。光回線を乗り換える際は、別の光回線サービスも比較検討してみることをおすすめします。