エアコン暖房時の設定温度の目安を解説!冬でも快適に節約する7つのコツと節約術
「エアコンの暖房時の設定温度を何度にするか迷ってしまう……」
そんな方は多いのではないでしょうか。
エアコンは設定温度を変えることで、消費電力量や電気代が変わると言われています。
そこで、本記事では、本当にエアコンの暖房時の設定温度が変わると、消費電力量や電気代が変わるのか実験した結果をお伝えします。
暖房時の設定温度を低くしても、快適に過ごすためのコツも解説しているので、参考にしてください。
- 更新日
- 2024年1月17日
エアコン暖房の設定温度の目安は20度
環境省では平成17年度から「ウォームビズ」として、暖房時の室温を20℃にするよう推奨しています。
暖房時の設定温度も、部屋の室温が20℃になるように設定しておくと良いでしょう。
実際のエアコン暖房の設定温度は?
実際には、エアコンを何度に設定して利用している方が多いのでしょうか?
パナソニックの調査によると、暖房時の平均設定温度を22℃~25℃にしている方が多かったです。また、平均室温は22℃の方が多く、20℃よりも高い室温で過ごしている方が多いことがわかりました。
あなたの部屋の室温が20℃よりも高い場合、室温が20℃になるように調整してみてください。衣服を工夫したり、適した湿度に調整したりすれば、設定温度を下げても快適に過ごせるでしょう。
設定温度を1度下げれば約10%の節約に
エアコンは、室温を設定温度まで上げるときに、電力をたくさん使います。そのため、暖房時の設定温度を下げれば、高い節約効果が見込めるでしょう。
環境省によると、エアコン暖房の設定温度を1℃下げれば、約10%の消費電力の削減になるとしています。設定温度は電気代に影響するので、見直してみることをおすすめします。
暖房の設定温度で本当に消費電力は変わるか実証実験
エアコン暖房の設定温度によって消費電力が変わる、と上述しましたが、本当に変わるのでしょうか。
エアコン暖房の設定温度を「22度」と「24度」にしたときの消費電力量を計測して、電気代がどの程度変わるのかを実際に計測して調べました。
エアコン暖房の設定温度の比較実験の条件・環境
まずは、エアコン暖房の設定温度の比較実験の条件と環境を紹介します。
計測時間:10:00〜19:00(9時間)
計測空間:6畳の洋室。北側に窓あり。
計測対象エアコン:パナソニックJシリーズ「CS-J226C-W」
在室人数:1名
エアコンの設定は次の通りです。
運転モード:暖房
風量:自動
設定温度:22度/24度
使用するワットチェッカーはラトックシステム株式会社の「RS-BTWATTCH2」です。
設定温度「22度」の場合の日中の消費電力の推移
縦軸単位=Wh、横軸単位=時刻
エアコン暖房の設定温度を22度にした場合、消費電力量の合計は2,977Whとなりました。電気代は、92.29円。
全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。
消費電力量は300Wh前後で推移していますが、外気温が高い14時台が最も少なくなり、その後気温が下がっていくにつれて増えていくことがわかります。
設定温度「24度」の場合の日中の消費電力の推移
縦軸単位=Wh、横軸単位=時刻
エアコン暖房の設定温度を24℃にした場合、消費電力量の合計は3,644Whとなりました。電気代は、112.96円。
全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。
消費電力量は、多くの時間帯で400Wh前後で推移。22度設定よりも消費電力量の合計は増加しています。また、設定温度まで室温を上げるためにより多くの電力量を必要とするので、消費電力量の変動幅は22度設定よりも大きくなっています。
実験の結果、「24度」と「22度」では、「22度」の方が電気代が安くなることがわかりました。節約しながらエアコンを使用するには、設定温度を低くすることが必要です。
暖房の電気代を節約する7つの方法
エアコン暖房の設定温度を下げると、節約できることはわかりましたが、他にも節約のポイントはあるでしょうか。
ここでは、暖房の電気代を節約するポイントを7点ご紹介します。
1.エアコンは自動運転で運転する
エアコンをつけるときは自動運転にしましょう。弱運転のほうが電気代かからないと思ってしまいがちですが、実は違います。エアコンは室内温度を設定温度にするまでの間が一番消費電力を使うため、弱運転にすると時間がかかり、消費電力は増えてしまうのです。自動運転で一気に室温を上げた方が電気代を節約できます。
2.エアコンの風は、冬は下向きに設定する(センサー搭載の高級機種を除く)
ただし、センサー搭載機種の場合は人がいる場所を感知して自動で最適な風向きにしてくれます。そのため、自動コントロールモードが最適です。
3.サーキュレーターを使う
サーキュレーターを使うことでエアコンの暖房効率を上げることができます。
冬は、サーキュレーターを上向きに運転して、暖かい空気を循環させましょう。
設定温度を変えなくても、空気を循環させることで暖かく感じます。
4.窓の断熱をする
家の中で、窓は室内外の空気を出し入れしやすい場所です。そのため、窓の断熱をしないと、せっかく暖めた空気も外に逃してしまい、外の冷たい空気を取り込んでしまいます。
断熱シートを窓に貼ることで、冬は室内のあたたかい空気を外に逃がしにくくなります。断熱シートはホームセンターなどで購入できますよ。
5.湿度ケア・加湿をする
湿度が低い冬は、エアコンの暖房により室内が乾燥してしまいます。湿度が10%下がると、体感温度は1℃下がるといわれています。体感温度を高く保つためにも、冬は乾燥対策・加湿が必要です。
加湿器を使用する以外でも湿度ケアの方法はあるので、加湿器などで湿度を上げる工夫をしましょう。
湿度ケアについては下記の記事で詳しく解説しています。
部屋の乾燥対策!加湿方法9選
6.こまめにフィルター掃除する
2週間に1度はフィルターのお手入れをしましょう。掃除機を使えば、フィルターに付着しているホコリをパパッと取れますよ。
環境省によると、フィルターの掃除で暖房時の消費電力が6%節約できるとしています。
出典:オフィスでできる節電アクション/環境省
エアコンのフィルターの掃除方法は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
7.室外機周りをチェックする
エアコンの室外機周りに物が置いてあると暖房の効率が落ちてしまいます。室外機周りには物を置かないように注意しましょう。
また、積雪量の多い地域では、室外機のまわりに雪が積もらないように、市販の防雪フード・防雪ネットをつけるのがおすすめ。
エアコン暖房で冬を快適に過ごしながら、電気代を節約していきましょう
エアコンの暖房時の設定温度は、室温が20℃になるよう調整すると良いことがわかりましたね。
設定温度を1℃下げれば、約10%の消費電力の削減ができます。快適に過ごせる温度を見極めながら、設定温度を下げて節約していきましょう。
その他にも、エアコン暖房の電気代を節約するポイントはいくつかあります。ぜひ参考にしてください。
- エアコンは自動運転で運転する
- エアコンの風は下向きに設定する(センサー搭載の高級機種を除く)
- サーキュレーターを使う
- 窓の断熱をする
- 湿度ケア・加湿をする
- こまめにフィルター掃除する
- 室外機周りをチェックする
さらにエアコンの電気代を節約していくために、電力会社のプラン見直しもしましょう。
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