電熱ヒーターにはどれくらい電気代がかかる?
電熱ヒーターと言っても様々な種類の電熱を使用したヒーターが売られていますよね。何がどう違うのか見た目では良く分からないのが難点…そこで、電熱ヒーターの中でも良く目にする「ハロゲンヒーター」「セラミックヒーター」「カーボンヒーター」「ニクロム線ヒーター」「グラファイトヒーター」「シーズヒーター」についてそれぞれの特徴や電気代について調べました。
電熱ヒーターっていっぱいある!
まずはじめに、電熱ヒーターの種類とそれぞれの特徴について見ていきましょう。
- シーズヒーター(熱源はニクロム線)
- 発熱体であるニクロム線が、酸化マグネシウムなどの絶縁体に守られた状態で特殊金属管に保護されているので、汚れにくく寿命が長いです。また、電熱線がむき出しではないので、水や衝撃に強い特徴があります。
- グラファイトヒーター(熱源は黒鉛から成るカーボン)
- カーボンヒーターの中でも黒鉛が使われています。しかし、カーボンヒーターよりも遠赤外線の放出量が多い特徴があります。
- カーボンヒーター(熱源は炭素繊維から成るカーボン)
- 遠赤外線の放出量がニクロム線ヒーターやハロゲンヒーターよりも多いのが特徴。
- ハロゲンヒーター(熱源はハロゲンランプ)
- とっても明るくなるのでどのヒーターよりも暖かく見えますが、実は遠赤外線よりも近赤外域を多く放出するので、カーボンヒーターよりも暖かさは感じられません。
- ニクロム線電気ヒーター(熱源はニクロム線)
- そのままニクロム線が固定されている仕様の電気ヒーター。衝撃に弱く寿命も短いという特徴がありますが、製造コストがあまりかからないので安い値段で買うことができます。
参照:第179回 節電でも暖かい冬を過ごそう 〜遠赤外線ヒーターの仕組み|テクの雑学|TDK Techno Magazine
これらの特徴を見比べると、温かさや安全性を重視するなら何か特別な理由がない限り「シーズヒーター」か「グラファイト」ヒーターを選ぶべきだと言えますね。
シーズヒーターの電気代
HITACHIのシーズヒーターHLH-W1100Sで電気代を計算してみましょう。こちらのシーズヒーターは弱から強まで、首振りと静止のどちらも275W・550W・825W・1100Wの四段階で調節ができます。一般的な電気代は27円/1kWhなので、1時間使った時にかかる電気代は、強:29.7円、中(強)22.275円、中(弱)14.85円、弱:7.425円となります。
- 強:1100W÷1000×1時間×27円=29.7円
- 中(強):825W÷1000×1時間×27円=22.28円
- 中(弱):550W÷1000×1時間×27円=14.85円
- 弱:275W÷1000×1時間×27円=7.43円
グラファイトヒーターの電気代
ここではYAMAZENのグラファイトヒーターの電気代を例に計算してみましょう。首振りと静止のどちらも「強」の900Wと「弱」の450Wを選ぶことが可能です。では、1時間当たりの電気代を、一般的な家庭の電気代27円/1kWhで計算してみると、強:24.3円、弱:12.15円となります。
- 強:900W÷1000×1時間×27円=24.3円
- 弱:450W÷1000×1時間×27円=12.15円
電熱ヒーターの良い所
エアコンやファンヒーターは部屋全体を温めることできますが、1時間当たりの電気代が3円~38円と、立ち上がりの時の電力量が高いなど最少消費電力から最大消費電力までの開きが大きいので電気代が高くつく傾向にあります。その点、電熱ヒーターは平均で1時間当たり25.65円なので安心して使うことができます。ただ、部屋全体は温めることができないので1人~2人で使用するのにピンポイントで温めたい時に最適の暖房器具だと言えますね。
電熱ヒーターの電気代まとめ
一時期はハロゲンヒーターの扇風機型が流行ったことがありますが、多数の事故が報告されるなどして近頃はあまり見かけなくなりましたね。また、カーボンヒーターよりも暖かいグラファイトヒーターなど次々新しい電熱ヒーターが生まれてきています。この機会に、今まで使っていた電熱ヒーターと新しいタイプの電熱ヒーターの電気代や使用を見直してみるのも良いかもしれません。