節約ガーデニング講座(3)【再生野菜】で食費を節約しましょう
この記事の目次
買ってきた野菜は全部食べ切りたいけれど、さすがに根っこはゴミ箱行き、そんなもったいないことしていませんか?野菜の根の部分はパワーに溢れていて、そこから野菜が再生するんです!
捨てるはずの野菜の根っこから再生野菜を収穫する、マジカルなキッチンガーデニング技を紹介しましょう。
再生野菜の節約効果がスゴイ!
再生野菜とは、ネギやミツバのようにスーパーで購入した野菜の根を捨てずに栽培し、そこから食べられる部分を再生した野菜のことを言います。
根さえついているものであれば、キレイな水に水に浸したり、小さなプランターに植えてお世話をするだけで新しい葉を出してくれる野菜。食べられない、捨てようと思っていたものから野菜が再生できれば、もう野菜の値上がりなんで怖くない!
今回は再生野菜のキッチンガーデニングのなかから水耕栽培をご紹介しましょう。
- 元手がかからない
- 本来ゴミ箱に捨ててしまう根の部分を使うので、種や苗を改めて買う必要はなく、元手がかかりません。水栽培であれば土も不要!キレイな水だけで、家にあるお皿やコップ、瓶や空き缶、プラスチックトレーなど、どんな容器でも栽培ができます。
- 食費の節約ができる
- 異常気象などので野菜が値上がりしても、再生野菜を栽培しておけばたっぷりと野菜が食べられて安心です。
- 庭が無くても栽培できる
- プランターや庭などに直接野菜の根の部分を植えた方が沢山の収穫が望めますが、水耕栽培なら庭はなくても、どんな家庭でも取り組めます。
- ガーデニング初心者でも簡単!
- 土づくりや害虫の駆除など、家庭菜園は世話が大変ですが、水耕栽培なら植えっぱなしでOK。ビギナーでもキッチンガーデニングなら気軽に始められます。
- 野菜嫌いの子供の食育にもイイ!
- 水を換えたり、葉っぱを摘んで収穫したり、子供を栽培に参加させることで子供の野菜嫌い克服にも役立ちます。
- インテリアにもステキ
- 一生懸命葉を出そうとする再生野菜の力強さは、インテリアとしてもステキです。再生した若葉のグリーンがとてもキレイなインテリアになりますので、キッチンの窓辺が明るくなります。
野菜の根っこに宿るパワーを活用しましょう
再生野菜は、野菜の成長点を活用した栽培方法です。成長点とは、茎の最先端など植物が勢いよく成長をする部分のことで、成長点を切断されると野菜は必死になって脇芽にエネルギーを注ぎ、何とか成長しようと、生きようとします。
再生野菜は、そんな野菜の頑張る部分をいただくことですから、食べ物に感謝して、野菜の全てを美味しくいただきましょう。
- 葉物野菜
- ◎コマツナ、◎チンゲンサイ、モロヘイヤ、
◎ミズナ、◎セリ、◎ミツバ、◎クレソン、
キャベツ、ブロッコリー、白菜 など - 薬味野菜
- ◎ネギ、◎ニンニク、ワサビ、
ショウガ など - 根菜
- ◎大根、◎ニンジン、カブ、ゴボウ、
山芋 など
◎印は水耕栽培に向いているものです。
ニンニクや根菜類は根の部分ではなく、葉の部分を再生させて食べます。
基本的な栽培方法
水耕栽培なら、再生野菜の栽培方法はごくシンプル。買ってきた野菜を美味しく食べた後、水につけておくだけ。それだけで美味しい野菜が食べられるなら、やらなきゃ損!
新鮮な水をこまめに交換することが成功のカギなので、水は毎日換えるようにしましょう。
収穫までの期間は早いもので1~2週間位です。日当たりの良い窓際などに置いて、カーテン越しに日光にあててあげるとよく育ちます。
- 根本やヘタの部分は余裕をもって残しておきましょう
- 再生野菜に根本やヘタの部分は、少し残しておきましょう。ネギや水菜などは根元から3~5㎝上でカットし、人参や大根などはヘタの部分を2~3㎝残しれてカットしましょう。小松菜などの葉物は、内側の新芽の部分を4~5枚残しておくほうが再生が早くなります。
- 容器はキレイに洗い、水は薄く張る程度で育てましょう。
- 野菜が水に浸かりすぎると、腐りやすくなるので注意!基本の水の量は、根っこが水に浸る程度。人参や大根は切り口が水に浸る程度で育てましょう。
- こまめに水を換えましょう
- 夏場は水が腐りやすい時期です。夏場は1日に2度を目安に水を換えましょう。水を換えるときに、野菜や容器のヌメリをしっかり洗い流すと腐りにくくなります。
栽培の注意点
再生栽培中に気を付けてもらいたいのが、菌の繁殖。カビが生えたら、思い切って捨ててしまいましょう。特に水の腐りやすい夏場には注意が必要です。
失敗しても元手ゼロ!気軽に、楽しんでトライしましょう!
- 菌が繁殖したらすぐに処分しましょう
- カビが生えてしまったり、腐ってしまったものは、早めに処分してキッチンを衛生的に保ちましょう。
- 収穫した再生野菜は過熱して食べましょう
- スーパーなどで売っている野菜のように衛生管理はできないので、家庭で作る再生野菜は生食は避けて、火を通してからいただきましょう。
キッチンガーデニングで再生野菜を作りましょう
再生野菜に使う容器はなんでもいいですが、ネギなどのように根の部分が長い物は安定しやすいコップを、人参などのヘタを使う場合は薄い皿を使うといいですね。
ガラスの容器を使うと、節約だからってケチくさいなんていわせない!キッチンガーデニングなら、オシャレなインテリアにもなるんだから!
ネギを再生しましょう
ネギはとても生命力の強い野菜で、再生野菜にしても失敗が少ないおススメの野菜です。せっかくのその生命力、再生野菜で120%美味しく頂きましょう。
ネギの場合は丈があるので、コップなどの深い容器を使いましょう。スポンジを容器にあわせて切り取って、切れ目を入れたところにネギを差せば、簡単に固定できますよ。また伸びた根のヌメリを、しっかりとるのがポイントです。
- 手順1
- ネギは根元から5cmくらいを残してカットして、根の部分が水に浸るように容器に入れます。
- 手順2
- 毎日水を換え、カーテン越しの日光の当たる場所に置いて栽培します
- 手順3
- 3~5日で新しい目が伸びてきますので、充分に育ったら収穫しましょう。
収穫した後もそのまま育てることが可能ですが、株は弱ります。2回目以降の再生を望むなら、そのまま土に植えて育てましょう。
薬味として大活躍するネギですから、再生野菜を育てていると大変重宝します。水耕栽培だと沢山の量が一気に収穫できるわけではないので、お味噌汁にちょっと入れたり、食卓の彩りとして使いましょう。
カップ麺に入れると、インスタントも一味違いますよ。
豆苗を再生しましょう
豆苗はえんどう豆の若菜で、豆の栄養と葉物野菜の栄養の両方の栄養素を併せ持つ野菜。ビタミンCやβ-カロテン、葉酸やタンパク質などの栄養がバランス含まれており、エイジングに美肌にデトックス…と、美容と健康にオススメの食材なんですよ。
成長に必要な豆の部分がついている状態で売られているので、実は再生野菜に一番向いている野菜です。豆から養分が得られるので、肥料等が無くても長い期間収穫ができます。豆苗はパッケージの中でも成長を続けているので、買ってきたらすぐ処理をして、新鮮な根を使ってくださいね。
- 手順1
- 豆から2~3cmくらい上の位置でカットして容器にいれ、根元部分だけが浸る程度の水を入れます。成長すると丈が高くなりますので、深めの容器を使うといいですよ。
- 手順2
- 日当りの良い室内に置き、水は毎日1回必ず交換しましょう。日当たりが悪いとヒョロヒョロとしてしまうので、カーテン越しに日光を当ててやりましょう。
- 手順3
- 7~10日程で新しい芽が伸びてきますので、次々に収穫して長く楽しみましょう。
豆苗はお浸しでも炒め物でも食べられますが、ビタミンAやビタミンEの吸収を助ける、オリーブオイルやナッツ類、ゴマなどと一緒に炒め物にするとエイジングケアにもよさそう!
小松菜を再生しましょう
ほうれん草に比べてビタミンAやカルシウムを多く含む小松菜はアクがなく、食べやすい野菜です。
小松菜は根の部分を切り取ってしまっても、根元から可愛い葉っぱが生えてくるんですよ。
- 手順1
- 小松菜は根の部分から3cm位上のところでカットします。容器に入れて根っこが浸るくらいまで水を入れますが、息ができずに腐ってしまうことがありますので、切り口部分は水から出しましょう。
- 手順2
- 日当りの良い室内に置き、水は毎日1回必ず交換しましょう。
- 手順3
- 1週間ほどで少しずつ葉っぱが伸びてきます。順調に育てば10~15日位で柔らかな葉が収穫できます。
小松菜にはビタミンが豊富に含まれていますが、それらを効率よく摂取するためには、抗酸化作用の強い香辛料と一緒にとるのがおススメ。カレースープの具材にどうですか?
水菜やミツバを再生しましょう
美肌を作るβカロチンをたっぷり含む水菜や、塩分の排出を助けるカリウムを豊富に含むミツバなどの、根っこがついた状態で売られている野菜も、再生野菜に向いています。
水菜やミツバは独特の葉の形や芳香があるので、インテリアにするのもイイですよ。
- 手順1
- 水菜やミツバは根の部分から3cm位上のところでカットします。容器にいれて根っこが浸るくらいの水を張って栽培しましょう。ミツバはスポンジがついたままでOKです。
- 手順2
- 日光が足りないと細い葉しか出てこないので、カーテン越しに日の当たる窓辺で育てましょう。日が当たるぶん水が腐りやすいので、毎日2回こまめに水を換えましょう。密集していると腐りやすいので、より念入りに根元のヌメリをとってくださいね。
- 手順3
- 1週間ほどで柔らかい葉がでてきますので収穫します。水菜やミツバも土に植えると旺盛に再生して、沢山食べられます。お試しください。
水菜のミツバも、シャクシャクとした歯ごたえを楽しみたい野菜です。水菜とミツバをさっとゆでてお浸しにすると、簡単に食卓に1品を増やすことができます。
大根や人参を再生しましょう
大根の葉にはβカロテンをはじめとするビタミン類やミネラルが多く、とても栄養価が高いもの。人参の葉は非常に高い消臭効果を持つことが昔から知られていて、体臭の原因となる脂肪の酸化を防いでくれるんですって。こういう葉っぱは毎日少しずつ食べるのが、健康&ビューティーのポイントです。
大根や人参などの根菜類は、ヘタの部分から葉の部分を再生させて食材として活用します。
- 手順1
- 大根や人参は1.5㎝程度の厚みを残してヘタをカットします。もともと葉っぱがついている大根や、いつの間にか芽が出てしまった人参などが育てやすいですよ。浅い容器に大根や人参をいれて、ヘタの上部分が水につからないように1㎝程度の水を入れます。
- 手順2
- 窓際などの明るい場所に置いて育てましょう。水が濁ると腐ったりカビのもとになりますので、毎日1回は水を入れ替え、ヘタの下の部分も容器もキレイに洗いましょう。
- 手順3
- 1週間ほどで若葉はでてきますので、摘んで収穫しましょう。
大根や人参の再生野菜は柔らかく、クセもほとんどありません。毎日プチっと摘み取って、お味噌汁やスープの彩りに使うといいですよ。人参のは葉は形も繊細で可愛いので、ゼリーなどにあしらってもステキです。
キャベツを再生しましょう
意外や、意外!キャベツも芯から再生できるんです。ただしちょっと難しいので、失敗してもダメでもともと!でトライしてみましょう。
少しだけ葉の根元が残っているか、内側の小さい葉を数本残っている芯が育てやすいです。私は成功してませんが、1/2や1/4カットで購入したキャベツの芯からも再生するそうですよ。
- 手順1
- キャベツの芯は斜めに包丁を入れ、て円錐形に切り取ります。浅い容器に1㎝ほど水を張り、芯の葉の出る部分が水に浸からないようにして育てましょう。
- 手順2
- 明るい室内で、毎日1回水を交換して育てましょう。芯の部分が茶色くなってきても問題はありません。水の交換の時には、ヘタの底の部分はよく洗ってくださいね。
- 手順3
- 1週間程で若い葉がでてきて、2週間程すると立派なキャベツの葉が!育ったものからナイフで切り取って収穫しましょう。葉が出てきた状態で土に植えると、よりキャベツっぽく、収穫量もぐんと増えます。
再生野菜の節約効果を考えてみましょう
今回ご紹介したのは水耕栽培ですが、本格的なガーデニングに興味がでてきたら、土で育てる再生野菜にもチャレンジしてみて。
土を使えば肥料なども与えることができるので、収穫量が増えて、より節約効果が高くなります。
再生野菜で食費を抑えましょう
さてさて、今回ご紹介した再生野菜でどれぐらいの節約ができるのでしょうか。大根や人参などの根菜類は本来の食材とは違う用途になってしまうので、他の野菜だけで野菜の相場を調べてみました。
再生野菜でこのお金を節約する!
今回紹介した再生野菜をスーパーで買うと・・・
- ネギ(青ネギ)
- 1本・・・80円位
- 豆苗
- 1㎏・・・500円位
- 小松菜
- 1束200ℊ・・・150円位
- 水菜
- 1束200ℊ・・・100円位
- 三つ葉
- 1束200g・・・160円位
- キャベツ
- L玉・・・200円位
買ってくる野菜程の収穫量は少ないけれども、たまに野菜の値段が高騰するときがあるので、そんな時にはよりキッチンガーデニングの節約効果が高まりますね。
家計の節約だけでなく、ワクワクと育てる楽しみ、鮮やかなグリーンをみてなごむ楽しみと、一度の栽培にメリットがたっぷりの再生野菜のキッチンガーデニング。
皆さんもぜひ試してみて下さいね♪
再生野菜以外にも、食費や生活費を節約する方法はたくさん!
再生野菜は食費を節約する1つの方法ですが、食費やその他の生活費を節約する方法はたくさんあります。
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