現在、auひかりを契約していて、NURO 光に乗り換えを検討している方向けに、手順や注意点を解説します。auひかりからNURO 光に乗り換えるメリット・デメリットもまとめているので、契約前に改めて確認しましょう。

本記事で掲載されている金額は、すべて税込表示です。

更新日

2024年10月17日

auひかりからNURO 光に乗り換え時の注意点

まずは、auひかりからNURO 光に乗り換える前に、確認しておきたい注意点をご紹介します。

NURO 光は提供エリアが限定されている

auひかりは戸建て向けの「auひかり ホーム1ギガ」が36都道府県、集合住宅向けの「auひかり マンション」が沖縄県以外の全国で展開されています。

一方で、NURO 光は、戸建向け・集合住宅向けともに24都道府県で提供。auひかりより提供エリアが限定されています。NURO 光に乗り換え可能なのは次のエリアに住んでいる方だけです。

北海道エリア

北海道

東北エリア

宮城県、福島県、山形県東北エリアは「10ギガプラン」のみ提供となります。

関東エリア

東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県

中部エリア

愛知県、静岡県、岐阜県、三重県

関西エリア

大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県

中国エリア

広島県、岡山県

九州エリア

福岡県、佐賀県

提供エリアの都道府県でも市区町村によっては提供エリア外となる場合があります。

乗り換えを検討する際には、まず自宅がNURO 光の提供エリア内であるかどうかを確認しましょう。

NURO 光は開通までに時間がかかる

NURO 光は独自回線を使用するので、auひかりで利用していた設備を使えないため、改めて光回線の工事が必要です。さらに、申し込みから開通までの期間は1～3カ月程度と、長引く傾向にあります。

NURO 光の開通工事は屋外と宅内の工事を2回に分けて実施する場合があります。中国エリアや東北エリアでは、工事状況によって開通にさらに1～2カ月かかることがあります。

そのため、auひかりを解約するタイミングには要注意。NURO 光の開通前にauひかりを解約してしまうと、インターネットが使えない期間が発生してしまいます。

インターネットを常に使える状態にしておきたいなら、NURO 光の開通を確認してからauひかりを解約すると安心です。また、最大2カ月間無料プランもあるNURO 光のレンタルWi-Fiを利用するのも一つの手段です。

レンタルWi-FiはNURO 光に申し込んだ方限定のサービスです。NURO 光 2ギガ/10ギガの戸建てプランなら、最大2カ月間無料プランを利用できます。ただし、初期費用として別途2,200円がかかります。マンションプランの場合、最大2ヶ月間無料プランは利用できず、初月から有料の「データ通信量完全無制限」しか利用できません。

auひかりで発番した電話番号は引き継げない

auひかりで発番した番号は「NURO 光 でんわ」および「NURO 光 でんわ One Type」には引き継げません。

しかし、auでなくNTT東日本/西日本で発番したアナログ電話の番号を、auひかり電話で利用していたなら、引き継ぎが可能。ただ、auひかりを解約する前に「番号ポータビリティ」を手続きしておかないと廃番となります。番号を引き継ぎたいなら、手続きを忘れないように注意しましょう。

auひかりからNURO 光に乗り換え時の費用

auひかりの解約には解約金などが発生する可能性があり、NURO 光の新規申し込みでは契約事務手数料などがかかります。ここでは、auひかりからNURO 光に乗り換える際の費用について解説します。

auひかりの解約時の費用

auひかりでは、以下3つの費用が解約時に発生する可能性があります。

1. 解約金（契約解除料）
2. 撤去工事費
3. 工事費の残債

1つ目の解約金（契約解除料）です。2年もしくは3年の契約期間が定められているプランの場合、更新期間以外に解約すると解約金が発生します。契約期間が定められていないプランは、解約時に解約金は必要ありません。

更新期間は、2年契約のプランなら契約・更新月から24〜26カ月目、3年契約のプランなら同じく36〜38カ月目の3カ月間を指します。解約金は契約成立日とプランによって異なります。

2つ目は撤去工事費です。光回線の撤去工事は戸建てタイプでは任意で、マンションタイプでは不要となります。ただ、撤去工事を希望する場合と、2018年3月1日〜2022年6月30日にauひかり ホーム、または高速サービス（10ギガ・5ギガ）を契約した人は撤去工事費の支払いが求められます。

3つ目は工事費の残債です。開通工事費を分割払いにしていた方は、解約すると開通工事費の残債が一括で請求されます。

なお、auひかりではレンタル機器の返却手数料は発生しません。ただ、返却が遅れると違約金を請求されます。無駄な出費を避けるためにも、早めの返却を心がけましょう。

NURO 光の申し込み時の費用

NURO 光は初期費用として「契約事務手数料」と「工事費」が発生します。また、マンションタイプのみ「棟設備利用手数料」が別途かかります。

契約事務手数料は3,300円です。工事費は44,000円で、戸建てタイプの3年契約なら36カ月分割、戸建てタイプの2年契約とマンションタイプは、24カ月分割での支払いとなります。

ただし特典を適用すると、契約中は工事費用と同額が月額料金から割引されるため、工事費は実質無料。申し込み時の支払いは契約事務手数料の3,300円だけで済みます。

マンションタイプの方は、そのほかに棟設備利用手数料が11,000円かかります。12ヶ月の分割払いとなりますが、特典適用により同額の割引がされるため、こちらも実質無料です。

auひかりからNURO 光に乗り換える方法

auひかりからNURO 光乗り換える方法を解説します。主な手順は次のとおりです。

1. NURO 光に申し込む
2. NURO 光の宅内工事を予約する
3. NURO 光の宅内工事に立ち合う
4. NURO 光の屋外工事に立ち合う
5. NURO 光の接続機器を設定する
6. auひかりの解約手続きをする

Step1）NURO 光に申し込む

NURO 光への新規申し込みは、インターネットまたは電話で手続きを行います。その際は次の情報を用意しておくとスムーズです。

• 契約者氏名
• 性別
• 生年月日
• メールアドレス
• 電話番号
• 設置先の住所
• 建物の情報（持家・賃貸など）
• 契約内容の送付先
• 支払い情報
• 工事希望日

申し込み前には、契約に関する情報が記された約款や、重要事項説明書に目を通しておきましょう。どちらもNURO 光のHPで確認できます。

また、NURO 光の開通には基本的に工事が必要となります。賃貸住宅に住んでいる方は、事前に管理会社やオーナーに承諾を得ておきましょう。

Step2）NURO 光の宅内工事を予約する

NURO 光では開通にあたって宅内工事と屋外工事が必要ですが、前者は申し込み時に予約できます。宅内と屋外の「同日工事」を希望する場合も、申し込み時に手続きが可能です。

「NURO 光 2ギガ（マンション）タイプL」と「NURO 光 10ギガ（マンション）タイプL」は宅内工事のみです。その他、建物の状況によっては工事回数が異なる場合があります。

覚えておきたいのは、土日祝日に工事を実施する際は3,300円が別途発生する点。加えて、同日工事では5,500円が別途かかるので、注意してください。

申し込み時に工事日を決められない場合でも「NURO 光開通センター」から電話またはSMSで連絡があるので、それまでに工事日を決めておきましょう。

Step3）NURO 光の宅内工事に立ち会う

宅内工事には立ち会いが必須です。住居の外壁への光キャビネット取り付けや、光ケーブルを室内に引き込む作業などを数時間かけて実施。レンタルのルーター一体型ONU（光回線終端装置）は、このタイミングで設置されます。

ONUの設置場所は工事の業者と相談して決定します。そのため、契約者本人か代わりに設置場所を決められる人、または契約者と連絡がとれる人が立ち会うようにしてください。

宅内工事が完了したら、次に屋外工事の予約をします。NURO 光から準備が整ったら連絡があるので、送付されたSMSかマイページのオンライン工事予約から工事日を決定しましょう。※宅内工事が完了してから屋外工事日の予約ができるようになるまで、30日程度かかる場合があります。

Step4）NURO 光の屋外工事に立ち会う

屋外工事では電柱からケーブルを引き、宅内工事で取り付けた光キャビネットにつなぎます。屋外工事でも立ち会いは必要で、途中外出はできないため、きちんと立ち会い時間を確保しておきましょう。

Step5）NURO 光の接続機器を設定する

宅内工事の際に設置したルーター一体型ONUと、インターネットを使用するパソコンやスマホの接続設定をします。

もしインターネットに接続できなかったときは、サポートデスクに問い合わせましょう。

Step6）auひかりの解約手続きをする

auひかりの解約手続きは契約しているプロバイダが「au one net」か、それ以外かで問い合わせ先が異なります。

プロバイダがau one netなら「KDDIお客さまセンター」に電話して、解約を申し込みます。その際、auひかりHP内の「auひかり解約前のご注意事項」に目を通しておいてください。

一方でプロバイダがau one net以外なら、契約しているプロバイダの窓口に電話し、解約を申し込みます。ただし、契約しているのが「ASAHIネット/DTI/So-net/GMOとくとくBB/＠T COM」なら、インターネット上から手続きが可能です。なお、解約のタイミングによっては、翌月分の月額料金がかかる場合もあります。毎月の解約の締日はプロバイダによって異なるので注意してください。

申し込みが済んだら、レンタル機器を返却して解約完了です。手続き完了から10日前後で返却用の「着払い伝票」が送付されてくるので、伝票を使ってレンタル機器をすみやかに返却してください。

なお、光回線の撤去工事は前述したとおり、基本的に任意となります。しかし、2018年3月1日〜2022年6月30日にauひかり ホーム、または高速サービス（10ギガ・5ギガ）を契約した人や、賃貸物件に戸建てタイプを導入して退居時に原状回復を求められた人などは、撤去工事が必要です。

auひかりからNURO 光に乗り換えるメリット・デメリット

最後に、auひかりからNURO 光に乗り換えるメリット・デメリットについてご紹介します。

auひかりからNURO 光に乗り換えるメリット

auひかりからNURO 光に乗り換えるメリットは次の3つです。

• 2ギガのプランが使える
• NURO モバイルもしくはSoftBankのセット割を適用できる
• NURO ガス・でんきとのセット割を利用できる

auひかりのベーシックなプランは１ギガですが、NURO 光では2ギガとなっています。月額基本料金がお得なプランでも最大通信速度を上げたい方には、NURO 光がおすすめです。

光回線は「ベストエフォート型サービス」です。最高の条件・環境で提供できる理論上の最大値を表示しており、実際の最大通信速度とは異なる場合があります。

NURO 光に乗り換えると、NURO モバイルもしくはSoftBank（ソフトバンク）のセット割が使えるのも利点です。NURO モバイルとSoftBankのスマホで対象となるプランに契約しているなら、月額料金が割引されます。

NURO モバイルのセット割は、NURO 光とNUROモバイルの契約タイミングによって適用期間が異なります。SoftBankのセット割は、オプションの「NURO光 でんわ」への加入が適用条件となります。

また、スマホもNUROモバイルに乗り換えるなら、特典としてセット割引でなくキャッシュバックを受けることも可能。自分に合った特典を選べるのもポイントです。

さらに、オプションサービスである「NURO ガス」「NURO でんき」のセット割引が用意されていることもメリットでしょう。NURO 光の新規契約時、NUROガスに加入すると光回線の月額料金が200円割引、NUROでんきに加入すると501円割引。合計で701円の割引を受けることができます。

auひかりからNURO 光に乗り換えるデメリット

auひかりからNURO 光に乗り換えるデメリットは2つ挙げることができます。

• プロバイダを選択できない
• auもしくはUQモバイルとのセット割が利用できない

auひかりでは7つのプロバイダが用意されていましたが、NURO 光ではSo-netしかプロバイダを選べません。また、auひかりでSo-netと契約していても、NURO 光に乗り換えるタイミングでプロバイダをいったん解約することになります。

結果として、これまでのプロバイダメールのアドレスを利用できなくなったり、貯めていたポイントが使えなくなったりするので、注意が必要です。

加えて、auもしくはUQモバイルとのセット割が利用できなくなるのもデメリットでしょう。auもしくはUQモバイルを継続利用すると今よりスマホの月額料金が高くなるため、スマホの乗り換えも合わせて検討すると良いかもしれません。

auひかりからNURO 光に乗り換える前に他社も比較！

auひかりからNURO 光への乗り換えには、メリットだけでなくデメリットもあります。光回線を乗り換える際は、別の光回線サービスも合わせて、必ず比較検討してみましょう。