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電力自由化EXPO、東京ガスと関西電力の講演から電力市場を考える

電力自由化

3月2日〜4日の期間、東京ビッグサイトで開催されている電力自由化EXPO。3日に東京ガスと関西電力による基調講演がありました。簡単に内容をご紹介します。

3月2日〜4日の期間、東京ビッグサイトで開催された電力自由化EXPO。2日目に東京ガス関西電力による基調講演がありました。消費者向けのイベントではなく、商談向けのイベントであったため、基調講演の内容は家庭向けの電力販売だけでなく、企業としてのビジネス戦略の話まで多岐にわたりました。全部……といきたいところですが、家庭向けの電力自由化という視点で簡単なサマリーをお届けします。

東京ガスは安定供給を強調

講演者
東京ガス 代表取締役 副社長執行役員 救仁郷 豊 氏
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電力自由化EXPO基調講演・東京ガス・救仁郷氏
東京ガスは、首都圏に住む人にとっては大企業ですが、電気を売るとなると話は別です。消費者からしてみたら、「なぜ電気?」という心理になりますよね。
東京ガスの基調講演では、「安定供給できる」ということを改めて伝えていました。
実は東京ガス、首都圏の新電力では最大規模の発電所をもっています。発電量は現在160万kWですが、2020年には300万kWへ拡大予定と発表しています。商業施設やビルなどへの電気販売の実績があることも含め、消費者に安心感を与えたいということでしょう。

廉価供給への意欲

2月に単価改定を行ったことからも、東京ガスの電気販売への意欲はヒシヒシと伝わってきます。この講演でも、都市ガスで築き上げたインフラなどの資産やLNGなどの燃料調達のノウハウを持っているので、廉価での供給が可能であると訴えています。
値段だけではないとわかってはいても、消費者からすれば値段は大事な選択ポイントのひとつ。ただ売るだけでなく廉価にもこだわるという姿勢は、素敵ですよね。

すでに5万件を超える「ずっともプラン」への申し込み

2月末のリリースよると、東京ガスの電気の申し込み件数は5万件を超えたと発表しています。2月1日の料金改定を境にして、件数がグッと伸びているんですよね。基調講演では「なぜ料金改定をしたのか?」という点については、「もっと安くしてほしい」「ポイントメニューをふやしてほしい」などの意見を反映した結果であると説明。声を反映するといっても、実際に電気料金プランを改定するのはすごく難しいことです。電力自由化にかける意気込みを感じます。

この他、東京ガスのビジネス向けの電気料金プランの話しや、HEMSやデマンドレスポンスなどへの取り組みなどの紹介もありました。幅広くエネルギー事業をやっているなぁという印象です。個人的には「myTOKYOGAS」の会員向けに料理教室などもやっていきたい」という発言が、ちょっと気になりました!

関西電力は2017年にガス参入を宣言!

講演者
関西電力 常務執行役員 お客さま本部長代理 彌園 豊一 氏
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電力自由化EXPO基調講演・関西電力・彌園氏
関西電力の基調講演は、電力の歴史と関西電力のビジネスの話。歴史については、後で触れるとして、関西電力のビジネスについてを先にご紹介します。
編集部として重要だなと感じたのは、関西電力が2017年のガス自由化の参入意欲を宣言したところです。それに加えて、すでに大口顧客に対してはガスの販売を行っていて実績があると強調していたところ。
電力自由化で「電気・ガスセット割」をガス会社が押し出しているのの、逆ですよね。

電力業界に詳しい人は、2017年のガス自由化も知っているし、関西電力のガス事業についても知っているかもしれません。でも、電力自由化で今必死に電気料金プランを探している人たちの大半は、どちらも知らないですよね。
皆さん、ぜひ覚えておいてください。2017年4月にはガス自由化が待っています。料金プランはまだまだ未定ですが、少なくとも関西電力はガス自由化に参戦すると宣言しています。アナタはどう判断しますか?

原発が稼働したら電気料金の値下げをする

この記事を執筆している3月9日、奇しくも高浜原発3・4号機の運転差止めの報道が流れているのですが、基調講演の際に、原発についても話がでていました。
安全再優先なのは前提として、再稼働したら電気料金の値下げをすると断言。原発については、色々な意見があるので、そこに対しての意見は控えますが、電気料金値下げのきっかけになるということは認識しておきましょう。
もちろん、関西電力も原発に依存するわけではなく、火力についても価格を下げる努力をするし、再生可能エネルギーも積極的に導入していきたいと話しています。電源構成をバランスよくしていくことで、長期的に競争力を維持していくそうです。

会員WEBサービス「はぴeみる電」に自信、今後の発展も

この他、関西電力は「電気の見える化サービス」についても言及。150万件の顧客が利用している「はぴeみる電」については、ちょっと自信があるようです。管内の半数がスマートメーターに切り替わっていることもあり、昨日分の電気使用量がわかるようになっています。
今後も、その家庭にあわせた省エネアドバイスや居住エリアにあわせたクーポン配布、最終的には顧客とのコミュニケーションツールにしていきたいと夢を語っていました。WEBサービスの進化は編集部としても注目をしているので、関西電力がどんなサービスや機能を追加していくのか楽しみです。

電気の歴史、戦前だって電気は自由化されていた

関西電力の講演で、個人的に興味深かったのが電気の歴史の話。皆さんは、戦前の日本では電気が自由化されていたってご存知ですか?東京電燈をはじめとする電力会社は、民間企業で各社が鎬を削って陣取り合戦をしていたんです。供給エリアの取り合いですね。昭和11年の関西エリアは入り乱れるように各社が電気を送っていたようです。
すごくざっくり説明すると……

  • 各社が競争 → 国家統制 → 9電力体制 → 2016年の電力自由化

という流れです。
ちなみに、50Hzと60Hz問題はその当時からあったそうで、「技術屋の意地の張り合いが、現在の弊害を生んだんですよー」という言い回しが、印象的でした。

「電力の鬼」松永安左エ門って知ってる?

「電力の鬼」と呼ばれる、電力業界では伝説のような人物がいたんです。その名は松永安左エ門。ニックネームが強烈すぎて、頭から離れなかったので、少し調べてみました。
慶応義塾大学中退後、色々あってその当時5大電力会社の1社でなる東邦電力(現在の関電、中電、九電)を設立しました。電力業界全体への貢献もさることながら、もの逸話もたくさん残っています。

  • 官僚が嫌いで、官僚も出席している講演会で「人間のクズ」と発言した
  • 戦後、国内の反対派をねじ伏せ、GHQに強引に私案である「九電力体制案」を呑ませた

2015年末にNHKでドラマ化されていましたが、1個1個のエピソードで1記事かけそうな印象です。エネチェンジ社員の中にも「電力の鬼」のファンはいて、講演後に盛りがったほど。瑞宝大綬章の叙勲者なんだそうです。

もうすぐ電力自由化。どうなる日本の電力市場

電力自由化EXPOの基調講演の話から、ちょっとズレてしまいましたが、電力自由化まであと1カ月。非常に盛り上がってきています。関西電力の講演では、「電気の需要が伸びない、もしかしたら減少する可能性だってある中で、価格だけで競争してしまっては消耗戦になる」という発言もありました。電気代の安さが注目されがちですが、付加価値やサービスもしっかりとみて選んでいきましょう。
それと、2017年のガス自由化もぜひ覚えてください。ガスに関しても情報も、エネチェンジでは今後発信していく予定です!

エネチェンジではアナタに最適な電気料金プランを比較検討できるサービスエネチェンジ電力比較を提供しています。電力自由化後の最適な電気料金プラン探しに、ぜひご活用ください。

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