こたつの電気代はどれくらい?エアコンやホットカーペットとの比較も紹介
この記事の目次
こたつの電気代が意外と安いということを知っていましたか?
こたつはエアコンやホットカーペットなど、他の暖房器具と比較しても安く済むことが多いです。そのため、賢く使えば冬の暖房代の節約にもつながります。
この記事では、こたつの種類や1時間、1日、1ヶ月でかかる電気代を紹介します。また、こたつのメリット・デメリットや節約する方法も紹介するのでぜひ参考にしてください。
- 更新日
- 2023年12月22日
こたつの種類と消費電力
こたつのヒーターは主に3種類に分かれます。
それぞれのタイプで消費電力や特徴が違うので、確認しましょう。
石英管ヒーター
石英管ヒーターは遠赤外線で体をじんわりと芯まで暖めてくれるのが特徴です。ただし、暖めるまでに時間がかかります。
ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターは、素早く空間を暖めてくれるのが特徴です。ただし、消費電力が大きく電気代が割高になりやすいです。
フラットカーボンヒーター
フラットカーボンヒーターは、ヒーターのでっぱりを抑えた設計になっているので足元を広く使えます。ヒーターの表面全体から熱を発するため、空間をムラなく暖めてくれます。
こたつの消費電力
山善の105cm幅こたつを参考に、3種類のヒーターそれぞれの消費電力量をみてみましょう。
- 石英管ヒーター「こたつ 折れ脚 折りたたみ 長方形 105×75cm 510W GKL-F1052(MB)」
- 強:約170Wh/弱:約80Wh
- ハロゲンヒーター「こたつ 家具調 長方形 継脚付き 105×75cm 600W ハロゲンヒーター GYTA-HDN1051H」
- 強:約180Wh/弱:約70Wh
- フラットカーボンヒーター「こたつ 家具調 105×75cm 長方形 フラットヒーター 手元コントローラー付き 継脚付き GKF-MDN1052H」
- 強:約145Wh/弱:約80Wh
参照:GKL-F1052(MB)|山善GYTA-HDN1051H|山善GKF-MDN1052H|山善
それぞれの消費電力も比較してみると、石英管ヒーターが510W、ハロゲンヒーターが600W、フラットカーボンヒーターが300Wです。3タイプのなかで最も消費電力が多いのは、ハロゲンヒーターということがわかりますね。
こたつの電気代はいくら?
こたつの電気代は実際にいくらかかるのでしょうか。また、つけっぱなしとこまめに消すのでは電気代は変わるのでしょうか。
前章で紹介した製品を例に、実際のこたつの電気代を消費電力量から計算してみましょう。
電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。
消費電力量から1時間あたりの電気代を計算してみよう
こたつの1時間あたりの電気代は、「消費電力量(kWh)×電力料金目安単価×1時間」で計算できます。例えば、500Wのこたつの1時間あたりの電気代は「0.5kWh×31円×1時間=15.5円」です。
では、前章で紹介した製品の実際の電気代例を見てみましょう。
山善の105cm幅こたつの消費電力量から、ヒーターの種類ごとに1時間あたりの電気代を計算すると以下の通りです。
消費電力量を元に計算し、小数点第二位を四捨五入しています。
強は約170W、弱は約80Wの消費電力量です。
- 石英管ヒーター「こたつ 折れ脚 折りたたみ 長方形 105×75cm 510W GKL-F1052(MB)」
- 強:5.3円/弱:2.5円
- ハロゲンヒーター「こたつ 家具調 長方形 継脚付き 105×75cm 600W ハロゲンヒーター GYTA-HDN1051H」
- 強:5.6円/弱:2.2円
- フラットカーボンヒーター「こたつ 家具調 105×75cm 長方形 フラットヒーター 手元コントローラー付き 継脚付き GKF-MDN1052H」
- 強:4.5円/弱:2.5円
つけっぱなしにした場合の電気代
こたつを5時間つけっぱなしにした場合と、1ヶ月の電気代をご紹介します。
ヒーターの種類 | 5時間の電気代 | 1カ月の電気代 | |
---|---|---|---|
石英管ヒーター | 強 | 26.5円 | 795円 |
弱 | 12.5円 | 375円 | |
ハロゲンヒーター | 強 | 28円 | 840円 |
弱 | 11円 | 330円 | |
フラットカーボンヒーター | 強 | 22.5円 | 675円 |
弱 | 12.5円 | 375円 |
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こたつの電気代は5時間使った場合、弱で11円~12.5円、強で22.5円~28円です。
ほかの暖房器具と比べて、どのくらい異なるのでしょうか?今回は、部屋全体を暖めるエアコン、部分的に暖めるホットカーペットの2つと比べてみました。
こたつとエアコンの電気代比較
エアコンは、温めた空気を送風して部屋全体を暖める暖房器具です。速暖性は低くスイッチを入れてから暖かさが実感できるまで時間がかかりますが、自動運転なら温度調整をしながらもっとも効率のよい消費電力で暖めてくれます。部屋で長時間使うときに適しています。
こたつとエアコンの1時間あたりの電気代を比較すると、以下の通りです。エアコンは運転中に消費電力が大きく変化します。1時間あたりの正確な電気代は計算できないため、最小能力時と最大能力時の消費電力から、1時間あたりの目安の電気代を計算しています。
暖房器具 | 1時間の電気代 | ||
---|---|---|---|
こたつ | 石英管ヒーター | 強 | 5.3円 |
弱 | 2.5円 | ||
ハロゲンヒーター | 強 | 5.6円 | |
弱 | 2.2円 | ||
フラットカーボンヒーター | 強 | 4.5円 | |
弱 | 2.5円 | ||
エアコン | 8畳~10畳 | 最小能力時 | 3.3円 |
最大能力時 | 62円 |
エアコンの正確な1時間の電気代を計算できないだけでなく、こたつはこたつ内の狭い空間を、エアコンは部屋全体の広い空間を暖めるというように、暖房能力や使用用途が異なります。
こたつとエアコンの電気代は比較するのが難しいですが、エアコンの最大能力時の電気代は、こたつを強で使うときの電気代と比べても約11倍~14倍高いです。
エアコンの電気代は下記の記事で詳しく紹介しています。
https://enechange.jp/articles/air-conditioner-24h
こたつとホットカーペットの電気代比較
ホットカーペットは、中に張り巡らされた電線を電気で温めてカーペットの表面を暖かくする暖房器具です。1畳~3畳タイプのものが一般的で、部屋全体は暖められませんが、速暖性が高いです。
こたつとホットカーペットの1時間あたりの電気代を比較すると、以下の通りです。
暖房器具 | 1時間の電気代 | ||
---|---|---|---|
こたつ | 石英管ヒーター | 強 | 5.3円 |
弱 | 2.5円 | ||
ハロゲンヒーター | 強 | 5.6円 | |
弱 | 2.2円 | ||
フラットカーボンヒーター | 強 | 4.5円 | |
弱 | 2.5円 | ||
ホットカーペット | 2畳 | 高 | 9.8円 |
中 | 7.1円 |
ホットカーペットを高で使うときの電気代は、こたつの強の電気代と比べて約2倍高いです。
ホットカーペットの電気代は下記の記事で詳しく紹介しています。
ホットカーペット(電気カーペット)の電気代と節電テクニック
こたつを使うメリット・デメリットは?
こたつを使って快適に過ごすために、メリット・デメリットを理解しておきましょう。
こたつのメリット
こたつのメリットとして、他の暖房器具と比べても電気代が安いことは前の章で紹介しましたが、さらにこたつならではのメリットがあります。
こたつは、こたつ内の空間を暖めるので部屋全体の空気は乾燥しにくいです。そのため、加湿器などで湿度を調整する必要も少なくなります。また、冷たくなりがちな足元を集中的に暖めてくれる、というのもメリットです。
こたつのデメリット
こたつのデメリットとしては、部屋全体が暖まらないという点が挙げられるでしょう。部屋が暖まっているわけではないので、こたつから出たら寒くなります。
こたつを置くと床面を占有する、という点がデメリットです。部屋が狭い場合スペースを確保するのに苦労するかもしれません。また、こたつが置いていると部屋の掃除がしにくくもなるでしょう。
こたつの電気代は節約できる?
エアコンやホットカーペットと比べて、こたつの電気代は安いことがわかりました。こたつは限られた狭い空間を暖めるため、短時間で暖まり大変効率がよい暖房器具です。
冬の暖房としてこたつを使うときに、以下のポイントに気を付ければ更に電気代が節約できます!
1)断熱シートを利用する
こたつを設置する際に、専用の断熱シートをじょうずに利用すると、内部の熱が外に逃げるのを防げます。特に、床が冷たいとこたつ内の熱は床に逃げてしまいますので、床に断熱シートを敷いてその上に敷き布団を敷くと断熱効果が高まります。
2)上掛と敷布団の両方を使う
上掛けとして敷布団を重ねて使うと、こたつ布団だけのときよりも年間の約1,010円の電気代が節約できます(1日5時間使用の場合)。
こたつ布団・上掛・敷布団の3点セットで、こたつ内の暖かい空気をしっかり保温して、無駄な消費電力を使わないようにしましょう。
参照:電気こたつ|家庭向け省エネ関連情報|資源エネルギー庁
3)設定温度を低めにする
こたつの設定温度を低めにすれば消費電力は少なくなります。
例えば、温度調節を「強」から「中」に下げた場合、年間1,520円の節約効果が見込めます(1日5時間使用)
出典:省エネポータルサイト/資源エネルギー庁
不必要に設定温度を高くせずに、設定温度を低めの状態で使用しましょう。
4)ほかの暖房器具と併用する
暖房器具によって、空間全体を長時間暖める場合に向いている、足元などをピンポイントで短時間暖める場合に向いているものなど、特徴が異なります。それぞれの特徴に合わせて使い分ければ、効率よく暖かさを得られて電気代節約につながります。
暖房器具ごとの特徴と適した選び方について、以下の記事で詳しく説明しています。
こたつを上手に使って、冬の暖房代の節約に
他の暖房器具よりもこたつの電気代は安いため、こたつを上手に使うと、暖房にかかる電気代が節約できます。高くなってしまう冬の電気代に悩んでいる方は、こたつを取り入れてみてはいかがでしょうか?