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全館空調の電気代は高い?エアコンとの比較やメリット・デメリットを解説

電気代の節約、節電テクニック

全館空調は家全体の温度を暖めたり、冷やしたりするシステム。そのため、「電気代が高くなる」というイメージも持たれがちですが、本当に電気代は高いのでしょうか。本記事では、全館空調とエアコンの電気代の比較や、メリット・デメリットなどを解説します。

全館空調の電気代は高い」

全館空調を検討している方は、耳にする機会が多いかもしれません。実際に、全館空調とエアコンでは電気代に差は出るのでしょうか。

本記事では、全館空調の電気代についてエアコンとの比較をご紹介します。そのほか、全館空調のメリット・デメリットや電気代を節約する方法もご紹介するので、ぜひ導入の参考にしてください。

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更新日
2024年1月30日

全館空調とは?

全館空調とは、家の中の空気を循環させることで、1台の空調設備で家全体を暖めたり、冷やしたりするシステムのことです。

部屋ごとに空調するエアコンとは異なり、廊下や洗面所、トイレ、お風呂場などを含めた家の隅々まで一定の温度に保ち、家中を快適な温度に調整します。

床下冷暖房型や壁輻射型などがありますが、多くのメーカーは「天井などからの吹き出し」による空調システムを採用しています。屋内の室内機からダクトを通して、各部屋の天井の吹き出し口から、冷暖気を送るという仕組みです。

一般的には24時間稼働させるシステムですが、製品によっては停止することもできます。

全館空調はなぜ高いと言われる?

「全館空調は電気代が高い」という声もありますが、なぜでしょうか。
全館空調が高いと言われる理由として、主に下記2点が挙げられます。

全館空調が高いと言われる理由
  • エアコンと違い、家の中全体を冷暖房するから
  • 24時間稼働しているから

確かに、全館空調は対象面積も大きく、稼働時間も長いので、電気代が高くなるのでは、と思われる方も多いでしょう。しかし、全館空調は使い方によって、電気代に大きな差が出てくるシステムなのです。

全館空調とエアコンを比較すると電気代はどちらが高い?

実際に全館空調とエアコンの電気代を比較してみましょう。電気代が高くなるのはどちらなのでしょうか。

全館空調は協立エアテックのecocotiを例に電気代を見てみましょう。

ecocotiは月の電気代が約8,000円、年間の電気代が約10万円と試算されています。
地域などによって異なります
出典:全館空調換気システムの電気代 ランニングコスト/協立エアテック

エアコンは三菱のMSZ-FZ4024Sを例に電気代を見てみましょう。

家電の電気代は期間消費電力量で計算(期間消費電力量(kWh)×1kWhあたりの料金単価(円/kWh))できます。

三菱のMSZ-FZ4024Sの期間消費電力量は1,022kWhです。計算すると、年間の電気代は1,022kwh×31円/kwh=31,682円。月平均は約2640円になります。
電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。

これだけを見ると、エアコンの方が安く見えます。しかし、戸建ての場合、家中をエアコン1台で快適な温度に保つのは難しいです。

仮にエアコンを4台使うと、合計の電気代は31,682円×4=126,728円。全館空調の電気代は約10万円なので、全館空調の方が安くなるのです。

つまり、家の広さやエアコンの性能・台数にもよりますが、必ずしも全館空調が高くなるわけではないと言えます。

全館空調のメリット

こちらでは、全館空調を導入するメリットを紹介します。

家全体を快適な温度に保てる

全館空調は、トイレや廊下も含めて家全体の温度を冷暖房するので、家のどこにいても快適な温度で過ごせるのが大きなメリットです。

また、家全体を均一な温度に保つのは、急激な温度変化で体がダメージを受けるヒートショックにも有効と言われています。

空気をきれいに保つ

全館空調は、機械を通して強制的に換気するシステムなので、空気をきれいに保てます。メーカーや機種によっては、空気清浄システムがついており、アレルギー物質をフィルターで除去できるものもあります。

間取りの自由度が高まる

天井吹き出し型の全館空調の場合、部屋にエアコンを設置しません。そのため、エアコンの設置場所や配線を考慮することなく間取りを決められます。

また、全館空調の場合、部屋の形や広さによる温度ムラができにくいため、吹き抜けや大きな空間づくりをしても、快適に過ごしやすいのも特徴です。

家全体の空調を一元管理できる

全館空調は、基本的に家全体を1台の空調設備で管理します。そのため、部屋ごとにエアコンの設定温度を調整するなどの手間が減るのも、メリットの1つです。

全館空調のデメリット

全館空調を導入するデメリットもいくつか存在します。

部屋ごとの温度調節が難しい

一般的な全館空調は、家全体で温度調節をするため、部屋ごとの温度調節がしづらいのが難点です。また、同じ理由で、急激な温度調整も難しいです。

ただし、商品によっては部屋ごとに温度調節できる機能がついているものもあります。部屋ごとに温度調節したい方は、そのような機能がある全館空調を検討しましょう。

初期費用が高い

全館空調は、エアコンよりも初期費用が高いのがデメリットの1つ。メーカーや家の広さにもよりますが、導入にかかる初期費用は100万円〜300万円ほどと言われています。また、点検や定期的なメンテナンスが必要になり、その度にコストがかかる場合もあります。

全館空調の電気代を節約する方法

全館空調は使い方によって、電気代が変わるシステムです。ここでは、全館空調の電気代を節約する方法を4つ紹介します。

電力会社を切り替える

例えば、全館空調を導入するファミリーの場合、ファミリー向けの電気料金プランに切り替えると電気代を節約できる可能性があります。電力会社によって、さまざまな電気料金プランがあるので、ライフスタイルに合ったプランを探してみましょう。

電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」では、郵便番号、現在の電力会社などを入力するだけで、電気料金プランの比較や電気代のシミュレーションができます。電力会社の切り替えの検討にぜひご利用ください。

自動運転機能を利用する

全館空調は、室内の温度を設定温度にするまでに1番電力を消費します。そのため、弱運転などで、設定温度まで暖めるのに時間をかけるよりも、自動運転で一気に温度を上げた方が、電気代の節約になります。

湿度を高く保つ

湿度が10%下がると、体感気温は1℃下がると言われています。つまり、湿度を高く保てば、設定温度を低くしても快適に過ごせるということです。

冬は加湿器などを用いるか、加湿機能がついている全館空調システムを採用して、設定温度を低くすれば、全館空調の電気代は安くできます。

全館空調も賢く使って電気代を節約

この記事では、エアコンと比べて全館空調の電気代は高いのか、全館空調のメリットやデメリット、電気代の節約方法について解説しました。

家の広さやエアコンの性能にもよりますが、必ずしも全館空調の電気代が、エアコンの電気代よりも高くなるとは限らないことがわかりましたね。

全館空調システムの電気代を節約しながら使うには、適切な電気料金プランを選ぶことが効果的です。電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」なら、郵便番号など、簡単な質問に答えるだけで、あなたにピッタリの電気料金プランを探せます。ぜひ、電気料金プランの見直しをしてみてください。

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