契約アンペア数を変更する際の工事内容と費用を解説
この記事の目次
「電気の契約アンペア数を変更するにはどうすればいい?」「工事や費用はどうなる?」など、電気の契約アンペア数を変更する際の工事内容に関する疑問を解決!アンペア数の決め方から変更の流れまで、くわしくご紹介します。
契約アンペア数の目安
家庭ごとの電気の使用状況により、適切な電気の契約アンペア数は異なります。まずは、みなさんの家庭に最適なアンペア数の目安を知っていきましょう。
アンペア数と電気使用量の目安
アンペア数というのは、家庭で一度に使うことができる電力の最大量です。電力会社と契約しているアンペア数が大きければ、同時に使える電気の量が増えます。逆に、アンペア数が小さすぎて一度に使う電気の量が契約アンペア数を超えてしまうと、ブレーカーが落てしまいます。
家庭で一度に使う電気の量を把握するために、以下を参考にしてください。
1日の中でいちばんたくさん電気を使っている時間帯に使用している家電のアンペア数を足してみましょう。例えば、エアコン(6.6A)・テレビ(2.1A)・ドラム式洗濯乾燥機(13A)・掃除機(10A)を同時に使う場合、31.7Aが必要となり、契約アンペア数が30Aの場合は電気を使いすぎとなりブレーカーが落ちてしまいます。
このように、1日の中でいちばんたくさん電気を使っている時間帯の合計の電気使用量を目安として、契約アンペア数を決めていきましょう。
契約アンペア数と電気料金の目安
契約アンペア数が変わると、電気代も変わるのでしょうか?
アンペア制と呼ばれる多くの電気料金プランは、契約アンペア数に応じて異なる基本料金が設定されています。例えば、東京電力エナジーパートナーの一般的な電気料金プラン「従量電灯B」の場合、アンペア数ごとに以下のような料金設定がされています。
区分 | 単位 | 東京電力EP「従量電灯B」料金(消費税率10%) | |
---|---|---|---|
基本料金 | 10A | 1契約 | 311円75銭 |
15A | 467円63銭 | ||
20A | 623円50銭 | ||
30A | 935円25銭 | ||
40A | 1247円00銭 |
||
50A | 1558円75銭 | ||
60A | 1870円50銭 | ||
電力量料金 | ~120kWh | 1kWh | 29円80銭 |
121kWh〜300kWh | 36円40銭 | ||
301kWh〜 | 40円49銭 |
契約アンペア数が大きくなるほど、基本料金も高くなっていますね。契約アンペア数を決めるときは、一度に使う電気使用量と基本料金を考慮して決めるとよいでしょう。
アンペアの計算方法、目安ついて詳しくは以下の記事も参照ください。
契約アンペア数の変更時の工事内容
契約アンペア数を変更する際に工事は必要なのでしょうか?
家の電気メーターがアナログ式電力メーターの場合と、スマートメーターの場合で以下のように異なります。
アナログ式電力メーターの場合は工事(費用は原則無料)
電気メーターがアナログ式電力メーターの場合、契約アンペア数の変更にはブレーカーの取り替え工事が必要となります。電力会社の作業員が来てアンペアブレーカーの取り替えを行います。ブレーカーは屋内にあるため立会いが必要となり、20分ほどの工事ですが、その間は電気が使用できません。
工事費用は基本無料ですが、配線工事を伴う工事や、60Aを超える契約容量を希望する場合は有料となる場合があるので、注意しましょう。
電気メーターがスマートメーターの場合
電気メーターがスマートメーターの場合、電力会社が遠隔操作にてアンペア変更を行うため、契約アンペア数を変更する際に工事は必要ありません。
契約アンペア数の変更方法
契約内容を確認しよう
はじめに、現在の電気の契約内容を確認しましょう。電気料金プランによっては、アンペア制ではない場合もあります。現在契約しているプラン名や契約アンペア数は、電気使用量の明細書や電気代の請求書、契約している電力会社のWEBのマイページなどで確認できます。
変更の申し込みをしよう
次に、契約している電力会社へ連絡をして、アンペア数変更の申し込みを行います。注意点として、電力会社によっては電気料金プランの切り替えと同時にアンペア数の変更ができない場合もあります。
- 今のお住まいで切り替えと同時に、アンペア変更をする場合
- 切り替え先の電力会社が、切り替えと同時のアンペア数変更に対応していない場合は、切り替え前に、今契約中の電力会社にアンペア変更の申し込みをします。その後、契約したい電力会社に切り替えを行いましょう。
- 引越し先で切り替えと同時に、アンペア数の変更をする場合
- 引越し先で契約したい電力会社が、切り替えと同時のアンペア数変更に対応していない場合は、一度引越し先で旧一般電気事業者と契約をし、アンペア変更の申し込みをする必要があります。その後、契約したい電力会社に切り替えを行いましょう。
※旧一般電気事業者とは……北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・四国電力・中国電力・九州電力・沖縄電力をいいます。
アンペアブレーカーの取り替え(アナログメーターの場合)
家庭に設置されている電気メーターがアナログメーターの場合は、電力会社の作業員が来てアンペアブレーカーの取り替え工事を行い、アンペア数の変更が完了します。
家庭に設置されている電気メーターがスマートメーターの場合は、電力会社が遠隔で契約アンペア数の変更を行い、アンペア数の変更が完了します。
契約アンペア数を変更する際の注意点
契約アンペア数を変更する際の注意点も知っておきましょう。
賃貸の場合は変更できないことがある
マンションやアパートなどの賃貸物件では、建物自体が使える電気の最大容量が決まっている場合があります。
契約アンペア数を上げることを希望した時に、建物自体の電気の最大容量を超えてしまうため大家や管理会社から許可が出ないことがあります。また、契約アンペア数を変更できた場合も、退去時に元のアンペア数に戻すことが必要な物件もあります。
賃貸物件にお住まいで、契約アンペア数を変更したいときは、大家や管理会社に確認をしましょう。
一度変更した場合は1年間戻せない
契約アンペア数を変更した場合、原則として1年間は再度変更ができません。家庭の電気使用量は季節によって変動するため、契約アンペア数を変更する際は、1年間でもっとも電気をたくさん使う季節を想定して決定しましょう。
適した契約アンペア数に変更して、電気代を節約しよう
電気の契約アンペア数の変更方法についてご紹介しました。家庭に見合ったアンペア数を選べば、無駄な基本料金がかからず、電気代を節約できます。契約しているアンペア数が適切かどうか、チェックしてみましょう。
また、一度に使う電気の量が多く、契約アンペア数の大きい家庭は、電気代が高くなってしまいますよね。家庭に合った契約アンペア数の目安がわかったら、電気料金プランを見直してみましょう。夜の電気料金が安いプランや、基本料金が無料のプランなどさまざまなプランの中からいちばんお得なプランを選んで、電気代をかしこく節約していきましょう。
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