それって電力自由化詐欺?騙されないための3つのポイント
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電力小売全面自由化で電気代が安くなり嬉しいという反面、関連した詐欺の不安もありますよね。消費者向けのイベントでは必ずといっていいほど、詐欺の話がでます。詐欺に騙されないために、自分の身を守るために、私たちはどんなことに気をつければよいのでしょう?
- 更新日
- 2019年4月16日
電力自由化、すでに詐欺は始まっている?
マイナンバーもそうですが、新しい制度が始まると、それに便乗した詐欺が必ず生まれます。そして狙われるのは、いつも決まってシニア世代。ひどい話です。電力自由化でも、すでに「怪しい電話がかかってきた」という事例が報告されています。国民生活センターが公表している事例をかいつまんでご紹介しましょう。
出典:電力の小売全面自由化が始まります!‐正確な情報を収集し、よく理解してから契約を!便乗商法にも気をつけましょう‐
【事例1】知らない電力会社から電話!「電気を安くできる」というけど……
突然、家に電話がかかってきたというAさん(60代)。「電力自由化が始まるので、電力会社▲▲と契約すれば、電気代を安くできる」と言われたそうです。「数日後にお宅にいくので、話をきいてほしい」といわれて了承してしまったそうですが、自宅にあがりこんで設備を確認すると聞いて不安に。電話は切った後だし、連絡先もわからない。そもそも、名前も聞いたことのない電力会社▲▲って、信頼できるのか?
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設備を確認するってありえますか?
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ないです。設備確認は電気の契約には必要ありません。
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聞いたことのない電力会社というだけで、一概に怪しいとは言えませんよね。
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ここは、自分で調べるしかないよね。後で調べられるように、名刺とか契約書とかをもらっておくといいよね。あと、その場で契約するのは絶対ダメ!
【事例2】電気代が4割安くなりますよ!!……いくらなんでも安すぎて怪しい
こちらも突然家に電話がきたというBさん(70代)。4割安くなると言われたそうです。さらに、相手は「行政の指導で年齢を聞くことになっている」と言い、Bさんの年齢を聞こうとしたようです。Bさんが「どこの行政の指導か?」と聞き返すと、ごまかしたそうです。
電話をかけてきた業者の名前はわからないが、そもそも4割も安くなるのは不自然だし、家にも押しかけてきそうで不安です。
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4割って!そんなに安くなるケースってあります?
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絶対ない。今の総括原価では、コスト査定がされているけど、4割も利益のってないからね。どの会社も、今だしているプランは地域電力の従量電灯と比較しているでしょ?そこに対して4割安くなるは、原価割れしちゃいます。
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あと、この電話だと年齢を聞かれてますよね。そんな指導ありましたっけ?
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事前に年齢を確認するなんてことはないです。
【事例3】このタイミングで太陽光発電システムを設置すると儲かりますよ!
Cさん(60代)も電話での勧誘。「電力自由化前に太陽光発電システムを設置して、電気を売ると儲かります!」という話しだったそうです。話しだけなら……ということで、自宅に来てもらって詳しい話を聞いたら、設置費用が200万円(ローンは月々1万円)とのこと。ただ、電気を売れば儲かるという部分については、保証があるわけではないとのこと。自分は断ったが、こういう電話は増えているのか?
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太陽光発電は、電力自由化とは何も関係ないですよね?
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関係ないです。この電話が詐欺がどうかはわからないけど、便乗商法ってやつだろうね。
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変な話しですが、儲かるんですか?ソーラーパネルをつけると。
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儲かる場合はあるけど、それは補助金がいくらでるとか、そのお宅の日照時間がどのくらいか……といった条件によって、本当に変わるんだよね。ただ、1年間に100万円儲かるみたいな夢のような話ではありません。
電力会社と契約するときに気をつけること3つ
国民生活センターのアドバイスをまずは確認してみましょう。
- 電力会社を確認しましょう。小売をする会社は登録制なので、登録されているかを確認
- セット割や年数縛りなどがないか、契約条件を確認しましょう
- 太陽光や蓄電池などの機材の設置は、電力自由化とは関係ありません。そういった勧誘には、慎重に対応しましょう。
- 怪しい電話がかかってきたら、消費者生活センターに相談(188)
とにかく確認をすること!これに尽きるというわけですね。エネチェンジからも電力会社と契約するときのポイントをお伝えしておきたいと思います。
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巻口さん、詐欺から身を守るにはどうしたらいいですか?
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訪問販売の場合は、絶対にその場でお金を払わないことですね。
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電気の契約で手付金とかって聞いたことないですもんね。ただ、会社の確認をするというのは難しい気がします。
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販売代理店の人が訪問している場合もあるから、その人の会社が小売登録されているかはわからないよね。
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名刺をもらうだけではダメですね。
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どこの電力会社の電気を売っているかを確認しないといけない。契約書をもらうのがいいんじゃないかな。本物の契約書であれば、必ず電力会社の名前も記載があるでしょう。嘘っぱちの会社だったら、契約書なんて持ってないはず。
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契約書ですか。なるほど。
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でも、その場でサインをしちゃダメ。どんなに強いられても、「検討するから」といってハンコはおさない!
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それ大事ですよねー。勢いに負けてしまったらダメってことですね。
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あとは、もし訪問販売や電話勧誘で契約をしてしまっても、勇気をもってクーリング・オフをすること!
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クーリング・オフですか。下手に遠慮しちゃダメってことですね。
あ!!それと、1個気になっていることが。訪問販売や電話販売のすべてが怪しいわけではないですよね? -
そうですよ。地元のガス会社などは、訪問販売で新規顧客の獲得をするはずです。たとえば、電気を売るのと一緒に、「うちのプロパンガスもどうですか?」とかね。訪問販売だからといって、全部が詐欺なわけではないんです。
エネチェンジとして皆さんにお伝えしたいことはこちら。突然の訪問販売などがきたら……
- 1. その場でお金を払ってはいけません
- 電気の契約で手付金が必要というのは、絶対にありません
- 2. その会社が登録小売電気事業者かを確認しましょう
- 名刺をもらう、契約書をもらうなどして、後で調べられるようにしましょう
- もし電力会社ではなく代理店だと名乗られたら「どこの電力会社の電気を売っているか」を聞いてメモを!
- 3. その場で契約しない、ハンコを押さない
- ものすごい熱意を込めて「安くなり」といわれたら、信じてしまうかもしれませんが、電力自由化ではたくさんの会社が参入します。その会社が詐欺ではなく本物であったとしても、安くなる電気料金プランは他にもあるかも。比較サイトなどを使って他社との比較を。
登録小売電気事業者は、電力会社が登録されています。販売代理店は登録されていないので、注意が必要です。登録されている電力会社は資源エネルギー庁の登録小売電気事業者一覧で確認ができますよ。
電力自由化詐欺にあわないよう、自分でしっかり電気料金プランを選ぼう
電力自由化詐欺にあわないためにも、しっかりと調べて、自分で電気料金を比較・検討して選ぶのも大切です。
エネチェンジではアナタに最適な電気料金プランを比較検討できるサービスエネチェンジ電力比較を提供しています。電力自由化後の最適な電気料金プラン探しに、ぜひご活用ください。
【経営者、総務、経理の方へ】会社や店舗・工場の電気代削減をお考えですか?
エネチェンジでは、家庭向けの電気料金比較のほか、法人・高圧電力の電気料金見直しサービス「エネチェンジBiz」も提供しています。電気代がどれくらい削減できるか、無料で複数の電力会社に見積り依頼が行えます。お気軽にお試しください。
自社にぴったりな電力会社が選べます
知っておきたい!電力にもクーリング・オフが適用される!
詐欺とは少し違うのですが、電力会社との契約でもクーリング・オフが適用されるってご存知ですか?万が一断れないくらいの強烈な勧誘で、契約してしまった場合は、クーリング・オフも検討しましょう。やり方がわからない場合は、消費者生活センターに相談を!
- クーリングオフが適用される条件
- 訪問販売・電話勧誘販売で電気の供給契約を締結した場合
- クーリング・オフの期間
- 契約書面を受領した日(その前に申し込み内容を記載した書面を受領している場合は、その受領した日)から起算して8日間
一般送配電事業者が行う「最終保障供給」及び「離島供給」のほか、現行の一般電気事業者や特定電気事業者が経過措置期間中に提供する「規制料金メニュー(経過措置料金)」は訪問販売等に係るクーリング・オフの適用除外となります。
自分を守れるのは自分だけ!電力自由化、詐欺に巻き込まれないように注意しよう!
電力自由化詐欺は、他人事ではありませんよ。アナタの家や実家のご両親のところにも、魔の手は伸びるかもしません。最後にもう一度お伝えしましょう。
- その場でお金を払ってはいけません
- 契約書や名刺などをもらって、その会社が登録小売電気事業者かを確認しましょう
- その場で契約・押印をしない
わからないことがあったら、ぜひエネチェンジの「でんきコンシェルジュ」にご相談ください。アナタの電力会社、電気料金プラン選びをサポートします。そして、実家のお母さん・お父さん、田舎のおばあちゃん・おじいちゃんが困っていたら、助けてあげてくださいね!