電熱器(電気コンロ)の電気代ってどのくらい?メリット・デメリットやIHクッキングヒーターとの比較も!
この記事の目次
調理器具には電気コンロ、IHクッキングヒーター、ガスコンロなどがありますが、電気代はどのくらいかかるのでしょうか?電気コンロは、賃貸物件に備え付けてあることも多いですよね。また食卓で調理するために、卓上の電気コンロを使っている人もいるでしょう。
この記事では電熱器(電気コンロ)の電気代と特長やメリット・デメリットを、IHクッキングヒーターと比べながら紹介します。
IHクッキングヒーターも含めて電気コンロと総称されることがありますが、ここでは蚊取り線香のようなニクロム線がむき出しになっている形状の電気コンロを対象にしています。
- 更新日
- 2020年4月24日
電熱器(電気コンロ)の電気代はどのくらい?
東芝の電気コンロ「HP-635」の場合で、電気代をみてみましょう。
消費電力量は300W~600Wなので、1時間あたりの電気代は約8.10円~約16.20円となります。1kWhあたりの電力量料金を27.0円として計算しています(小数点第3位切り捨て)。
IHクッキングヒーターの電気代と比較
Panasonicの卓上IHクッキングヒーター「KZ-PH33」の電気代と比較してみましょう。
消費電力量は75W~1,400Wなので、1時間あたりの電気代は約2.02円~約37.80円となります。1kWhあたりの電力量料金を27.0円として計算しています(小数点第3位切り捨て)。
最大熱量の消費電力量で使用した場合で比べると、IHクッキングヒーターよりも、電気コンロの電気代の方が約2分の1も安いんですね。
IHクッキングヒーターの電気代について、さらに詳しくは以下の記事で説明しています。
電熱器(電気コンロ)とIHクッキングヒーターは加熱の仕組みが違う
電気コンロとIHクッキングヒーターの大きな違いは、加熱の仕組みです。
電気コンロは、コイル状の電熱線がヒーター自体を加熱して鍋に熱を伝えます。一方IHクッキングヒーターは、磁力で渦電流を発生させ、その電気抵抗によって鍋自体が発熱して加熱されます。
IHクッキングヒーターでは、使える鍋と使えない鍋がある!
IHクッキングヒーターでは材質や鍋底の形状、サイズなどによって、使える鍋と使えない鍋があります。
また購入時は、製品安全協会のIH対応商品のマークがある鍋を選ぶようにしましょう。
- 使える鍋
- 材質……鉄・ホーロー・ステンレスなど
- 形状……鍋底が平らで、トッププレートに底が密着する
- サイズ……直径12cm~26cm
- 使えない鍋
- 材質……アルミ・銅・多層鍋・耐熱ガラス・土鍋など
- 形状……鍋底が丸い、脚がついている、反っているなどトッププレートに底が密着しない
- サイズ……直径12cm未満
電熱器(電気コンロ)とIHクッキングヒーターのメリット・デメリット
それでは、電気コンロとIHクッキングヒーターの加熱方法の違いによる特長をもとに、メリットとデメリットを比べてみましょう。
- メリット
- ガスコンロで使用している直火用の鍋が、電気コンロでそのまま使える。
- 一定温度を保てるため、燻製や焼きものなどの調理に向いている。
- 製造コストが安いので、IHクッキングヒーターよりも安く購入できる。
- デメリット
- 消費電力が低く火力が弱い。また熱効率が悪いので、調理に時間がかかる。
- ヒーター部分が高熱になるので、取り扱いに注意が必要。
- メリット
- 保温ができるため、鍋料理や焼肉などの調理時に便利。
- 電磁波で直接鍋を発熱させて調理するため、ヒーター部分が高熱にならず、子どもがいても安心して使える。
- 放熱される熱が少なく室内温度が上がりにくいため、夏の冷房使用時にエアコンの省エネに効果的。
- トッププレートに凹凸がないため、ふき取り掃除が簡単。
- デメリット
- 電気コンロよりも商品価格が割高。
- IHクッキングヒーターでは直火用の鍋が使えず、IH調理専用の鍋を買い替えなければならない。
電気コンロとIHクッキングヒーターは加熱方法の違いにより、調理方法によって向き不向きがあったり、取り扱い時の注意点が異なったりします。それぞれの特長を考慮して電気コンロとIHクッキングヒーターを使い分けてみるのもよいですね。
電熱器(電気コンロ)とIHクッキングヒーター、熱効率を含めて考えるとどちらがいいの?
参照:家庭の省エネ徹底ガイド春夏秋冬|経済産業省資源エネルギー庁
熱効率のよいIHクッキングヒーターなら、電熱器(電気コンロ)よりも電気代を節約できる?!
電熱器(電気コンロ)の電気代を、IHクッキングヒーターと比べて解説し、加熱方法の仕組みの違いによる特長やメリット・デメリットについても紹介しました。
電気コンロは、IHクッキングヒーターよりも電気代が約2分の1も安くて商品価格も割安ですが、ヒーター部分が高熱になる、熱効率が悪いなどのデメリットがありましたね。
一方でIHクッキングヒーターは、電気コンロよりも熱効率がよく、約20%の省エネ効果があるので電気代が節約できます。商品価格は割高でIH専用の鍋が必要になるなど、導入時に費用がかかりますが、ランニングコストを考えるとIHクッキングヒーターはおススメですよ。
電気コンロを使っていて、「なかなかお湯が沸かない」「食材に火が通るまで時間がかかる」など、調理時に不便さを感じている方や、電気代を節約したいという方は、IHクッキングヒーターへの切り替えも検討してみてはいかがでしょうか?