ブレーカーがすぐ落ちるのはなぜ?ブレーカーが落ちる原因と対処法を解説
この記事の目次
電気の使用状況によって「バチン!」という音とともに、明かりや家電への電気供給がいっせいに止まってしまうことを「ブレーカーが落ちた」と言いますよね。
頻繁にブレーカーが落ちるのは、ストレスがかかります。この記事ではブレーカーが落ちる原因や、パターン別にブレーカーが落ちた時の対処方法を紹介します。
- 更新日
- 2022年3月4日
ブレーカーが落ちたときは停電かどうか確認する
電気がつかなくなってしまったら、まずは停電かどうか確認しましょう。
家中の一部もしくは全部の電気がつかないのではなく、ご近所一帯の電気も消えている時は、台風や落雷、事故などで停電している可能性があります。
停電の場合は、停電が解消された時の火災や事故を防止するためにコンセントから電気製品の電源プラグを抜き、復旧するのを待ちましょう。
家にいる時に停電が起きた場合、外出時に停電が起きた場合など、シチュエーション別の対応方法詳細を以下の記事で紹介しています。
自分の家だけ電気が消えている場合は、停電ではなく、電気の使いすぎでブレーカーが落ちたり、漏電しているなど別の問題が起きている可能性があります。頻繁にブレーカーが落ちる場合は、その原因は電気の使いすぎがほとんどです。
ご家庭の電力メーターが従来型のアナログ式電力メーターの場合と、スマートメーターの場合で以下のように対処方法が異なります。
アナログ式電力メーターで、自分の家だけ電気が消えている場合の対処方法
ご家庭に設置されている電力メーターが従来型のアナログ式電力メーターの場合は、家の中の分電盤を確認しましょう。
分電盤に格納されているブレーカーには、一般的には「アンペアブレーカー」「漏電ブレーカー」「安全ブレーカー」の3つの種類があり、それぞれの役割や落ちてしまう原因が異なります。
- 左にあるのが「アンペアブレーカー」
- 真ん中にあるのが「漏電ブレーカー」
- 右に14個あるのが「安全ブレーカー」
関西電力・中国電力・四国電力・沖縄電力エリアにお住まいの方の分電盤には「アンペアブレーカー」はなく、「漏電ブレーカー」「安全ブレーカー」が格納されています。
どのブレーカーが落ちたか確認することで、原因を特定しやすくなります。
1)アンペアブレーカーが落ちたときは、電気の使いすぎが原因
アンペアブレーカーは、電力会社との契約ブレーカーで、大きなアンペア数の表示と色分けが特徴。
契約アンペア値(契約電力量)を超えた電気が流れた場合、電気の流れを遮断する(ブレーカーが落ちる)しくみになっています。アンペアブレーカーが落ちると、家全体が停電します。
アンペアブレーカーが落ちた場合、一度に使う電気の量を減らすか、契約アンペア値や電気料金プランを見直しましょう。
アンペアブレーカーが落ちたときの復旧方法
そのままブレーカーのつまみを戻しても再度ブレーカーが落ちてしまうので、まずは使っていた家電のコンセントを一旦外してから、アンペアブレーカーのつまみを上げましょう。
その後は家電のコンセントを元に戻して、ブレーカーが落ちないよう、一度に使う家電を減らします。もしブレーカーを戻しても電気が点かない場合は、電力会社に連絡してくださいね。
一度に使う電気の量を減らす
家全体で一度に使う電気の量が多いと、アンペアブレーカーは落ちやすくなるので、電気を使う時間帯を分散するよう工夫しましょう。そのためには、消費電力が大きい家電(電気をたくさん使う家電)を知っておくと便利です。
ブレーカーが落ちる原因になりやすい家電製品(消費電力の大きい家電製品)は次のようなものがあります。
- 電子レンジ(15アンペア)
- オーブン・卓上IHクッキングヒーター(14アンペア)
- 食器洗い乾燥器・炊飯器・ドラム式洗濯乾燥機の乾燥時(13アンペア)
- ドライヤー(12アンペア)
- 電気ケトル・掃除機(10アンペア)
キッチンまわりの家電は消費電力が高いものが多く、ブレーカーが落ちる原因になりやすいことがわかります。
消費電力の大きい家電についてより詳細は以下の記事でご説明しています。
契約アンペア数や電気料金プランを見直す
契約アンペア数が少なすぎてアンペアブレーカーが頻繁に落ちている場合は、契約アンペア数の見直し、もしくは契約する電気料金プランを見直すことをおすすめします。
契約アンペア数を上げることで基本料金が高くなってしまうことが心配な方は、アンペアの設定がないプランや、基本料金が0円のプランを選ぶことも一つの手です。また、平日は不在がちで夜や週末にまとめて家事をする方は、夜間と週末の電気代が安い設定がされているプランを選ぶなど、ご家庭の電気の使い方に見合ったプランを選ベば、電気をお得に使うことができます。
ただ、どのくらいのアンペア数で契約すればいいのかわからない方もいらっしゃるかと思います。
契約アンペア数を決める前に、ご家庭で一度に使う最大アンペア数を知っておきましょう。テレビや冷蔵庫、冷房器具や暖房器具といった常に電気を使う家電のほか、洗濯機や掃除機など一時的に使う家電のアンペア数を確認して、もっとも多く電気を使う際の合計アンペア数よりも多いアンペア数で契約すれば、ブレーカーが落ちることもなくなりますよ。
適切な契約アンペア数の計算や変更手続きの方法について、詳しくは以下の記事でご説明しています。
2)漏電ブレーカーが落ちたときの原因は漏電
漏電ブレーカーは、漏電事故を防ぐための装置で、メインのスイッチ以外にテスト・復旧のボタンが付いているものが多いです。漏電を検出した場合、電気の流れを遮断する(ブレーカーが落ちる)しくみになっています。漏電ブレーカーが落ちると、家全体が停電します。
漏電の原因には家庭内の配線の劣化や、電化製品の回路やコードの破損などが考えられます。漏電の原因が電化製品の場合は修理もしくは買い替えが必要となります。漏電の原因が漏電ブレーカーの故障、もしくはわからない場合は、契約している電力会社へ問い合わせましょう。
漏電ブレーカーが落ちたときの復旧方法と対処法
安全ブレーカー、漏電ブレーカー、アンペアブレーカーのスイッチをすべて切り、その後アンペアブレーカー、漏電ブレーカーの順にスイッチを入れていきます。アンペアブレーカーのない関西電力・中国電力・四国電力・沖縄電力エリアにお住まいの方は、アンペアブレーカーの操作は不要です。
次に安全ブレーカーのスイッチを1つずつ入れていくのですが、このとき再度漏電ブレーカーが落ちたなら、その安全ブレーカーの回路で漏電している可能性があります。漏電ブレーカーが落ちる安全ブレーカーのスイッチは切っておき、他の安全ブレーカーも同様にスイッチを入れていきましょう。また漏電が疑われる安全ブレーカーの回路については、早めに電気工事店に点検を依頼してください。
家庭でできる漏電対策の1つは、電化製品などのコードを乱暴に扱わないことです。コードの表面が剥がれたり中の線が切れたりしていると、漏電につながります。家具の下敷きになったり、ドアで挟んだりしないよう、家庭内のコードの配線には気を配るようにしましょう。
また水気の多い場所での漏電は感電事故にもつながるため、洗濯機や衣類乾燥機など、水気・湿気の多い場所で使う電化製品には、アースを取り付けておくようにしましょう。
3)安全ブレーカーが落ちたときの原因は一部の部屋での電気の使いすぎ
安全ブレーカーは、配線用遮断器(分電盤から各部屋へ電気を送るための回路ごとのブレーカー)です。複数あるスイッチは、コンセントまでの電気回路とそれぞれ接続しています。回路ごとに容量が決まっており、その容量を超えた電気が流れた場合、電気の流れを遮断する(ブレーカーが落ちる)しくみになっています。
このブレーカーは回路ごとに落ちるので、安全ブレーカーが落ちると、家の一部が停電します。
安全ブレーカーが落ちた場合、落ちた部屋で一度に使う電気の量を減らすか、大きな電力を必要とする家電などのコンセントは別回路のものに変えましょう。
安全ブレーカーが落ちたときの復旧方法
安全ブレーカーが落ちた部屋を確認し、その場所にある家電のコンセントを外します。その後安全ブレーカーのつまみを上げ、家電のコンセントを元に戻せば復旧します。復旧後は安全ブレーカーが落ちないように、その部屋で使用する家電を減らしてくださいね。
ただしコンセントを外した家電のコードに傷が付いていたり、焦げていたりした場合はショートした可能性があります。その場合はコンセントは外したままにし、メーカーに修理を依頼するか買い替えを検討しましょう。
スマートメーターで、自分の家だけ電気が消えている場合の対処方法
ご家庭に設置されている電力メーターがスマートメーターの場合は、アンペアブレーカーが内蔵されています。停電時は自動復帰機能がはたらくため、停電してから10秒後に自動的に電気がつきます。
お使いの電気料金プランがアンペア契約の場合、契約アンペア数よりも多く電気を使っている可能性があるので、電気がついたら使用中のいくつかの家電のスイッチを切りましょう。
同時にたくさんの電気を使いすぎていると、再度ブレーカーが落ちてしまいます。この状態が30分間に複数回連続すると、自動で電気がつかなくなり、電力会社への連絡が必要となるため、注意が必要です。
停電してから10秒以上たっても電気がつかない場合は、漏電ブレーカーが切れている場合があるので、契約している電力会社へ問い合わせましょう。
ブレーカーが落ちたら、焦らずに落ち着いて対処しましょう
ブレーカーが落ちた時の原因と対処方法をご紹介しました。家の電気がつかなくなってしまったら、まずは停電か確認し、家の周辺も停電している場合はコンセントから電気製品の電源プラグを抜き、復旧するのを待ちます。
自分の家だけ電気が消えている場合は、どのブレーカーが落ちているか確認して対処しましょう。
頻繁にブレーカーが落ちてしまう場合は、契約しているアンペア数が少なすぎる可能性があります。契約アンペア数の見直しを考えている方は、その前に契約プランを見直すことをおすすめします。アンペア数をあげるよりも、生活スタイルに合わせて今よりも最適なプランへ切り替えるほうが電気代がお得になる場合もあるので、エネチェンジ電力比較でチェックしてみてくださいね。
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