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2020年12月の電力業界最新動向まとめ、2030年/2050年を見据えた石油・天然ガス政策、発電側基本料金の見直しなどを解説

電力自由化ニュース

2020年12月の電力業界の最新動向を、国内最大級の電気・ガス代の見直しサービスであるエネチェンジの専門家がわかりやすく解説します!需給調整市場において適正な取引を確保するための措置についてのとりまとめ、2030年/2050年を見据えた石油・天然ガス政策、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた検討などの議論に注目し、資料を読み解きながらまとめました。

2020年12月の電力業界の動向を関係省庁の資料から振り返りましょう。今回は、需給調整市場において適正な取引を確保するための措置についてのとりまとめ、2030年/2050年を見据えた石油・天然ガス政策、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた検討などについてお伝えします。

気になる電力業界のニュースのポイントや見ておきたい注目の資料について、エネチェンジを運営するENECHANGE株式会社の顧問である関西電力出身、元大阪府副知事の木村愼作氏に解説してもらいました。

関西電力出身、元大阪府副知事の木村愼作氏

スポット市場、先渡市場、卸市場、新電力販売シェアなどの状況について

まずは、2020年12月に報告された、スポット市場、先渡市場、卸市場、新電力販売シェアなどの状況について見ていきましょう。

スポット市場の入札量、システムプライスについて


出典:第53回 制度設計専⾨会合事務局提出資料〜⾃主的取組・競争状態のモニタリング報告〜(令和2年7⽉〜令和2年9⽉期)|経済産業省以下、この章の出典は記載がない場合すべて同じ

2020年7月~9月の、3カ月に一度のモニタリング報告が行われました。当期間におけるスポット市場の入札量は、売り入札量、買い入札量ともに過去最大値を記録しましたが、これは、この期間の気温が非常に高かったことが関係しています。

グラフが大きく伸びているところは、スポット市場の活性化を意味し、8月17日~9月4日の暑かった時期にかけて40円以上のスパイクが33コマにも及び、頻繁に発生しているのがわかります。また、8月27日および8月28日において、価格が50円~60円に上昇しました。

スポット市場の約定量について

スポット価格の約定量は、過去最大の848億kWhとなり、前年同時期対比は1.1倍という結果になりました。

新電力の販売電力量に対するJEPX買い約定量の比率は79.9%、実質買い越し量の比率は39.8%となっています(2020年9月時点)。

2020年10月には、電力・ガス取引監視等委員会が新電力18社に対して電源調達手段についてアンケートを実施したところ、JEPXを利用している比率は39.7%となりました。内訳としては、スポット・時間前市場(間接オークション除く)が24.9%、先渡・先物市場が0.02%、BL市場が0.8%、相対取引(他社からの間接オークション分)が14.8%です。

この結果は、新電力の実質買い越し量の比率と非常に近い値となっていることがわかります。

新電力シェアの推移について

新電力シェアの推移について見てみましょう。

2012年4月から2020年9月現在にかけて、販売電力量ベースで見た新電力の市場シェアが着実に上昇しています。具体的には、2020年9月の段階で、総需要に占める新電力のシェアは約19.1%、特高・高圧需要に占める新電力シェアは約17.9%、低圧需要に占める新電力シェアは約21.1%となっています。

しかし、ここで注意したいのは、旧一般電気事業者(※)関連会社も新電力として換算されているということです。一見、新電力が占める割合は大きいようにも見えますが、実質的な新電力シェアはまだまだ低いと言えそうです。

旧一般電気事業者とは…北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・四国電力・中国電力・九州電力・沖縄電力をいいます。

電力取引の状況(令和2年9月分)について

12月16日に、監視等委員会が令和2年9月分の電力取引の状況を公表しました。

出典:電力取引の状況(電力取引報結果)よりエネチェンジが作成
前年と比較すると、低圧電灯は+4.5、高圧は+1.9、特高は+3.1、合計は+3.3という結果となりました。9月は全体的にシェアが下がっていますが、毎年同様の傾向にあります。8月より9月は毎年冷房用機器の使用頻度が低下するため、影響を受けているのではないかと考えられます。

2050年脱炭素化社会実現に向けたグリーン成長戦略について

2050年脱炭素化社会の実現に向けた政府計画の原案が、12月25日に「グリーン成長戦略」として発表されました。この戦略は、2050年脱炭素化社会の実現を、経済と環境の好循環につなげるための産業政策です。

「エネルギー」「輸送・製造」「家庭・オフィス」の3つに区分し、「洋上風力」「自動車・蓄電池」など計14つの重要分野を設定しています。

エネルギー
洋上風力
2030年までに1000万キロワット、2040年までに3000万~4500万キロワット導入
系統整備(直流送電)の具体的検討開始
燃料アンモニア
2030年までに火力発電の20%導入・拡大
アンモニア燃焼や管理手法に関する国際基準化の主導・海外展開支援
水素
新たな資源としての位置づけ、および市場立ち上げ
2050年に導入量2000万トン
原子力
次世代革新炉の開発で国際協力
高温工学試験研究炉の活用および安全性国際実証、日本の企画基普及に向けた他国国連機関との協力推進
輸送・製造
自動車・蓄電池
2030年代半ばまでに新車販売の電動車100%を実現
蓄電池市場の大規模化・研究開発支援、蓄電ビジネスの創造
半導体・情報通信
グリーンなデータセンターの国内立地推進、国内での再エネ導入支援
2040年までに、半導体・情報通信産業のカーボンニュートラルを目指す
船舶
LNG、水素、アンモニア等のガス燃料船開発に係る技術力の獲得
燃費性能規制の早期実施
物流・人流・土木インフラ
港湾におけるカーボンニュートラルポート形成
燃料電池鉄道車両の社会実装に向け、関連基準・規制等、必要な環境設備の検討
食料・農林水産
農林水産業における化石燃料起源のCO2ゼロエミッション推進
地産地消型エネルギーシステムの構築に向けた規制見直しの検討
航空機
複合材、電動化、代替燃料の技術的優位性の確立
大規模実証の実施とコストの削減
カーボリサイクル
公共調達を活用した販路拡大、コスト低減
2050年までの、世界分離回収市場での年間10兆円・3割シェアの実現
家庭・オフィス
住宅・建築物産業/次世代型太陽光産業
在宅トップランナー基準のZEH相当水準化
断熱サッシなどの建材・エアコン等省エネ基準の強化
資源循環
バイオマスなどを活用した需要創出
リサイクルの更なる再生利用拡大に向けた回収ルートの最適化
ライフスタイル
住まい・移動のトータルマネージメント、地域の再生可能エネルギーへの取り組み
J-クレジット制度等で申請手続きの電子化・モニタリングやクレジット承認手続きの簡素化・自動化

出典:2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略|経済産業省

グリーン成長戦略では、14分野の成長が期待される産業において、高い目標を設定し、あらゆる政策を総動員するとしています。今後、実施に向けてどのような目標・対策が発表されるのか、注目しておきましょう。

2030年/2050年を見据えた石油・天然ガス政策について

第12回総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 石油・ 天然ガス小委員会にて「2030年/2050年を見据えた石油・天然ガス政策について」が議論されました。


出典:2030年/2050年を見据えた石油・天然ガス政策|資源エネルギー庁 資源・燃料部以下、この章の出典はすべて同じ

これまでの取り組みの整理をするとともに、①エネルギー安全保障の観点から見た石油・天然ガスの安定供給確保と、②我が国及び世界のカーボンニュートラル実現に向けた課題整理と方向性についてが主題です。

検討項目は上記5つです。現在日本のエネルギー資源の約8割を石炭と天然ガスが占め、目標とする2050年カーボンニュートラル、温室効果ガス排出ゼロのための検討にはまだ時間がかかると予想できます。引き続き、手を入れていく必要があるでしょう。

不安定な状況のなか、さまざまな課題があり、2030/2050年に向けた方向性を決めていく必要があります。議論は計4回と、2021年3月上旬~中旬まで続き、取りまとめは第31回資源・燃料分科会にて報告される予定です。

2050年カーボンニュートラルの実現に向けた検討について

2020年12月21日の総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会(第35回会合)では、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた検討について話し合われました。

出典:2050年カーボンニュートラルの実現に向けた検討|資源エネルギー庁以下、この章の出典はすべて同じ
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、電力部門では2050年を見据えた各電源が乗り越えるべき課題と対応、電源のカーボンニュートラルを目指す上での各電源の位置づけが検討事項として挙げられています。

前回・前々回では、再エネについて、長期的に大幅導入を実現する際の課題と対応、系統の安定運用を維持するために必要な要素が議論されました。今回は、原子力、化石+CCUS/カーボンリサイクル、水素アンモニア発電に関しての課題と対応などが話し合われました。


2050年カーボンニュートラルを目指す上で、脱炭素化された電力による安定的な電力供給は必要不可欠です。特に注目したいのは、原子力と化石+CCUS/カーボンリサイクルです。

2050年には、再エネ、水素・アンモニア以外のカーボンフリー電源として、原子力と化石+CCUS/カーボンリサイクルとあわせて約3~4割をまかなうことを今後の議論を深めていくにあたっての参考値としてはどうかとしています。

洋上風力産業ビジョン(第1次)案について

12月15日には、第2回 洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会が行われました。


出典:洋上風力産業ビジョン(第1次)(案)概要|洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会以下、この章の出典はすべて同じ

洋上風力発電を、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札として、洋上風力発電の意義と課題について、議論しました。また、産業競争力強化に向けた基本戦略も明示されています。


政府による導入目標も明示されました。政府は年間100万kW程度の区域指定を10年継続し、2030年までに1,000万kW、2040年までに浮体式も含む3,000万kW~4,500万kWが目標となりました。

現在の日本は400万kW程度であり、この導入目標は世界第3位の市場の創出を意味します。しかし、達成には浮体式のコストが技術開発や量産化を通じて、大幅な低減が必要としています。

国内調達目標として国内調達比率を2040年までに60%、コスト低減目標として着床式の発電コストを2030年~2035年までに8~9円/kWhの設定を決めています。

発電側基本料金の見直しについて

2020年12月15日の電力・ガス取引監視等委員会 第53回制度設計専門会合にて、発電側基本料金の見直しに関して議論がありました。

発電側基本料金に関しては、梶山弘志経済産業相の意向などで検討が実質的に中断されていました。

7月3日の閣議後会見における冒頭発言にて、発電側課金についても基幹送電線の利用ルールを抜本的に見直すことも整合的な仕組みとなるよう見直しを指示しました。これにより検討が再開しましたが、本格的な検討の着手は次回以降となります。


出典:発電側基本料金の見直しについて|経済産業省以下、この章の出典はすべて同じ

現行の託送料金制度では、送配電事業者である大手電力会社に対して小売事業者が送配電網を利用する名目として託送料金を支払っています。つまり、小売事業者にすべて課金し、発電事業者は託送料金を課金されていません。

小売事業者にだけ負担がかかっていいのか、発電事業者も負担すべきではないのかという意見が挙がるなかで、今回の発電側基本料金の見直しについての議論が行われています。

過去の系統環境では、送配電設備を多く使う低圧の需要家ほど起因に応じて大きな負担となっていました。しかし、近年は全面自由化と送配電分離などの電力システム改革によって、以前寄りも容易に発電事業者へ参入できるようになっています。発電事業者は再エネ中心の分散型電源から電気を流すための設備を増強しました。

このように、発電事業者が設備増強の起因者になるなど、送配電設備の増強要因は変化しています。これを踏まえ、発電側基本料金をどうすべきか、検討を進めていく必要があります。

現行の託送料金制度の構造では、発電事業者は託送料金を負担していません。そのため、発電側基本料金の導入において、「起因者および受益者負担」の原則の考え方に基づいた変更を行う必要があります。

発電側基本料金の導入後は、託送料金の一部について発電事業者側にも負担を求めるようになります。送電料金の総額は変わりません。系統の設備費用に与える影響の大きさに応じて、課金額に差をつけるとしています。また、小売事業者から発電事業者に支払われる発電費用に関しては、導入を踏まえた見直しが行われます。

発電側基本料金の導入により、託送料金制度はより公平かつ回収確実性の高いものとなるでしょう。再エネ主力電源化に向けた、導入拡大実現への動きがより期待できます。

基幹送電線の利用ルールの抜本的見直しにより、系統の設備増強の在り方の変化は必要不可欠です。これを踏まえ、発電側基本料金に関しても当該見直しとも整合的な仕組みとする必要があるところ、どのような見直しを行うべきかが議論の内容としてあげられました。

また、議論のなかで、これまでの「kW」だけではなく、「kW時」に課金するべきかなども論点のひとつとなっています。

電力業界の動向、次回は2021年2月にお届け予定です

2020年12月の電力業界の動向を、まとめて木村氏に聞きました。さらに詳しく知りたい方は、紹介した資料を確認してみてください。

次回は、2021年2月に最新情報をお届けする予定です。

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