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電気料金の請求書に記載のある「力率割引」とは?わかりやすくご紹介します!

電力自由化

電気料金の明細書に記載のある力率割引。力率割引は基本料金に対して適用される割引です。そもそも力率とは何なのか、電気料金への影響はどれくらいなのか、わかりやすくご紹介します。

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そもそも力率って何?

力率とは、ずばり皮相電力の大きさに対する有効電力の大きさの割合と定義されます。この説明を聞いただけではよくわかりませんよね。わかりやすく分解してみましょう。

力率とは、電源から送り出される電力に対する実際に消費された電力の割合

皮相電力
電気を使う機器を動かすために消費される電力のこと。
有効電力
有効電力とは、実際に使われる電力のこと。

つまり、力率とは、電源から送り出される電力に対して、実際どれくらい電力が消費されたかを表すのです。消費されなかった電力は無効電力として、電源と機器の間を行ったり来たりしています。

力率と効率の違いは?

力率と効率って何が違うの?という質問がよくあります。力率と効率、それぞれの言葉の違いを見てみましょう。

力率
電源から送り出された電力に対して、有効に使われた電力の割合のこと。
効率
電気を使う機器に渡った電力がどれくらい損失を出さずに電気が使われたかの割合のこと。

力率が高くても、電気を使う機器側で損失が出て、熱に変わった電力が多ければ多いほど効率が悪いということになります。

力率割引って何?なぜ適用されるの?

電気料金の明細書に記載がある力率割引とは何なのでしょうか?どのような条件で割引は適応されるのでしょうか。

力率割引は基本料金に適用される

力率割引は基本料金に適用される割引です。電力会社の立場からすると、電源から送り出したのに使われなかった電力は実際に使われていない電力なので、請求することができません。そのため、力率割引という制度を設けて、使用者にできるだけ高力率で電気を使ってもらえるようにお願いをしているのです。力率が85%を上回る場合は、上回る1%につき、基本料金を割引します。一方で、85%を下回る場合は、下回る1%につき、基本料金を割り増しします。

力率割引の電気料金へのインパクト

力率85%以上であれば基本料金の割引が受けられ、逆に85%を下回ると基本料金が割り増しになることがわかりました。力率割引を受けた場合と受けられなかった場合、どれくらい電気料金に差が出るのでしょうか。契約電力100kW,基本料金単価1,782円の場合の年間の基本料金で見てみましょう。
基本料金単価は東京電力高圧電力の単価をもとにしています。

 契約電力/月基本料金単価割引・割増係数期間基本料金/年
力率100%の場合100kW1782.00円0.8512か月1,817,640円
力率90%の場合100kW1782.00円0.9512か月2,031,480円
力率85%の場合100kW1782.00円1.0012か月2,138,400円
力率80%の場合100kW1782.00円1.0512か月2,245,320円

15%の割引となる力率が100%の場合と割引のない85%の場合では、約32万円も差が出ることがわかります。さらに、割り増しとなる力率80%の場合、力率100%の場合に比べて年間約43万円も多く基本料金を払わなければなりません。電気をたくさんつかう高圧契約の法人だと、力率割引の有無で電気料金が大きく変わることがわかりますね。

力率を改善するには?

力率が85%以下だと、基本料金が割り増しになることがわかりました。基本料金の割引を受けるためには力率を改善する必要があります。力率改善をするにはどうしたらよいのでしょうか?

コンデンサの設置を検討する

有効に使われている電力を調整することができる「コンデンサ」の設置により、力率の改善が見込めます。
コンデンサや力率改善の方法については、月に一度来ている電気主任技術者が作成している点検報告書が役に立ちます。報告書に目を通したり、電気主任技術者に相談してみましょう。

もっと手軽なコストダウン方法があります!

力率を改善することで力率割引を受けられることがわかりましたが、もっとかんたんに電気代を下げる方法があります。
それは、電力会社を見直すことによって、単価の安い電力会社へ切り替えるという方法です。

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