スナック経営、確定申告しないとどうなる?他のトラブルもまとめてみた
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スナック経営者も確定申告は必須です。このあたりをいい加減にしているとどうなるのでしょうか?その他にも、スナック経営をしていれば、直面するトラブルはたくさんあります。わかりやすく解説します!
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突然の税務調査、対策は?
ある日、1本の電話が。「○○税務署ですが、□月□日に税務調査に伺います」……普通の人は何が起こったのかわからないと思います。そう、税務調査はある日突然やってきます。そうなったときに慌てないための基礎知識をまとめました。
税務調査とは
国民の三大義務の一つに納税があります。真面目に納めている人がいる一方で、申告しないなどの手段で税金逃れをしている人もいるわけです。「なんかそれ、ずるくない?」と思いませんか?
税務調査はこの「なんかそれ、ずるくない?」を解消するための手段でもあるのです。つまり、課税の公平を実現するというのも税務調査の大事な目的と言えるでしょう。
もちろん、税務調査は警察・検察の捜査とは違います。基本的には行われる前に予告があります。予告がない場合でも「今日は準備ができていないので、後日改めていらしてください」と言えば、別の日に日程を変えてもらえる可能性が高いです。
また、税務調査はやましい部分があるから来るとは限りません。基本的には無作為抽出で、適切に申告・納税が行われているか調査するのが目的です。「自分、なんかヤバいことやったんじゃ……」と思ってしまうかもしれませんが、正しく確定申告をしているのであれば焦る必要はありませんよ。
確定申告をしてなかった!どうなる?
確定申告をしていない場合は注意が必要です。税務調査は多額のお金が動いているのに、申告していない可能性がある場所に対して重点的に行われます。場合によっては、日程も変えてもらえない可能性があるので注意してください。
どっちにしても、確定申告をしていなかった場合、いつかはバレます。発覚した場合、税金が上乗せされて請求されたり(附帯税)、ケースによっては脱税容疑で逮捕ということも……
当然、お店を存続させるのは難しいでしょう。金融機関だって、お金は貸してくれなくなります。
スナック経営を存続させたいなら、確定申告はきっちりしましょう。そうすれば、税務調査だって怖くありません。
税務調査のお知らせが来たら
「税務調査が来ても堂々としていろ」とはいうものの、何をどうしたらいいのかわからないのも現実でしょう。そこで、税務調査のお知らせが来たら、どうすればいいか考えてみました。
- 顧問税理士がいる場合
- まずは連絡を取りましょう。そして、税務調査の話をしましょう。適切な対応をしてくれるはずです。税理士本人が立ち会ってくれる場合もあります。
- 顧問税理士がいない場合
- お金の動きに関連した書類をすぐに出せるように揃えておきましょう。間違っても、勝手に捨てたりしてはいけません。また、自分だけで対応できる自信がない場合は、スポットで税理士に立ち会いを頼みましょう。Webで「税務調査 税理士 依頼」などの検索ワードで検索すれば、急な依頼にも応じてくれる税理士が見つかります。
スナックの税務調査のポイントは?
ここで、スナックの税務調査でチェックされるポイントをいくつかまとめてみました。
- 売上
- 日々の売上と帳簿が対応しているかがチェックされます。通常、レジに売上の記録は残っているものです。毎日の業務で疲れているからといって、しっかりと記帳していなかった場合、売上の計上漏れを指摘される場合もあるので、注意が必要です。
- 棚卸資産
- スナックでは仕入れたお酒などがこれに当たるでしょう。お酒を仕入れれば、お店から納品書などをもらうはずです。納品書のデータと実際の在庫数がかみ合わない場合、突っ込まれる原因になります。在庫管理はしっかりしましょう。
- 人件費
- ホステス、バーテンダーなど、スナックで働く人の勤務実態はしっかりチェックされていると思っていてください。タイムカード、給与明細、源泉徴収票、履歴書等はひとまとめにして、すぐに見せられるようにしておきましょう。
スナックの経営で陥りがちなワナ
税務調査のほかにも、スナックの経営が窮地に陥る原因はたくさんあります。お客様からの代金、現金でいただいていますか?スナックは多額の現金が動く場所です。それだけに、気を付けたいポイントをまとめてみました。
ツケに注意
スナックでは、お客様から現金で代金をいただくのが一般的です。そのため、「今日は持ち合わせがないからツケにしておいて」というお客様もいらっしゃるでしょう。ちゃんとお支払いしてくれるお客様なら別にいいのです。しかし、うやむやにされそうなお客様の場合、注意が必要になります。
民法には、次のような規定があります。
次に掲げる債権は、一年間行使しないときは、消滅する。
一 月又はこれより短い時期によって定めた使用人の給料に係る債権
二 自己の労力の提供又は演芸を業とする者の報酬又はその供給した物の代価に係る債権
三 運送賃に係る債権
四 旅館、料理店、飲食店、貸席又は娯楽場の宿泊料、飲食料、席料、入場料、消費物の代価又は立替金に係る債権
五 動産の損料に係る債権
つまり、スナックのツケは飲食料に係る債権とみなされ、1年で消滅時効を迎えてしまうのです。つまりお客様が1年間ツケを支払ってくれなかった場合、回収できなくても仕方がないということ。これは注意が必要です。
スナックに限らずお店を経営する場合、売上を回収できないのは大問題でしょう。最悪のケースでは、資金繰りがショートする可能性もあります。できる限りツケは遠慮してもらうのも大事かもしれません。また、クレジットカード決済システムを取り入れるのも効果的です。所定の手数料はかかりますが、売上を回収できないリスクからは解放されます。
書類保存の重要性
お客様に渡した領収書の控え、お店の帳簿……お金の動きに関連した書類、ちゃんと取っていますか?「え?年度が終わったら捨ててるけど」という人はちょっと待ってください!!それ、絶対ダメです。国税庁では、こういったお金の動きに関連した書類=証憑書類の保存を義務付けています。確定申告書を提出してから7年間、保存しなくてはいけません。
出典:国税庁「タックスアンサー No.5930 帳簿書類等の保存期間及び保存方法」
先ほど書いた税務調査でも書類はかなり重視されます。いざ税務署の人がやってきて「書類ないんですか?」と聞かれた場合、「ない」と答えたらそのあとが大変です。期間をしっかり守り、適切に保存しましょう。
証憑書類を保存するのは、適切な確定申告を行うための基本です。極端な話、自分で確定申告までたどり着けそうにない場合は、税理士にお任せしてしまいましょう。「顧問料が……」と思うかもしれませんが、確定申告をいい加減にやって失うものよりは安いはずです。
スナック経営と確定申告まとめ
スナック経営者にとって確定申告を行なうのは大事な仕事のひとつ。やっと自分のお店がもてたのに、税金の手続きをやっていなかったために手放すはめになった……なんてことは避けたいですねよね。年に1回確定申告の時期に、自分のお店のお金の動きをしっかりと確認することは、経営をするうえでも良いことです。思ってもいなかったところにお金がかかっていた!なんてことが、判明するかもしれませんよ。しっかり確定申告をして、さらには来年度の節約にむけて、ちょっと考えてみたいところです。
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