税金の支払い方法

税金の支払い方法には、大まかにわけて次の3つの方法があります。

金融機関、税務署、コンビニエンスストアなどで、納付書に現金を添えて税金を納付できます。確実に支払いたい、という人にオススメの方法です。納付書は税務署、金融機関に用意してあります。

また、コンビニエンスストアで税金を支払いたい場合は、バーコード付き納付書を税務署からもらう必要があります。申告書を提出するときに、コンビニエンスストアで納付したい、と伝えれば大丈夫です。税務署の人があとは全部やってくれます。

指定された日に、指定した金融機関の口座から税金が引き落とされます。税務署や金融機関に行かなくても税金が納付できるので、忙しい人には便利かもしれません。ただし、事前に所定の手続きが必要です。また、口座から引き落とされる日に残高が足りなかった場合、延滞税がかかりますので、くれぐれも残高には注意しましょう。

タイトルだけ見るとわかりにくいかもしれませんが、要はインターネットバンキングを利用して納税することと考えてください。こちらも、金融機関を利用する場合と同じで、事前に税務署に届け出る必要があります。

詳しい手続き等については、国税庁のホームページを参考にしてください。
参照:国税庁「［手続名］国税の納付手続（納期限・振替日・納付方法）」

現金で支払うのが基本

ご存知の人も多いかもしれませんが、税金は現金で支払うのが基本です。唯一の例外として、相続税では物納が認められています。つまり、物で納めるということですね。しかし、他の税金にはこのような制度はありません。何が言いたいかというと、税金を払うためのお金は常に用意しておかないと、あとあと大変になるということです。

そうは言っても、ビジネスをやっていれば、資金繰りが厳しくなる場合だってあります。突然の出費があったり、入ってくるはずの売上が入ってこなかったり……そういう場合でも、税金を支払わない、という選択はありえません。

税金を期限通りに支払わないということは、別の弊害も引き起こします。ビジネスを続けていれば、金融機関からの融資を新規で申し込む場合もあるでしょう。その時、審査においてかなり不利になります。信用度が低い、つまり「税金も期限通りに払えない人は信頼できない」とみなされてしまうのです。つまり、税金は期限通りに払うのが基本であって、遅れていいことなんて一つもありません。

延納制度を活用しよう

そうはいっても、思っていたよりたくさんの税金を支払わなければならない、資金繰りが著しく悪化する出来事があった、などの理由で、確定申告をしてすぐに税金を全額支払えないケースもあるでしょう。でも、まさか踏み倒すわけにはいきません。現実的な対処方法はないのでしょうか？

実は対処方法はちゃんとあります！確定申告書の「延納の届出」欄に記入すれば、延納という形で、税金の支払いを一部待ってもらうことができます。

ただし、延納にあたっては、次の2点をポイントとして押さえてください。

限度額がある

確定申告の期限は毎年3月15日です。税金の納期限もこの日となっています。この日までに、納税額の2分の1以上を納付するのが延納の条件です。残りの部分について5月末まで納期限をのばしてもらえます。つまり、全額延期してもらうのはできない、と考えましょう。

利子が取られる

期限通りに納付できなかった部分については、本来納付する日より先延ばししているとみなされます。そこで、法定の利子税が加算されます。利率は「年7.3％」と「特例基準割合（延納する年の前々年10月から前年9月までの銀行の新規短期貸出約定平均金利に基づいて計算された割合）」のいずれか低い方です。実際にどれぐらいになるのかは、延納の相談をするときに聞きましょう。

詳しい手続き、その他の注意事項については、国税庁のホームページを参照してください。参照:国税庁「延納・物納申請等」