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待機電力でかかる電気代は年間7000円超!待機電力を節約する方法を解説

電源プラグに挿入されているコンセント
電気代の節約、節電テクニック

家電製品の待機電力についてご紹介。待機電力が発生する仕組みや、年間どれだけの電気代が待機電力によってかかっているのかについても解説します。合わせて家電製品の中でも特に待機電力の大きなもの、そして待機電力の節約方法も紹介しているので、電気代を節約したい人はぜひ参考にしてください。

待機電力は家電製品を使っている際の消費電力に比べれば微々たるものですが、使っていなくても発生するので電気代の節約にあたって大きな障害になります。本記事では、待機電力が必要な理由と待機電力をカットする方法をご紹介します。

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更新日
2021年11月1日

待機電力の概要と待機電力にかかる年間電気代

ここでは待機電力が発生するその理由と、待機電力だけで年間どれぐらいの電気代がかかっているかをご紹介します。

待機電力が発生する仕組み

待機電力とは、コンセントに繋がった家電製品が使用していないときに消費する電力のこと。待機電力は電源が入っていなくても消費されますが、その理由のひとつが「操作を受け付けるため」です。例えばリモコン操作を行うとき、リモコンの受信機側は常に電源が入っていないと、リモコン操作を受け付けません。

待機電力は他にもタイマー予約機能を作動させたり、パソコンのメモリに内容を保持して次回起動時に前回と同じ状態を再現したりするために消費されます。また何らかの機能を動かしていなくても待機電力を消費する家電も存在し、例えば携帯電話の電源アダプタなどはコンセントに差しているだけで、常に小さな電力を消費し続けます。

待機電力による年間電気代の目安

待機電力は基本的にはその家電製品を動かしているときよりも小さなものですが、常に消費されるため年間に直せば大きな電力になります。資源エネルギー庁の推計によると、一般的な家庭が1年に消費する待機電力は、その家庭で1年間に消費される電力量のうち、5.1%を占めるとされています。

この資源エネルギー庁の推計では一世帯あたりの年間消費電力量を4,432kWhと見積もっており、そのうち待機電力として消費される電力量は、じつに228kWh。電気代に直せば、年間およそ7,068円以上が家電製品を使っていなくてもかかってくるのです。

電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。

出典:平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要 |資源エネルギー庁

待機電力が高い家電ランキング

ここでは年間に消費する待機電力が高い家電製品を、ランキング形式でまとめました。

1位:ガス温水器

  • 待機電力:6.3~7.05W

※ガス給湯器、ガス給湯付きふろがまを含む
ガス温水器は、お湯の温度や量の測定・制御に電気が使われています。具体的には温度センサーや水量センサー、ガスや水の量を制御する制御弁などです。このためお湯を沸かした後にガス温水器の電源がオンになっていると、常に待機電力が消費されるのです。

2位:テレビ

  • 待機電力:0.38~1.66W

テレビの場合、リモコンからの信号を受信可能な状態にしておくために待機電力を消費しています。また主電源をオフにしても、コンセントに繋がっている間は番組表データの受信や放送ダウンロードのためにチューナーを作動させるため、一時的に7~30W程度の電力を消費することもあります。

3位:冷暖房兼用エアコン

  • 待機電力:1.74W

エアコンはテレビと同じようにリモコン信号の受信に待機電力を消費するほか、温度調整に必要な冷媒を循環させるため、コンセントを差している間はヒーターを作動させています。この冷媒が適度に循環しないままエアコンを作動させると故障の原因にもなってしまうため、オフシーズンでもない限りコンセントを抜きにくいという点が、年間の待機電力量の増加に繋がっています。

4位:電話機

  • 待機電力:2.46~3.43W

電話機は着信のほか留守番電話やFAXの受信などにも待機電力を消費するので、電源をオフにしたりコンセントを抜くことが難しく、待機電力をカットしにくい家電のひとつ。この待機電力を減らすには、省エネモードなどを利用したり、待機電力の少ない電話機に買い換えるぐらいしかありません。

5位:BD・HDD・DVDレコーダー

  • 待機電力:1.77W

BD・HDD・DVDレコーダーは電話機ほどではありませんが、番組を録画するために待機時間が長くなりがちで、そのぶん待機電力を消費してしまいます。また高速起動モードが付いたレコーダーの場合は、待機電力がさらに大きくなります。

待機電力の節約額と節約できる家電を紹介

ここでは待機電力を減らすことでどれだけ電気代を節約できるか、また待機電力を減らすことのできる家電製品についてご紹介します。

待機電力による節電効果

先にご紹介した資源エネルギー庁の推計では、待機電力を減らすことでどれだけ消費電力量を節約できるかについても解説されています。

その中では、使っていないときは電源をオフにすることを徹底すれば、待機電力による消費電力量は年間184kWhほどにまで節約できるとしています。また電源だけでなくコンセントから抜いてしまうことで、消費電力量は116kWhにまで節約できるとのこと。これは電気代に直せば年間3,596円となり、節電しなかった場合に待機電力によってかかる電気代を、半分近く節約できることになります。

電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。

待機電力をカットしやすい家電

先の資源エネルギー庁の推計はもっともなのですが、冷蔵庫やレコーダーなど、家電によっては電源をオフにしたり、コンセントを抜くことが用途上難しい場合もあります。待機電力をカットしやすく、電気代の節約に繋がりやすい家電は、次の3つです。

エアコン
一番簡単に待機電力を節約できるのがエアコンです。エアコンは使う季節と使わない季節がはっきりしているので、使わない季節にはコンセントから抜いてしまうことで、待機電力をカットすることができます。
携帯電話・スマートフォンなどの充電器
各種の充電器の待機電力はそれほど多いほうではありませんが、待機電力がカットしやすい家電のひとつ。充電器そのものが小さなタイプが多いので、手軽にコンセントから抜くことができるのもポイントです。
パソコンの周辺機器
パソコンを使わないときはモニターなどの周辺機器の電源もオフにすることで、待機電力を節約することができます。合わせてスイッチ付きの電源タップを利用すれば、パソコン周りすべての通電状態を一括でオフにすることもできますよ。

このほかにも、家電によっては自動で電源をオフにする機能を搭載しているものもあるので、そうした機能を利用して待機電力をカットするのもよいでしょう。

もっと電気代をおさえるためのコツ

待機電力を抑えることで年間の電気代を節約できますが、容易に電源オフやコンセントを抜くことができる家電ばかりではありません。そうした家電の待機電力でかかる電気代を抑えるには、電力会社・電気料金プランから切り替えるのもひとつの方法です。

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