窓用エアコン(ウィンドウエアコン)とは?取り付けは簡単?
この記事の目次
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)は工事不要で設置できる冷房機器です。同じエアコンでも、壁掛けエアコンと比べるとどのような違いがあるのでしょうか?
窓用エアコンの特徴とメリット・デメリット、窓用エアコンで部屋が冷えないときの原因を紹介します。また電気代がいくらかかるのか?壁掛けエアコンよりも高いのか?など、気になる電気代を計算しています。
取り付け方や手入れ方法、設置後の窓の防犯対策なども紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 更新日
- 2021年8月2日
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窓用エアコン(ウィンドウエアコン)とは
窓用エアコンは、窓に設置するエアコンです。どのような特徴があるのでしょうか?
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)には室外機がない?
窓用エアコンは、壁掛けエアコンにおける室内機と室外機が一体になっているため、壁に配管用の穴をあけて屋外に室外機を設置する必要がありません。賃貸物件など壁掛けエアコンが設置できない条件でエアコンを使いたい方におすすめです。
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)は冷暖房兼用?
窓用エアコンには冷房専用のほか、冷暖房兼用のものがあります。夏だけでなく冬の暖房としても使いたい方は、冷暖房兼用がおすすめです。また部屋の中の空気を換気する機能や、カビや細菌の繁殖防止のためにエアコン内部を乾燥させる機能などがついたタイプもあります。
壁掛けエアコンの代わりになる?
窓用エアコンは冷房能力がそれほど高くはないので、広い部屋を冷やすのに効率的ではありませんが、4畳~7畳ほどの広さの部屋なら十分に冷やすことができます。
壁掛けエアコンの冷房能力についてさらに詳しくは以下の記事で説明しています。エアコンの選び方は能力を重視!能力表示の正しい読み方・見方
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)のメリット・デメリット
窓用エアコンは工事が不要で簡単に設置できるなどメリットもありますが、構造上使用時に注意すべきデメリットもあります。窓用エアコンのメリット・デメリットを見てみましょう。
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)のメリット
窓用エアコンのメリットは以下の通りです。
- 工事が不要で設置できる
- 壁掛けエアコンは専門業者に設置工事をしてもらう必要がありますが、窓用エアコンは工事が不要です。自分で簡単に取り付けられます。
- 楽に持ち運べる
- 取り付けも取り外しも簡単なので、部屋を変えたり、引越しで移動したりするときに運びやすくて便利です。ただし窓用エアコンを横に倒すと故障の原因となるため、運ぶときは注意が必要です。
- 導入時の費用が安い
- 窓用エアコンは4万円~6万円の価格帯のものが多く、工事費用もかからないので、導入時の費用を安く済ませられます。
- 壁掛けエアコンに比べて電気代が安い
- 冷房で使う場合、壁掛け型エアコンに比べて窓用エアコンの電気代は安くなります。詳しくは後述します。
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)のデメリット
窓用エアコンのデメリットは以下の通りです。
- 排気音が大きい
- 窓用エアコンは室内機と室外機が一体となっているため、排気音の大きさが気になる方もいるでしょう。
- 窓のサイズによっては設置できない場合もある
- 窓用エアコンよりも窓のサイズが小さいと設置できないので、取り付けたい窓の大きさをあらかじめ測っておきましょう。特に窓の高さに気を付けましょう。窓用エアコンよりも窓のほうが高い場合は、専用の取り付枠を使えば設置できます。
- 広い部屋を冷やすにはパワーが足りない
- 窓用エアコンは冷房能力がそれほど高くはないので、広い部屋で使うには効率的でない場合があります。
- 使用時に窓が施錠できないので防犯対策の面で不安
- 窓用エアコンは使用時に本体の背面が屋外に出るように窓を開けないといけないため、クレセント錠で窓を施錠できなくなってしまいます。クレセント錠の代わりに補助錠を使えば鍵をかけられますが、しっかり施錠できないと防犯面が気になるという方も多いでしょう。
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)は冷えないって本当?
窓用エアコンは広い部屋には向いていない場合がありますが、部屋の広さに合わせて選んで正しく使えば部屋を涼しく冷やせます。
涼しさが感じられない場合は以下のような原因が考えられます。
- 背面側の窓が閉まっていて排熱できないことが原因で、本体が過熱して安全装置が作動している。
- 延長コードの使用やタコ足配線などが原因で、コンプレッサーの始動時に電流が不足している。
- 製品内部やフィルターが汚れていて性能が低下している。
- コンプレッサーが故障している。
また、温度・湿度・設置場所などの使用条件によって十分に動作しない場合もあります。部屋が思うように冷えないと感じるときは、取扱説明書を確認するか、メーカーや販売店に問い合わせてみるとよいでしょう。
参照:「冷えない」よくある事例を教えてください。(窓用エアコン)|冷房製品Q&A|トヨトミ
窓用エアコン (ウィンドウエアコン)の電気代
窓用エアコンにかかる電気代をコロナの製品を例に見ていきましょう。
電気代は1kWhあたり27円(税込)として計算しています。参照:空調総合カタログ|コロナ
消費電力から計算してみよう
コロナの窓用エアコンは、冷房で使う場合の期間消費電力が製品によって異なり364kWh~434kWhです。それぞれ年間の電気代がいくらになるのか計算してみましょう。
型番 | 畳数 | 期間消費電力量 | 年間電気代の目安 |
|
---|---|---|---|---|
冷房専用タイプ | CW-FA1621 (家電量販店モデル) | 4畳~6畳 | 364kWh | 9,828円(冷房期間のみ) |
CW-F1621 (一般ルート・ホームセンターモデル) | 4畳~6畳 | 364kWh | 9,828円(冷房期間のみ) | |
CW-1621 (家電量販店モデル) | 4畳~6畳 | 364kWh | 9,828円(冷房期間のみ) | |
CW-FA1821 (家電量販店モデル) | 4.5畳~7畳 | 416kWh | 11,232円(冷房期間のみ) | |
CW-F1821 (家電量販店モデル) | 4.5畳~7畳 | 416kWh | 11,232円(冷房期間のみ) | |
CW-1821 (一般ルート・ホームセンターモデル) | 4.5畳~7畳 | 416kWh | 11,232円(冷房期間のみ) | |
冷暖房兼用タイプ | CWH-A1821 | 冷房:4.5畳~7畳 暖房:4畳~5畳 | 1,316kWh (冷房:434kWh) (暖房:882kWh) | 35,532円(冷暖房期間の合計) (冷房期間のみ:11,718円) (暖房期間のみ:23,814円) |
窓用エアコンを冷房で使う場合、年間電気代は4.5畳~7畳タイプで11,232円、冷暖房兼用は4.5畳~7畳タイプで11,718円です。冷暖房兼用に比べて冷房専用のほうが年間電気代が486円安くなります。
壁掛けエアコンとの電気代の差は?
型番 | 畳数 | 期間消費電力量(冷房時期間) | 年間電気代の目安(冷房期間のみ) |
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窓用エアコン | 冷房専用タイプ | CW-FA1621 (家電量販店モデル) | 4畳~6畳 | 364kWh | 9,828円 |
CW-FA1821 (家電量販店モデル) | 4.5畳~7畳 | 416kWh | 11,232円 | ||
冷暖房兼用タイプ | CWH-A1821 | 冷房:4.5畳~7畳 暖房:4畳~5畳 | 1,316kWh (冷房:434kWh) (暖房:882kWh) | 35,532円(冷暖房期間の合計) (冷房期間のみ:11,718円) (暖房期間のみ:23,814円) |
|
壁掛けエアコン | 冷暖房兼用タイプ Wシリーズ | CSH-W2221R (家電量販店モデル/住宅設備モデル) | 冷房:6畳~9畳 暖房:6畳~7畳 | 730kWh (冷房:233kWh) (暖房:497kWh) | 19,710円(冷暖房期間の合計) (冷房期間のみ:6,291円) (暖房期間のみ:13,419円) |
CSH-W2521R (家電量販店モデル/住宅設備モデル) | 冷房:7畳~10畳 暖房:6畳~8畳 | 830kWh (冷房:260kWh) (暖房:570kWh) | 22,410円(冷暖房期間の合計) (冷房期間のみ:7,020円) (暖房期間のみ:15,390円) |
冷暖房兼用の6畳タイプを冷房で使う場合で年間電気代を比較すると、窓用エアコン(CWH-A1821)は11,718円で、壁掛けエアコン(CSH-W2221R)の6,291円よりも5,427円高くなります!
電力会社を切り替えて、窓用エアコン(ウィンドウエアコン)の電気代を節約!
電気代の節約には電力会社の切り替えが効果的です。電気代を節約しながら窓用エアコン(ウィンドウエアコン)を使って、涼しく快適に過ごしましょう!
エネチェンジでは、郵便番号などを入力するだけでご家庭にぴったりな電力会社・プランを見つけられます。節約額の目安もすぐわかるので、毎月の電気代を安くしたいという方はぜひ試してみてくださいね。
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)の取り付け方
窓用エアコンは専門業者でなくても、個人で簡単に取り付けられます。どのように取り付けるのか、おおまかな手順をまとめてみました。詳しい方法は各製品によって異なるので取扱説明書などを確認しましょう。
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)は工事不要
窓用エアコンは室内機と室外機が一体になっているて室外機を屋外へ設置する必要がないので、壁穴をあけるなどの工事が不要です。工事日を調整して立ち会う必要もなく、購入して設置すればすぐ使えるので便利ですね。
取り付けの手順
窓用エアコンは自分で簡単に設置ができます。コロナの窓用エアコンの場合は次のような流れで設置します。
- 取り付けたい窓用エアコン専用の窓枠を窓に取り付ける。
- 窓のサイズに合わせて窓枠を固定する。
- 窓枠にエアコンを取り付ける。
窓用エアコンよりも窓のサイズが小さいと取り付けられないので、窓のサイズは前もって測っておきましょう。また取り付け時にはメジャー、ドライバー、ハサミやカッターなどの工具が必要です。
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)の掃除方法
窓用エアコンを効率よく使うためには、まめにお手入れをしましょう。
- 2週間に1回ほどの頻度で、フィルターのホコリなどの汚れを取り除く。
- 内部乾燥運転の機能があれば、カビの発生防止のために内部を乾燥させる。
長期間窓用エアコンを使わないときは、以下のようなお手入れをしておけば、翌シーズンも気持ちよく使えます。
- フィルターのホコリなどの汚れを取り除く。
- 内部乾燥運転の機能があれば、カビの発生防止のために内部を乾燥させる。
- コンセントから電源プラグを抜き、リモコンの電池を外して保管する。
参照:お手入れ|:ウインドエアコン|よくあるご質問【空調・家電機器】|コロナ
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)の防犯対策
窓用エアコンは設置したままでも使用しないときは窓を閉められますが、使用中は本体背面の窓を開ける必要があるためクレセント錠で施錠できません。また、窓の構造によっては使用しないときも窓を閉められなくなる場合があります。
窓用エアコンを設置したら、どのように窓の防犯対策をしたらよいのでしょうか?
- 防犯用の補助錠を使って窓を閉める
- 防犯用の補助錠を使えば、窓が途中まで開いた状態でも鍵をかけられるようになります。窓用の補助錠には、窓枠部分にレールを付けて鍵をスライドさせて施錠するタイプ、水返し部分(レール部分)にはめて窓を固定して施錠するタイプなどがあります。
- 使わないときは窓を閉めて施錠する
- 使わないときは、窓を閉めて鍵をかけられます。使用時に窓を開けるのを忘れるとうまく排熱できず、故障の原因になるので注意が必要です。
窓用エアコン(ウィンドウエアコン)は使い方次第でとても便利!
窓用エアコンの特徴やメリット・デメリット、電気代、取り付け方や掃除方法などを解説しました。
窓用エアコンは排気音が大きい、使用中は窓が閉めきれず防犯対策が必要、広い部屋だと冷えにくいなどデメリットがありますが、工事不要で簡単に設置できる、壁掛けエアコンよりも導入時の費用や電気代が安いなどメリットも多いです。
窓用エアコンは、賃貸物件など壁に穴をあけるような工事ができない方や、4畳~7畳ほどの広さの部屋で使いたい方におすすめです。壁掛けエアコンの代用として設置条件や部屋の広さなどに合わせて窓用エアコンを使ってみてはいかがでしょうか?