スーツを着た男性を見た時に、視線が集まるポイントといえばやはりネクタイです。そのネクタイがヨレヨレやシワシワだと「きちんとしていない人」という印象を与えてしまいます。ネクタイにアイロンをかけてきれいな状態を保ちましょう。

普段のネクタイのお手入れ

スーツを着る時は殆どといって良いほど締めるネクタイですが、何本持っていてどのように使っていますか。「このスーツにはこのネクタイ」「今日の気分はこのネクタイ」「大切な会議がある日はこのネクタイ」と日によって使い分ける人もいるかもしれませんし、気づいたら手前にある同じネクタイを何日も続けて締めているという人もいるかもしれません。
ネクタイの理想的な使い方としては、一日使ったネクタイは数日休ませ、連日使わないこと。生地を傷みにくくします。また、ハンガーにつるして休ませればネクタイを締めた時のシワも自然と取れることが多いのです。

• ネクタイを外したらハンガーに吊るす
• そのまま数日休ませる

ネクタイにアイロンをかける頻度

もちろんネクタイをきれいにして締めたい場合はアイロンをかけるとよりきれいですが、あまり頻繁に掛けすぎてしまうとネクタイの生地が傷む可能性が高くなります。基本的にはハンガーにかけて休ませ、それでもシワが残った時にアイロンをかける。または、家庭で手洗いをしたあとにアイロンをかけてきれいにするなどのポイント的な使い方で十分です。毎回アイロンをかける必要はありません。

ネクタイの結び目のシワを取りたい時のアイロン掛け

ネクタイに、干しても取れないいシワが付いてしまった時は、アイロンをスチームにして少し離した場所から蒸気を当てます。次に手で生地を柔らかく揉み解します。シワが残っているようならば再度蒸気を当てて手で揉み解します。ネクタイの結び目のシワはこの作業でたいていの場合はきれいになります。
また、シルクのネクタイの場合はスチームを当てる時にも当て布をし、その上からスチームを当てるようにします。スチームの水滴でネクタイが傷むことを避けるためです。

• 結びシワはスチームの蒸気を当てて指で揉む
• シルクのネクタイは当て布をした上からスチームを当てる

ネクタイを手洗いをした後にアイロンをかけよう

ネクタイが汚れてしまった、シミがついてしまったというような事態でネクタイを洗う必要が出てきた時は、クリーニング店にクリーニングを依頼するか手洗いをします。ネクタイには芯地という硬い生地が中心に入っています。洗濯機に入れてしまうと芯地がヨレてネクタイが崩れてしまうので家庭で洗う場合は必ず手洗いをします。
洗う方法としては、洗面器や洗面台にお湯と洗剤を張り、その中でネクタイを泳がせるようにするだけです。洗い終えたネクタイはバスタオルなどで水分をしっかり吸わせた後、陰干しをして乾かし、乾燥してからアイロンがけをします。

ネクタイにアイロンをするときの注意

ネクタイにアイロンがけをする時は、シャツにアイロンをかける時のように、上からアイロンを「ギュッ」と押し付けないようにします。ネクタイはふわりと膨らんで立体的になっているほうが上品だとされており、立体的に仕上げるためにも「浮かせる」ようにアイロンをかけることを心がけます。

アイロンの温度

ネクタイにアイロンをかける時に温度を低温～中温で設定します。ネクタイの生地にはシルクが使われることが多いのですが、160℃以上の温度になるとシルクが傷んでしまうためです。ウールやポリエステル素材のネクタイも同じ温度設定です。

アイロンをかける手順

1. アイロンを低温～中温に設定します。
2. アイロン台にネクタイを裏返して置きます。
3. 当て布をします（ハンカチ等で良い）。
4. アイロンをスチームにして、当て布の上から浮かすようにアイロンを動かす。
5. アイロンが軽く触れる程度でOK。
6. ハンガーに吊るして熱を冷ます。

きれいに仕上げる方法

ネクタイはサイドの折り目がぺたんこにならず、ふわっと膨らんでいる状態が良いとされています。膨らんだ状態に仕上げるために、ネクタイの裏側から両サイドに菜箸や太目の針金を差し込み立体的にしてアイロンをかけると、ぺたんこにならず仕上げることができます。
菜箸などを差し込んだ時は、裏側からアイロンをした後にもうひと手間加えます。菜箸が入っている部分が上にくるようにネクタイを立てて、菜箸が差し込まれている上からもスチームを当てるとふくらみが生まれます。このひと手間をかけるかどうかで仕上がりが変わりますので、ぜひお試しください。

アイロンが無い場合

出張などで数日同じネクタイを使わなくてはいけない時や、アイロンが無い場合にネクタイのシワを伸ばす方法です。ネクタイをハンガーに吊るして、お風呂場に干して置きます。お風呂の湿気で自然とシワが伸びて消えるのでおすすめです。また、シャツについたシワなども、同じようにお風呂場に干しておくと自然と消えます。お風呂から上がったらシャツとネクタイを合わせてハンガーに吊るし、お風呂場にぶら下げておくと朝にはきれいな状態で身に付けることができますよ。

ネクタイにアイロンをかける際のポイント

ネクタイの結びシワは、一般的にはハンガーに数日吊るして置くことで自然と消えます。なかなかシワが消えない場合やきれいにしたい場合は、ネクタイにアイロンをかけましょう。当て布をした上から低温～中温の温度でスチームを当てることでシワを消し、きれいにすることができます。ネクタイは立体的なほうが上品だとされていますので、くれぐれもアイロンを押し付けてプレスしないことが大切です。
また、毎日同じネクタイを使うのではなく、一日使ったら数日休ませるなどして、ネクタイが劣化するのを防ぐようにして使いましょう。