洗濯物が臭い!取れない生臭さの原因・対策を解説します
この記事の目次
衣類やタオルなどの「洗濯物が臭い」「生乾きの嫌な臭いがする」といった経験はありませんか?洗剤や柔軟剤を入れてしっかり洗っているのに、なぜ臭くなってしまうのでしょうか?
この記事では洗濯物が臭くなる原因を解説し、乾いたあとも嫌な臭いが取れない理由と対策方法、臭いを取る方法などをまとめました。
- 更新日
- 2021年8月31日
洗濯物が臭い原因は、雑菌が繁殖しているから
洗濯物が臭いときは、カビや古い雑巾のように生臭く感じますよね。不快な洗濯物の臭いの原因は、雑菌(モラクセラ菌)が排出するフンのようなものが原因です。
正確に言うと、モラクセラ菌はヒトの口・鼻などの粘膜にいつも存在している一般的な菌で、菌自体は臭くありません。ただ洗濯物が乾きにくく乾燥まで時間がかかると、モラクセラ菌が洗濯物についている水分や皮脂などを栄養として増殖し、フンのようなものを出します。
このフンが洗濯物の嫌な臭いを発生させています。
洗濯物の臭いを減少させるための対処法
洗濯物が臭い原因となるモラクセラ菌の増殖は、どうすれば防止できるのでしょうか?カンタンにできる対策方法をみていきましょう。
使用後の衣類やタオルは、すぐに洗濯する
使用して汗で湿ったままの衣類や、水分を含んだタオルも、洗濯後の洗濯物と同様に湿度が高くなっています。使用後の衣類やタオルををすぐに洗わずにため込んでいると、洗う前から菌が増殖してしまいます。
モラクセラ菌は単に洗濯しても死滅しないので、増殖する前にすぐに洗濯をするようにしましょう。
適切な水量で洗濯する
洗濯機を自動運転で使うときの水量は、洗濯物の量や重さを基準にして決められています。ただし、洗濯物の入れ方によっては水量が少なく設定される場合があります。
水量が少なすぎると、汚れが落ちにくくなるだけでなく、衣類が絡んだり擦れたりして傷んでしまうこともあります。洗濯物の量に対して自動で設定された水量が少ないと感じたら、手動で水量を増やして洗濯してみましょう。
参照:大切な衣類や洗濯物を守るために知っていただきたいこと|洗濯機・衣類乾燥機|シャープ
洗濯機の適切な水量について、さらに詳しくは以下の記事で説明しています。洗濯機の適切な水量はどのくらい?水量の決め方や目安を解説!
お風呂の残り湯は洗いのときだけ使用する
お風呂の残り湯を使って洗濯をしていると、お風呂の水に残っている菌が衣類に付着して、洗濯物が臭う原因になる場合があります。「洗い」の時はお風呂の残り湯を使って、「すすぎ」は水道水を使うようにするとよいでしょう。
乾燥をしっかり行う
生乾きの状態は菌が増殖して嫌な臭いの原因になりやすいため、洗濯物は早めにしっかり乾燥させることが大切です。
洗濯物を干す前にまずはしっかり脱水させましょう。脱水時間を長めにしたり、脱水時に乾いたバスタオルを一緒に入れたりするとさらによく脱水できます。
また洗濯物が乾きにくい日は、衣類乾燥機などを使うのもおすすめです。ただし、洗濯物の量が多すぎると乾きにくくなってしまうので適応容量を守って使いましょう。
衣類乾燥機の種類や電気代について、以下の記事でまとめています。衣類乾燥機の電気代はいくら?乾燥機付き除湿機との電気代の違いは?
洗濯物は、洗濯後すぐに干す
洗濯が終わったあと、洗濯機の中に洗濯物をしばらく放置していませんか?洗濯が終わった洗濯物は濡れていて湿度が高い状態なので、菌が増殖しやすくなります。
洗濯が終わったら、すぐに洗濯機から取り出して干しましょう。
- 洗濯物の間隔をあけて干す。
- 厚手のものと薄手のもの、長いものと短いものは、交互に干す。
- 風があたる面積が広くなるよう、2つ折りなどにしないでできるだけ広げて干す。
- ジーンズなどは、着用時に近い筒状の形になるよう立体的に干す。
- 裏返して縫い目に風が当たるように干す。
洗濯物の干し方については、以下の記事でも紹介しています。除湿しながら扇風機を使って洗濯物を素早く乾かす!効果的な洗濯の干し方ポイント4選
洗濯機はまめに掃除する
洗濯槽の内部や循環経路内にカビが生えて洗濯中に衣類に、カビが付着して臭いの原因になっている可能性があります。専用クリーナーを使って定期的に洗濯槽の掃除をして、洗濯機を清潔に保ちましょう。
臭いの種類によって、原因が洗濯物にあるのか洗濯機にあるのかが異なります。どのような臭いがするのか確認して適切な対策を行って、モラクセラ菌の繁殖を防ぎましょう!
- 雑巾臭い、生臭い、汗臭い
- 洗濯物に菌が発生して、臭いの原因になっている可能性があります。
- カビ臭い
- 洗濯機の中に洗剤カスやほこりなどの汚れが蓄積してカビが発生し、臭いの原因になっている可能性があります。
参照:臭いが気になります。|よくあるご質問|洗濯機・洗濯乾燥機|日立
洗濯物が乾いても、嫌な臭いがする場合の対処法
濡れているときだけでなく、乾いても洗濯物から嫌な臭いがすることがあります。モラクセラ菌は乾燥や紫外線に強く、菌が繊維の奥まで入り込んでしまっていると、乾いても臭いが消えません。
臭くなってしまった洗濯物はあきらめて捨てるしかないのでしょうか?
モラクセラ菌は熱に弱く60℃以上で増殖しなくなるため、高温で除菌して殺菌すれば、洗濯物の嫌な臭いを取ることができます。殺菌をして洗濯物の嫌な臭いを取る方法を、いくつか紹介します!
ただしポリエステルや化学繊維・シルク・ウールなどの素材は、熱に弱く繊維がいたんだり、縮んだりする場合があるので注意しましょう。
煮洗いで煮沸消毒をする
煮洗いとは、大きめの鍋にお湯を沸かして洗濯をする方法です。高温のお湯は常温の水よりも洗浄力がアップするので、とくに皮脂汚れに効果的です。
アルミの鍋は石鹸を使うと変色するため、ステンレスやホーローの鍋を使いましょう。汚れがひどい場合は、煮る時間を長くしたり、重曹を入れたりするとより効果的です。
- 水1リットルに小さじ2杯の粉せっけんを溶かす。
- 洗濯物を入れたらトングなどで回しながら、20分~30分ほど煮る。
- 煮終わったら別の容器に移して、水で軽くすすぐ。
- 洗剤・柔軟剤は入れずに、洗濯機でいつも通りに洗濯する。
煮洗いができない大きな洗濯物は、浴槽に熱湯をためて一度洗濯した洗濯物をつける方法がおすすめです。
参照:バスタオルや布巾のイヤな臭いが取れない。そんな時は煮洗いで新品同様に|宅配クリーニング|イオングループ
スチーマー・アイロンを使って除菌する
スチーマー・アイロンの熱で菌を退治できます。パナソニックの実験結果によると、高温のアイロンを衣類に押しあてることで、99%の除菌効果があるとされています(試験は2種類の菌で実験した結果)。
衣類によって適正な温度が異なるので、洗濯表示を確認しましょう。またアイロンは、洗濯して脱水後の衣類が、ほぼ乾いた状態になるまでかけます。
出典:手軽で安心。衣類の除菌ケア|アイロン/衣類スチーマー|パナソニック
酸素系漂白剤で除菌する
熱に弱く、高温のお湯を使う方法で洗濯できない素材の衣類は、酸素系漂白剤を使えば40℃ほどのお湯で除菌できます。
- 洗濯機に洗剤と、酸素系漂白剤を入れる。
- 規定量の40℃のお湯を洗濯機に注ぎ入れる。
- 通常通り洗濯を行う。
酸素系漂白剤は50℃を超えるお湯で使用すると、繊維がいたんでしまう場合があります。また酸素系漂白剤と塩素系漂白剤は、絶対に混ぜないようにしましょう。
参照:梅雨を快適に!いや~な部屋干し臭 一発解消SP|ガッテン!|NHK
洗濯しても臭い原因は菌だった!殺菌をすれば洗濯物の嫌な臭いは取れる
洗濯物が臭い原因を解説し、嫌な臭いを防止するための対策と臭いの取り方を紹介しました。
洗濯物が臭くなる原因は、モラクセラ菌のフンのようなものです。モラクセラ菌は湿度が高い環境で増殖するので、洗濯物は濡れたままや湿ったままの状態で放置しないようにしましょう。また、おふろの残り湯は洗い時のみに使う、洗濯機は定期的に掃除するなど洗濯時の心がけでも菌の増殖を防止できます。
モラクセラ菌は乾燥や紫外線に強く、熱に弱い菌です。洗濯物が乾いても臭い場合は、高温のお湯やスチーマー・アイロンなどで除菌をして臭いを取りましょう。熱に弱い素材なら、酸素系漂白剤を使っても除菌できます。
毎日できるちょっとした心がけで、洗濯物の嫌な臭いを防止しましょう!洗濯物はため込まず、洗い終えた洗濯物はすぐ干してしっかり乾燥させるなど、まめに洗濯をすることも大切ですね。