引越しシーズン到来!固定電話と携帯電話の引越し手続き解説
この記事の目次
転居や職場での異動、新居の購入など、新生活に向けた引越しが決まると、その準備で大忙しですよね。引越しの手続きは多岐にわたり、なにかと時間がかかります。段取りよく進めていかないと、新居に移った際に手続き忘れや開通遅れなどで各種ライフラインが「あっ、使えない!」なんてことにもなりかねません。引越し手続きは、1つ1つ計画的に進めていきましょう。
それでは、後回しにしてしまいがちな、固定電話と携帯電話の引越し手続きについて見ていきます。
固定電話の引越し手続きは?
固定電話の引越し手続きの中には、移転・開設のための工事日程が含まれます。ただでさえ、引越しは準備で忙しくなります。日程が決められているものは、早めに手続きをしてしまいましょう。
引越しの手続きを始める時期
固定電話の引越し手続きをする場合、新居側で立会い工事が必要になることがあります。事前の予約で工事日が決定しますが、引越しシーズンは混み合って予約が思うように取れないことも。その結果、引越し先で電話がしばらく使えないといったトラブルも起こりがちです。引越しが決まったら、すぐに回線を引いている会社に申し込み、手続きを始めましょう。
各社、引越しの2週間前までの申込みを推奨していますが、特に引越しシーズンは固定電話の工事予約に数週間待たされることもあります。引越し先での利用開始が申込みから1ヵ月程度かかる場合もあるので、余裕を持って3週間〜1ヵ月前くらいに手続きを終えておきたいですね。
また、固定電話を提供する会社のインターネットサービスも併せて申し込みたい場合は通常より時間がかかるため、より早めの申込みを行いましょう!
引越し先のエリアによって担当会社が異なる!
それでは早速固定電話の手続きを!……となりますが、慌ててはいけません。なぜなら、引越をする地域や利用する会社によって手続き先が変わってくるからです。特に、同じNTTを利用しようとする人でも、移住する地域によって手続き先や方法が異なります。まずは、自分の現住居と引越し先が、どちらの会社の管轄になるのかを確認しましょう。
- NTT東日本の対象エリア
- 北海道・青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨・長野・新潟の都道県
- NTT西日本の対象エリア
- NTT東日本が対象の上記以外の地域
東日本から西日本へ、西日本から東日本へと会社をまたいで引越しをする場合は、NTT東日本・西日本の両社に連絡をして、それぞれで現在利用している回線の契約解除と引越し先のエリアでの新規契約の手続きを行う必要があります。現住所と引越し先が同じ会社の管轄エリア内である場合は、回線変更の手続きで済ませることができます。
引越し先で同じ電話番号は利用できるの?
今まで慣れ親しんだ固定電話の番号を変えたくない、引越しで電話番号が変わってしまうのはちょっと面倒くさい……という方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、同じ電話番号を使い続けられる引越し例はたくさんあります。しかし、同じ番号が使えるパターンは、限られた条件の時のみです。
同じ電話番号を引越し先でも利用できるのは、同一市区町村内での引越し(NTTの収容局が同じ)の場合です。ただし、同一市区町村内でも、引越し前後の地域によってNTTの定める収容局が異なる場合は、電話番号の変更が必要となる場合があります。
近隣地域への引越し以外は、電話番号が変わってしまうことが多いので覚えておきましょう。
固定電話の引越し手続き方法
固定電話の引越し手続きは、電話とインターネットのどちらかの方法を選べます。
手続きの際には、以下の情報が必要です。
- 現在使用している電話番号
- 契約者名義
- 回線の種類・インターネット使用の有無
- 現住所、新住所
- 引越しをする日
- 工事の希望日
電話料金請求書や不動産屋からもらった引越し先の資料などを手元に用意しておくとスムーズな手続きができますよ!
NTT回線の場合
電話での手続きであれば、東日本・西日本ともに局番なしの「116」へ電話をしましょう。受付日時は年末年始を除く、9:00〜17:00まで。土日・祝日も対応してくれます。
インターネットから手続きする場合は、地域ごとによってホームページが異なります。NTT公式ホームページから各地域のWEBサイト上で手続きをしましょう。
参照:電話・インターネットのお引越し手続きガイド|電話のお引越し|電話トップ|Web116.jp|NTT東日本
- 電話番号
- 116
- 携帯電話・PHS・NTT以外の固定電話から
- 0120-116-000
- 受付時間
- 9:00〜17:00(土日・祝日も営業、年末年始を除く)※東日本エリア以外からは利用不可。
参照:電話のお引越し|電話トップ|Web116.jp|NTT東日本
- 電話番号
- 116
- 携帯電話・PHS・NTT以外の固定電話から
- 0800-2000116
- 受付時間
- 9:00〜17:00(土日・祝日も営業、年末年始を除く)※西日本エリア以外からは利用不可。
参照:電話トップ|各種お手続き|お引っ越しのお手続き|NTT西日本
今まで固定電話を持っていなかったが引越しのタイミングで利用を開始したい場合は、NTTの固定電話なら転居先が東日本か西日本かで、それぞれ契約する会社に新規で申し込めばOKです。
また、回線工事が必要な場合は、どの会社でも、事前の予約で取り決めた工事日時に担当者が新居を訪問し、作業を行います。工事に関わる予約の変更、内容の確認、工事立ち会いの有無などは各会社への電話、インターネットでの問い合わせが可能です。
引越し手続きにかかる費用
NTT電話回線の引越しの場合、2,000〜10,000円程度の工事費が必要になります。移転先が一戸建てかマンション・アパートか、工事の際に作業員派遣の有無、屋内配線工事の方法などによって金額が変動します。
既に、NTTの電話線が引かれているマンション・アパートなどであれば、工事が不要となり2,000円程度で済むことが多いです。工事内容は、各家庭で異なりますので、引越し手続きの申込み時に十分確認をしておきましょう。
参照:電話トップ|電話のお引越し|お手続きの前に|Web116.jp|NTT東日本参照:電話トップ|各種お手続き|お引っ越しのお手続き|加入電話/INSネットのお引っ越しのお手続き|NTT西日本
引越し後、友人が旧電話番号にかけてしまったら?
引越しした後、電話番号の変更を知らせていない友人から前の番号にかかってきたらどうしよう……?
誰もが不安になりますが、各社、引越し前の番号にかけた人に移転を知らせるアナウンスが流れるサービスを用意しています。電話番号の引越し手続き時に、あらかじめ「引越しアナウンス希望」と会社側に申し込んでおけば万全です。NTTなら手数料は無料で、アナウンス期間は3ヵ月間ほどです。
移行手続きのタイミングで申し込めばOKなのですが、その時に申し込まないとアナウンスは流れません。忘れずに申し込みましょう! これで、知り合いから以前の電話番号へ連絡があっても安心です。
固定電話の休止・解約方法
引越しのタイミングでNTT固定電話の利用を止めるには、以下の3通りの手続き方法があります。
NTTに電話の権利を預け、電話番号の利用を休止します。預かり期間は5年間で、再度利用する場合は番号が変更となります。
預かり期間の延長には、5年ごとの更新が必要です。更新手続きを忘れても、最大10年間は電話の権利を保持することができます。
- 工事費(電話休止)
- 2,200円(税込)
- 工事費(電話再開)
- 2,200円~11,000円程度(税込)
NTTに電話の権利を預け、電話番号の利用を中断します。電話番号を同じ場所で再度利用する場合は無期限で同じ番号を利用できますが、毎月の回線使用料の支払いが必要です。
- 工事費(電話休止)
- 2,200円~11,000円程度(税込)
- 工事費(電話再開)
- 2,200円~11,000円程度(税込)
電話回線の解約をしましょう。工事費は不要です。
参照:電話トップ|変更の手続き|不要になったとき|電話の休止・解約|NTT東日本参照:電話トップ|各種お手続き|ご不要になったとき|利用休止・一時中断・解約|NTT西日本
一度解約してしまうと電話番号はもちろん、NTT電話回線の権利もなくなってしまいます。連絡先として固定電話を残したいという人は、一旦NTTに電話の権利を預けて止め、電話契約をキープしておく方法も可能です。
NTTに電話の権利を預ける方法は2種類あります。電話を止めた後も電話回線の権利を保持できるが電話の利用を再開すると番号が変わってしまう「利用休止」と、止めた電話回線を同じ場所で利用再開すればそのまま同じ番号が使用できる「一時中断」です。都合に合わせて選びましょう。
IP電話や光電話の手続き方法
固定電話にはNTTの一般加入電話の他にも、IP電話や光電話サービスを利用したものがあります。
IP(Internet Protocol)電話とは、インターネット回線を利用して通話を行う電話サービスです。固定電話や携帯電話で利用でき、テレビ電話のような動画による通信も可能です。
光電話は、他のIP電話とは異なり、光ファイバーを利用した電話サービスになります。共に一般のアナログ電話機であれば、新しい電話機を用意する必要はなく、手持ちのものがそのまま使用できます。
IP電話は、インターネット接続を行うプロバイダやITSP(Internet Telephony Service Provider)事業を専業で運営する企業が提供しています。050番号が割り当てられたものや光電話、電力系通信事業者やケーブルTVが提供する電話サービスなどがあります。
プロバイダだけでもASAHIネット、OCN、So-net、au one net、Yahoo!BB…など数多くの事業者が存在します。IP電話の引越し手続きや申し込み・解約は、各社のホームページや電話などで手続きが可能です。
なお、050で始まる番号の場合は、国内ならどこへ引越しをしても、プロバイダを変更しない限り同じ番号が利用できます。03や06で始まる番号の場合は、アナログ回線と同様にNTTの収容局が変わると番号が変更されます。
ケーブルTVの場合は、同一局内の引越しであれば電話番号は変わりません。ただし、提供エリア外への引越しや他社のケーブルTVへの乗り換え、同一エリア内でも市外局番が変わる場合は番号が変わってしまいます。
NTTが提供する光電話「ひかり電話」は、通信速度の速い光ファイバーを用いたインターネット接続サービス「フレッツ光」と併せて利用できる電話サービスです。
ひかり電話単体で申し込むことも可能ですが、インターネット回線とあわせて固定電話(一般加入電話)をひかり電話に変更することで、基本使用料と通話料を下げられるメリットがあります。ただし、光ファイバーケーブルを引き込む工事費や光回線の使用料などが別途発生します。
参照:サービス・料金一覧|ひかり電話|Web116.jp|NTT東日本
ひかり電話を申し込む場合、NTTの一般加入電話(アナログ回線、デジタル回線ISDN)で取得した番号を移行させるパターンと、ひかり電話専用番号を新規に発行するパターンがあります。
ひかり電話専用番号はフレッツ光の解約とともになくなってしまう番号なので、引越し時には注意が必要です。引越し・解約の手続きは、一般加入電話と同様にNTTのホームページや電話で可能です。
光回線はNTT以外にも大きく分けて3種類あります。
- NTTフレッツ光
- 光コラボレーション回線(BIGLOBE、So-net、OCN、ソフトバンク、ドコモ、excite…などNTTフレッツ光回線を使用したサービス)
- 独自回線(auひかり、NURO光)
そのほとんどがNTTの光回線を使用したものですが、auとNUROのように独自の回線を持つところもあります。各社とも、光回線を用いたインターネットサービスとともに割安の光電話サービスを提供しているところが多いです。
光コラボレーション回線、auひかり、NURO光が提供する光電話の引越し・解約の手続きは、各社のホームページや電話などでできます。多くの場合、現住所と引越先がNTT電話回線の同一収容局内かつ同一番号区画内であれば、そのまま番号が引き継ぐことが可能です。
携帯電話の引越し手続きは?
電話でも手続き可能ですが、各社のWEBサイトにアクセスすれば、マイページに相当するページから簡単に変更ができ、24時間手続き可能です。忘れないうちに手続きをしておきましょう。
ドコモの携帯電話の場合
ドコモの携帯電話の引越し手続きは、次の3通りの方法でできます。
- 電話
- ドコモの携帯電話からは局番なしの「151」で手続きができます。一般電話は「0120-800-000」で手続きができます。受付時間:9:00〜20:00
- インターネット
- My docomo(お客様サポート)の「ドコモオンライン手続き」から変更できます。dアカウントやネットワーク暗証番号が必要です。
- ドコモショップ窓口
- 窓口での手続き。運転免許証やパスポートなどの本人確認書類が必要です。
引越しの手続きに費用は掛かりませんし、やってみると意外にすぐ終わります。引越した後でも問題はないので、時間に余裕があるときに手続きを行ってもいいかもしれませんね。
参照:住所変更 | お客様サポート | NTTドコモ
ソフトバンクの携帯電話の場合
ソフトバンクの携帯電話の引越し手続きは、次の3通りの方法でできます。
- 電話
- ソフトバンクの携帯電話からは局番なしの「157」で、一般電話は「0800-919-0157」、または「東日本地域:022-380-4380(有料)、関西地域:06-7669-0180(有料)、中国・四国・九州・沖縄地域:092-687-0010(有料)」で手続きができます。繋がったら「44」を押してください。受付時間:9:00〜20:00
- インターネット
- My SoftBankのWEB上で手続きをします。
- ソフトバンクショップ窓口
- 窓口での手続き。運転免許証やパスポートなどの本人確認書類が必要です。
ソフトバンクの場合は、契約者本人しか引越しの手続きができません。法人契約になっている場合には、ビジネスコールセンター「0800-919-3909」へ電話で問い合わせるか、ソフトバンクショップ窓口で相談をしてみましょう。
参照:ソフトバンクをご利用中のお客さまへ 住所変更手続きのお願い | 個人のお客さまへのお知らせ | お知らせ | モバイル | ソフトバンク参照:住所変更 | 電話で問い合わせをする(総合案内) | お問い合わせ・ご要望の受付窓口を確認する | お客さまサポート | モバイル | ソフトバンク
auの携帯電話の場合
auの携帯電話の引越し手続きは、次の3通りの方法でできます。
- 電話
- auの携帯電話からは局番なしの「157」で、一般電話は「0077-7-111」、または「0120-977-033」で手続きができます。受付時間:9:00〜20:00
- インターネット
- My auのWEBサイト上から手続きができます。
- auショップ窓口
- 窓口での手続き。運転免許証やパスポートなどの本人確認書類や印鑑が必要です。
auの場合は自宅割がありますので、自宅電話番号が変更になる場合は忘れずに契約状況の確認、相談することをオススメします。
参照:お引越し(住所変更):au携帯電話 | au参照:お引越し(住所変更)手続きのご案内 | au
MVNOの格安SIMの場合
近年、大手3社と比べ、基本料の安さで話題のMVNO(Mobile Virtual Network Operator)は、Y!mobile、楽天モバイル、UQ mobile、mineo、LINEモバイルなどといった多くの会社が様々な格安スマホ、格安SIMを提供しています。
ほとんどの会社が、契約者の“マイページ”にあたるWEBページにログインすれば、引越し手続きを行うことができます。
固定電話・携帯電話の引越し手続き・まとめ
引越しが決まって住所が変わる場合、固定電話や携帯電話は必ず契約変更の手続きが必要になります。特に、固定電話は工事の予約もあるので、引越し準備の忙しさに追い込まれないうちに、各電話会社の案内に従って、引越しの手続きをしていきましょう。