梅酒や果実酒を作るのに欠かせない、氷砂糖の作り方
この記事の目次
梅酒や果実酒を作る時に必ずといって良いほど使うのが氷砂糖です。この氷砂糖、「自分で作れないのかな」と考えたことがある人もいるかもしれません。氷砂糖の作り方を教えます!
氷砂糖も自分で作ろう!
氷砂糖って、そもそもどんなもの?
非常食であるカンパンの缶詰の中に入っている氷砂糖は、白くて硬い砂糖の塊ですが、普通の白砂糖とはまた違いますね。砂糖には上白糖やグラニュー糖、三温糖や和三盆など非常に多くの種類があります。氷砂糖もその種類の中の一つです。グラニュー糖を溶かして結晶化させたものが氷砂糖で、昔は結晶化させるために30日前後の時間をかけて作っていました。現在では攪拌機法という方法を使い、7日前後の日数で氷砂糖を作ることができます。氷砂糖は結晶になっているため不純物がはじき出された純度の高い砂糖です。また「溶けにくい」という特徴があり、この溶けにくさが果実酒を作るのに適しているため、果実酒作りによく使われます。
氷砂糖には種類がある
氷砂糖には「ロック」と「クリスタル」という二種類の形があります。ロックは自然結晶のためすべて形が違う氷砂糖、クリスタルは16面体の結晶です。ロックの方がクリスタルに比べて早く溶けるため、漬ける時間が短い梅シロップなどを作るときに使うと良いとされます。
氷砂糖を作ろう
氷砂糖は時間がかかりますが家庭で作ることができます。それはまるで料理というよりも理科の実験!お子さんの自由研究の題材にも良いかもしれません。
砂糖の大結晶づくりのコツは、『①熱い砂糖水に種結晶の氷砂糖を吊るし、②すぐに容器のフタをする。』ということです。
出典:京都市青少年科学センター | Kyoto Municipal Science Center For Youth
- 100cm3の水に対し,砂糖を300~350gの比率で用います。結晶を作る容器の大きさに合せた量をミルク鍋に入れて加熱し、軽く沸騰したらすぐに火を止めます。この時、よくかき混ぜないとふきこぼれます。
- やけどをしないように注意しながら、直ちに熱い砂糖水をガラス容器に移しかえます。分厚いガラス瓶などはあらかじめ温湯で温めておかないと割れる場合があります。
- 市販の氷砂糖を釣糸で結んで吊り下げ、結晶核にします。熱いうちに手早く吊り下げますが、バランスが悪かったり熱すぎたりすると氷砂糖が溶けて落ちてしまうことがあります。また、吊り下げる直前に氷砂糖をさっと水洗いしてください。
- 机の上に置いて1週間から1ケ月ほどの間観察を続けます。保温容器は不要なので、いつでも結晶の成長が見えます。
砂糖の結晶が氷砂糖なのですが、こうやって作ることができるのですね。1ヶ月かけて結晶ができていくさまをじっと観察するのは、とても面白そうです。お子さんの夏休みの自由研究にも良い題材になると思います。注意したいのは、熱い砂糖水を使うので、ガラス瓶が割れないように注意すること。耐熱ガラスの瓶を用意できればベストですが、無い場合は手順2に書いてあるように、あらかじめ温めておきましょう。この時も急激に温めると割れてしまう危険性があります。
動画で見てみよう
こちらは氷砂糖ができるまでを紹介する動画です。14分と少し長めですが、ロックとクリスタルそれぞれができ上がるまでの過程を見ることができ、興味深いですよ。
お手製の氷砂糖を使って、いろいろ作ってみよう
氷砂糖は劣化しにくい食べ物のため保存食に向いていますが、どうせならば食べて楽しめるものを作ってみましょう。各種果実酒や果実を使って漬け込むといった使い方に向いています。お好みの果物を使い、お酒やシロップを作ってみてはいかがでしょうか。
氷砂糖の作り方は簡単!
氷砂糖は砂糖の大きな結晶です。完成するまでに日数がかかりますが、すぐには完成しないというところが、なんでも便利にあっとういうまにできてしまう現代にはかえって面白く、興味深く感じますね。また、氷砂糖の作り方はとても簡単。完成した氷砂糖で、また違う何かを作って楽しむ「その後の楽しみ」もあります。家庭で氷砂糖作りにチャレンジしてみましょう。
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