東急パワーサプライ「東急でんき&ガス」の電気代が高い原因は?メリット・デメリットを解説します!

この記事の目次
「東急でんき&ガス」の電気代が高くなるのは、電気料金の仕組みが原因のひとつと考えられます。
毎月の電気代が高くなってしまう理由や、「東急でんき&ガス」の電気のメリット・デメリットなどを紹介します。電気代が高くなったと感じるのであれば、まずは普段の電気の使い方を見直してみましょう。
- 更新日
- 2020年10月19日
エネチェンジ電力比較診断の3人世帯を選択したシミュレーション結果で、電気代節約額1位に表示されたプランの年間節約額の平均値です。節約額はギフト券などの特典金額も含まれています(シミュレーション期間/2020年1月1日〜13日)
東急パワーサプライ「東急でんき&ガス」の電気料金プランをおさらい!
東急パワーサプライは、東急電鉄グループの電力・都市ガス会社です。電力自由化が始まった2016年4月から、東京電力エリアへ電力供給を開始しました。2018年7月にはCDエナジーダイレクトとの業務提携により都市ガスの販売も開始し、「東急でんき&ガス」というブランド名で、電気・ガスを提供しています。
電気の供給エリアは、東京電力エリアです。一般家庭向けプランには「従量電灯B」「従量電灯C」の2つがあります。
- 「従量電灯B」
- 一般家庭向けのプラン。東京電力エナジーパートナー(以下「東京電力EP」)「従量電灯B」相当。契約アンペア数は30~60Aで、アンペア数により電力量料金が異なります。基本料金・電力量料金ともに東京電力EP「従量電灯B」よりも割安です。
- 「従量電灯C」
- 店舗や事務所向け。東京電力EP「従量電灯C」相当。契約アンペア数は6~49kVAです。基本料金・電力量料金ともに東京電力EP「従量電灯C」よりも割安です。
ほかにも、店舗や事務所向け動力プランの「低圧電力」があります。
東急パワーサプライ「東急でんき&ガス」の電気代が高い!その理由とは
「東急でんき&ガス」の電気料金プランは、基本料金・電力量料金ともに東京電力EPの「従量電灯B/C」よりも安く設定されているので、東京電力から切り替えれば、電気代は必ず安くなります。
しかし、「東急でんき&ガス」に切り替えたけど毎月の電気代はあまり変わらない、高くなったと感じているなら、再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)などの値上がりが要因のひとつと考えられます。
再エネ賦課金などが値上がりすると、電気料金も高くなる
ひと月の電気料金には、基本料金・電力量料金のほかに燃料費調整額・再エネ賦課金などが含まれています。内訳は以下のようになっていて、「東急でんき&ガス」以外の電力会社や電気料金プランを契約しても同様の内容となっています。
電気料金は4つの料金からなっている
- (1)基本料金もしくは最低料金
- 電気の使用量に関わらず、毎月かかる固定料金です。北海道電力・東北電力・東京電力EP・北陸電力・中部電力・九州電力の「従量電灯B」を契約している方は、契約アンペア数ごとに基本料金が設定されています。関西電力・中国電力・四国電力の「従量電灯A」、沖縄電力の「従量電灯」を契約している方は、最低料金が設定されています。
- (2)電力量料金単価
- 電気使用量あたりにかかる料金です。電力会社や電気料金プランごとに異なります。
- (3)燃料費調整単価
- 火力発電で使う燃料の輸入価格は常に変動しているため、その変動分を調整するために毎月自動的に電気料金に含まれて請求されてくる料金です。飛行機の燃油サーチャージと似た仕組みとなっていて、単価は毎月異なります。くわしくは「電気代に含まれている「燃料費調整額」とは?」をご覧ください。
- (4)再エネ賦課金単価
- 再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)とは、風力発電・地熱発電・水力発電などの再生可能エネルギー発電を普及・拡大させることを目的に、電力会社が再生可能エネルギーを買い取る際の費用を、消費者が再エネ賦課金として負担しています。単価は国が決めていて、毎年異なります。くわしくは「「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」とは?」をご覧ください。
再エネ賦課金はどんどん値上がりしている!
なかでも再エネ賦課金は年々値上がりしていて、2020年度では2.98円/kWhとなっています。毎月の電気使用量が300kWhのご家庭の場合、電気代のうち894円/月を再エネ賦課金として支払っていることになります。
「東急でんき&ガス」の電気料金プランのように基本料金・電力量料金が割安なプランを選んでいても、再エネ賦課金の影響を受けて、毎月の電気料金があまり変化がない、もしくは割高になっているように感じるという可能性が考えられます。
東急パワーサプライ「東急でんき&ガス」の電気、メリット・デメリットは?

「東急でんき&ガス」の電気料金プランは東京電力EPの「従量電灯B/C」よりも安いですが、再エネ賦課金などに影響を受けて毎月の電気代が高くなる場合もあるということがわかりましたね。
次は電気料金のほかに、「東急でんき&ガス」にはどのようなメリット・デメリットがあるのかをみていきましょう。
東急パワーサプライ「東急でんき&ガス」の電気、メリットは?
「東急でんき&ガス」の電気を契約すると、東急グループのサービス利用者に特典が多いポイントサービスや、他サービスとのセット契約による割引などの特典があります。
電気代をTOKYU CARD払いにするとポイントがたまる
毎月の電気代をTOKYU CARDで支払うと、電気代の1%分のTOKYU POINTがたまります。
ケーブルテレビとセット契約すると電気代が割引になる
イッツコム・ケーブルテレビ品川と電気をセットで契約すると、イッツコム・ケーブルテレビ品川のサービス利用料が最大毎月350円(税抜)お得になります。
イッツコム・ケーブルテレビ品川以外にも、横浜ケーブルビジョン、YOUテレビなど、東急パワーサプライと提携しているケーブルテレビ事業者にてお得な特典があります。くわしくは詳しくはケーブルテレビ事業者までお問い合せください。
「TOKYU ROYAL CLUB」の入会でさらにお得!
「TOKYU ROYAL CLUB」に入会すると、東急が展開するサービス利用時にポイントが最大10%たまります。「TOKYU ROYAL CLUB」の特典には、東急グループ施設駐車場の優待、109シネマズでのポップコーンプレゼント、東急ホテルズ宿泊やレストランの優待などがあります。
「TOKYU ROYAL CLUB」に入会するには、東急カード発行のクレジットカードを持っていること、東急グループの利用が3つ以上あることが条件です。普段から東急グループの利用が多くて、「東急でんき&ガス」の電気を契約するなら、「TOKYU ROYAL CLUB」へ入会するとメリットがたくさんあるのでおすすめです。
安心・安全な暮らしのためのサポートが充実している
「東急でんき&ガス」を契約中で、東急線沿線・近隣エリアにお住まいの方は、電気設備やガス機器の修理(有料)・ガス設備の法定点検(無料)など、「東急でんき&ガス サポート」のサービスが受けられます。また壁や床のキズ、網戸の不具合など、住まいの中で困ったことにも対応してもらえます(有料)。
東急パワーサプライ「東急でんき&ガス」の電気、デメリットは?
「東急でんき&ガス」の電気は、東急グループの利用者でないとメリットが少ない場合があります。
東急グループの利用者でない場合はメリットが少ない
「東急でんき&ガス」の電気を契約していると、TOKYU CARDで電気料金を支払うとTOKYU POINTポイントがたまる、ケーブルテレビやガスとセットで契約すると割引される、TOKYU ROYAL CLUBに加入するとポイントサービスをさらにお得に利用できるなど、さまざまなメリットがあります。
電気料金は東京電力EPの「従量電灯B/C」と比べて安くなりますが、東急グループの利用者でないとメリットを感じにくいでしょう。
東急パワーサプライ「東急でんき&ガス」を使用していて、ライフスタイルが変化した方へ!おすすめの電力会社を紹介します
東急パワー&サプライ「東急でんき&ガス」の電気は、東京電力EPの「従量電灯B/C」よりも基本料金・電力量料金が割安に設定されているだけではなく、東急グループのサービスをよく利用されている方にメリットが多いことがわかりました。
東急グループのサービスをあまり使わなくなったなどのライフスタイルの変化があったら、今の生活スタイルに合わせて電気料金プランを見直しましょう。
さまざまな電力会社・電気料金プランがありますが、今回は現在「東急でんき&ガス」の電気を契約している方が切り替えられる、おすすめのプランを紹介します。
Looopでんき「おうちプラン」
Looopでんき「おうちプラン」は、基本料金が0円、電力量料金が一律で使った分だけ電気料金を払うというシンプルな料金設定となっています。供給エリアは北海道・東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄電力エリアです。エネチェンジでは、沖縄電力エリアを除くエリアの方がお申し込みいただけます。
基本料金・電力量料金ともに、Looopでんき「おうちプラン」のほうが安く設定されています。
区分 | 単位 | Looopでんき おうちプラン料金(消費税10%) | 東急でんき&ガス 従量電灯B料金(消費税10%) |
||
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30Aの場合 | 40A~60Aの場合 | ||||
基本料金 | 30A | 1契約 | 0円00銭 | 803円00銭 | - |
40A | 0円00銭 | - | 1089円00銭 | ||
50A | 0円00銭 | - | 1320円00銭 | ||
60A | 0円00銭 | - | 1551円00銭 | ||
電力量料金 | 120kWhまで | 1kWh | 26円40銭 | 19円77銭 | 19円77銭 |
121kWh~300kWh | 26円36銭 | 26円36銭 | |||
301kWh~ | 29円57銭 | 28円95銭 |
Looopでんき「おうちプラン」と東急でんき&ガス「従量電灯B」の電気料金を比較すると、毎月の電気使用量に関わらず、Looopでんきのほうが必ず安くなります。

Looopでんきを販売する株式会社Looopは、東日本大震災の被災地に太陽光発電を設置するボランティア活動から誕生し2011年に設立された新電力です。
自社の発電所と提携している発電所をあわせて1,500箇所もの太陽光発電所をもち、自然エネルギーの比率が高い電源構成が特徴のひとつです。
地球環境に考慮した電気を使いたいという方に、おススメです。
エルピオでんき「スタンダードプランS」
エルピオでんき「スタンダードプランS」は、主に一般的な家庭で電気を使用する方向けの24時間同一料金設定のプランで、供給エリアは東北・東京・中部電力エリアです。東京電力エリア内でみても、比較的リーズナブルな料金設定が魅力です。
50A・60Aの基本料金は「東急でんき&ガス」のほうが安いですが、40Aの基本料金と電力量料金はエルピオでんきのほうが安く設定されています。
区分 | 単位 | エルピオでんき スタンダードプランS料金(消費税10%) | 東急でんき&ガス 従量電灯B料金(消費税10%) |
|||
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40A~50Aの場合 | 60Aの場合 | 30Aの場合 | 40A~60Aの場合 | |||
基本料金 | 30A | 1契約 | ‐ | ‐ | 803円00銭 | ‐ |
40A | 1086円80銭 | ‐ | ‐ | 1089円00銭 | ||
50A | 1344円20銭 | ‐ | ‐ | 1320円00銭 | ||
60A | ‐ | 1613円04銭 | ‐ | 1551円00銭 | ||
電力量料金 | 120kWhまで | 1kWh | 18円84銭 | 18円65銭 | 19円77銭 | 19円77銭 |
121kWh~300kWh | 23円03銭 | 23円03銭 | 26円36銭 | 26円36銭 | ||
301kWh~ | 25円78銭 | 25円78銭 | 29円57銭 | 28円95銭 |
エルピオでんき「スタンダードプランS」と東急でんき&ガス「従量電灯B」の電気料金を比較すると、40A契約の場合は、毎月の電気使用量に関わらず、エルピオでんきのほうが必ず安くなります。ただし50A・60 A契約の場合は、毎月の電気使用量が少ないとエルピオでんきのほうが高くなる場合があるので、注意が必要です。
- ひと月の電気使用量に関わらず、40A契約の場合。
- 50A契約で、ひと月の電気使用量が27kWh以上の場合。
- 60A契約で、ひと月の電気使用量が56kWh以上の場合。

エルピオでんきを販売する株式会社エルピオは、千葉県市川市に本社を置くLPガス会社です。設立は1965年で、千葉県・埼玉県・茨城県・栃木県を拠点に16営業所を構え、約7万世帯へガスの供給を行っています。
電力自由化にともない電力小売業に参入し、50年にわたるLPガス販売の経験とノウハウを活かし、電気を販売しています。
グリーナでんき「GREENa スタンダード ファミリー」
グリーナでんき「GREENa スタンダード ファミリー」は、自然エネルギー(FIT電気)比率50%を計画していて、CO2排出係数がゼロに抑えられた電気が利用できます。
エネチェンジ限定特典として、エネチェンジからグリーナでんき「GREENa スタンダード ファミリー」に申し込んだ方は、初めの1年間(※)のみ、お得な料金で利用できます。
(※)供給開始から12カ月間、割引価格で利用できます。13カ月目からは通常料金での請求となります。
割引適用前の価格で比較すると、基本料金と第1段階目の電力量料金は「東急でんき&ガス」のほうが安いですが、第2・3段階目の電力量料金はグリーナでんきのほうが安く設定されています。
区分 | 単位 | グリーナでんき「GREENa スタンダード ファミリー」料金(消費税率10%) | 東急でんき&ガス 従量電灯B料金(消費税率10%) |
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30Aの場合 | 40A~60Aの場合 | ||||
基本料金 | 30A | 1契約 | 832円25銭(割引適用後 789円35銭) | 803円00銭 | - |
40A | 1109円68銭(割引適用後 1052円48銭) | - | 1089円00銭 | ||
50A | 1387円10銭(割引適用後 1315円60銭) | - | 1320円00銭 | ||
60A | 1664円51銭(割引適用後 1578円71銭) | - | 1551円00銭 | ||
電力量料金 | 最初の120kWhまで | 1kWh | 19円88銭 | 19円77銭 | 19円77銭 |
121kWh〜300kWh | 25円16銭 (割引適用後 24円36銭) | 26円36銭 | 26円36銭 | ||
301kWh〜 | 28円12銭(割引適用後 26円90銭) | 29円57銭 | 28円95銭 |
グリーナでんき「GREENa スタンダード ファミリー」と東急でんき&ガス「従量電灯B」の電気料金を比較すると、契約アンペア数と電気使用量によっては、「東急でんき&ガス」のほうが高くなることがあるので注意が必要です。以下のように毎月の電気使用量が多めのご家庭は、グリーナでんきのほうが安くなる場合があります。グリーナでんきを検討するときは、ご家庭の契約アンペア数と毎月の電気使用量を確認してみてくださいね。
- 30A契約で、ひと月の電気使用量が156kWh以上の場合。
- 40A契約で、ひと月の電気使用量が149kWh以上の場合。
- 50A契約で、ひと月の電気使用量が40kWh以下、125kWh以上の場合。
- 60A契約で、ひと月の電気使用量が226kWh以上の場合。
割引適用前の電気料金で計算し、比較しています。

グリーナでんきを販売するグリーナ株式会社は、東京都新宿区に本社を置くエネルギー企業。グリーン電力証書の販売も行なっています。
グリーナでんきのプランは、温室効果ガス(二酸化炭素)の排出係数をゼロに抑えています。環境に配慮したでんきを使いたい、CO2排出量ゼロにこだわりながら電気代も安くしたいという方におススメです。
東急パワーサプライ「東急でんき&ガス」の電気代が高いなら、まずはライフスタイルの見直しを
「東急でんき&ガス」の電気代が高い原因とメリット・デメリットを解説し、おすすめの電力会社のプランを紹介しました。
「東急でんき&ガス」の電気料金プランは、東京電力の「従量電灯B」と比較すると、基本料金・電力量料金ともに割安に設定されています。特に、300kWhをこえる分は5.2%安く設定されているので、毎月の電気使用量が多い方のおすすめのプランです。また、東急グループのサービスをよく使う方にたくさんのメリットがあることがわかりました。
しかし、再エネ賦課金の値上がりの影響などで、電気代が高いと感じる場合があります。ライフスタイルが変化し、「東急でんき&ガス」の電気代が高いと感じるのであれば、まずは普段どのような電気の使い方をしているのかを見直してみましょう。